西欧の日系サプライヤー:環境規制、CASEの進展に伴う需要に対応

欧州企業の買収・提携・協業が活発化、生産・販売・研究開発体制を強化

2020/04/23

要約

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ドイツの自動車工場マップ(クリックすると拠点マップが開きます)
ドイツ以外の国・地域は完成車メーカー工場立地マップよりご参照ください

  西欧17カ国のライトビークルの販売台数は、LMC Automotiveによれば、2019年1-12月累計が1,628万台で前年比0.8%の微増。販売は2019年9月を底に回復したが、2020年に入るとその反動に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、1-3月累計は276万台、前年同期比27.1%減と大きく落ち込んでいる。

*コロナウイルス感染拡大による影響については下記コンテンツをご参照ください。


  日系自動車部品メーカーは欧州での環境規制やCASEの進展などにともなう需要を取り込むために生産・販売・研究開発体制を強化している。とりわけ、欧州の企業との提携・協業や買収などが進められている。

  電動化の動きでは、堀場製作所がドイツ子会社で燃料電池やリチウムイオン電池向け試験装置の新工場建設を計画。日本電産はPSAグループとEVなどの駆動用モーターの合弁工場を稼働。ユニプレスは電動車等での需要増に備えフランス工場で熱間プレス導入。

  自動運転や交通事故防止に関連する動向では、ソフトバンクグループ傘下の英Arm社や日米欧OEM/部品メーカーが自動運転車推進のための連合体立ち上げ、三菱電機が道路の異常を後続車に通知するシステムをHEREと共同開発したと発表。パイオニアは交通事故削減のためにAI活用の行動予測モデル開発で英Arm Treasure Data社と契約。堀場製作所は英国に自動運転のサイバーセキュリティーなどの技術センターを開設し、加えて自動運転、自動駐車に対応する大規模な実証試験施設を建設する。

  この他、デンソーはドイツのスタートアップPiNTeamに出資し、車載組み込みソフトウエア開発の加速を図り、APTJはドイツOpen Synergy社と車載ソフトプラットフォームの販売や開発の協業で合意。パイオニアは、世界大手再保険会社 Swiss Re 社とテレマティクスサービス事業で協業する。ロームは、STマイクロエレクトロニクスとSiCウエハの長期供給契約で合意。日本精機は、Daimlerのハイエンドクラス向けにヘッドアップディスプレイを初納入。

  研究開発体制の強化では、帝人がドイツに自動車複合材料の研究開発子会社を設立。東レがドイツで樹脂専門のテクニカルセンター新設を計画。

  ブレグジット(Brexit)を巡る動きでは、ホンダの英国撤退決定に対応して、ニチリン、ユタカ技研、テイ・エス テックが英国での生産中止や工場閉鎖を決定した。

  以下は、西欧における日系サプライヤーの最近の動向である。(収録対象は2020年1月までの11カ月余り)

 

欧州全般
生産拠点新設、買収 ・東洋紡:自動車用エンプラを日系混錬メーカーに委託生産へ、供給方法を輸出から転換
住友電工:ドイツとスイスの焼結部品メーカー買収
SCM強化 サンデンHD:欧州拠点にサプライチェーンマネジメント基盤としての次世代ERP導入を決定
商品開発・開発人員増 三菱電機:道路の異常を後続車に通知するシステムをHEREと共同開発したと発表
武蔵精密工業:EV向け駆動モジュールをフランクフルト・モーターショーで発表
日本ピストンリング:海外での開発機能強化の一環として、欧州拠点でエンジニア増員
撤退 曙ブレーキ:フランス・スロバキアの工場やドイツ・英国の開発拠点閉鎖を発表

ドイツ
新工場建設 ・堀場製作所:ドイツ子会社で燃料電池、リチウムイオン電池向け試験装置の新工場建設計画
新規受注 ・三協立山:VWから新型EV向けバッテリーフレーム用部材受注
日本精機:Daimlerのハイエンドクラス向けにヘッドアップディスプレイを初納入
買収・出資・協業 ・APTJ:ドイツOpen Synergy社と車載ソフトプラットフォームの販売・開発で協業
河西工業:ドイツのドア部品工場を買収し、欧州大手OEMなどの顧客基盤を受け継ぐ
デンソー:ドイツのスタートアップPiNTeamに出資、車載組み込みソフトウエア開発加速
デンソーテン:ドイツのCinemo社と次世代インフォテインメントシステムでコラボ
・東海カーボン:アルミ精錬用部材を生産するドイツの炭素製品メーカーを買収
日本精工:VWとステアリング事業における協業で合意、EPSを共同開発
・三菱ケミカル:ドイツの炭素繊維プリプレグのメーカーを買収、自動車メーカー等への販売強化
・ミネベアミツミ:ドイツ精密部品メーカーを買収、欧州ビジネスの拡大を図る
特許紛争、製品開発・研究体制強化 ・京セラ:ドイツPreh社と触覚伝達技術についての特許紛争で和解
ジーテクト:独エンジニアリング会社とコンサルティング契約、OEMの開発初期への参画を目指す
・帝人:ドイツに自動車複合材料の研究開発子会社を設立、CASEに対応
・東レ:樹脂専門のテクニカルセンターを新設へ、PPS中心に自動車向けに拡販
トーヨータイヤ:欧州初のR&Dセンターをドイツに新設、セルビア新工場の稼働に先行
・三菱マテリアル:切削加工のテクニカルセンター新設、顧客の研修をサポート
営業体制強化 ・旭化成:欧州R&Dセンターを欧州統括拠点近くに移転し一体運営へ、売り上げ拡大を図る
芦森工業:シートベルト、エアバッグ、内装品等を輸入・販売する現地法人設立
・小田原エンジニアリング:モーター用巻線設備の販売・アフターサービスの子会社設立
企業譲渡 豊田合成:ドイツの生産子会社の全株を譲渡、欧州事業を再編

西欧(除くドイツ)
生産拠点新設・稼働、設備増強 日本電産:PSAグループとの合弁工場で電動パワートレインの組立ラインが稼働
・三井化学:オランダのPPコンパウンド新工場が量産開始、研究開発拠点も工場近くに移転
・三菱ケミカル:伊に炭素繊維複合材の生産拠点を新設、高級車向け需要拡大に対応
ユニプレス:フランス工場でも熱間プレス導入、電動車等での需要増に備える
買収・出資・提携・協業 アルプスアルパイン:イタリアのスピーカーメーカーFaital社への出資比率引き上げ、生産体制強化
・アーム:自動運転車推進で日米欧OEM/部品メーカーなどと連合体立ち上げ
・宇部興産:スペインのコンパウンドメーカー買収、自動車向けナイロン事業の拡大を図る
・コニカミノルタ:スペインEines Systems社の買収により自動車向け外観計測事業強化
・東レ:スウェーデンのエアバッグ縫製メーカーを買収
・豊田通商:英国のスタートアップ企業に出資し、新興国でのMaaS領域の事業開発を推進
・日精樹脂工業:イタリアの射出成形機メーカーを買収、欧州での拡販を目指す
パイオニア:英Arm Treasure DataとAI活用の行動予測モデル開発で契約、交通事故削減を目指す
       世界大手再保険会社 Swiss Reとテレマティクスサービス事業で協業
日立オートモティブシステムズ:オランダのブレーキ関連企業を買収へ、自動車向け安全システム強化
・日立キャピタル:ベルギー企業を買収、欧州でのモビリティソリューション事業強化
ブリヂストン:買収したTom Tom Telematicsの社名をWebfleet Solutionsに変更
新規契約、開発・営業体制強化 ・ローム:STマイクロエレクトロニクスとSiCウエハの長期供給契約で合意
・堀場製作所:英国に自動運転、自動駐車の大規模実証試験施設を建設へ
・伊福精密:オランダに金属3Dプリンターを用いた部品の営業拠点開設
工場閉鎖 KYB:スペインの油圧ベーンポンプ工場を閉鎖へ、同州内の自社2工場に生産移管
テイ・エス テック:英国生産拠点閉鎖に向けて労使交渉を開始
ニチリン:英国子会社の工場を2020年6月に生産停止、EU離脱が影響
ユタカ技研:英国工場を2021年度中に閉鎖、ホンダの英国撤退に対応

 

関連レポート:
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IAA 2019:欧州サプライヤーのフランクフルト・モーターショー展示取材 (2019年10月)


<日系サプライヤーの海外事業動向>
  インド (2019年11月)
  米国・カナダ (2019年9月)
  ASEAN (2019年8月)
  中国全般 (2019年6月)
  中国・華東地区 (2019年5月)
  中東欧 (2019年6月)
  西欧 (2019年5月)
  メキシコ (2018年10月)

 



欧州全般:生産拠点新設(東洋紡)、買収(住友電工)、SCM強化(サンデンHD)、商品開発・開発人員増(三菱電機、武蔵精密、日本ピストンリング)など

会社名 活動内容
曙ブレーキ 経営再建のため欧州4カ国の工場・開発拠点を売却・閉鎖
  曙ブレーキ工業は2019年9月、日米欧の6工場の閉鎖・売却を発表した。欧州ではフランスとスロバキアの2工場を売却、もしくは閉鎖する。ドイツと英国の開発拠点も閉め、製造・開発は撤退する方針。
住友電工 焼結部品を生産する欧州2社を買収
  住友電気工業は2019年5月、欧州の焼結部品メーカーであるSinterwerke Herne GmbH(ドイツ)とSinterwerke Grenchen AG(スイス)を買収したと発表。同社の部品は、変速機やエンジン、エアコン向けに供給されており、この買収により住友電工は、欧州OEMおよび部品メーカーへの販路を拡大し、焼結製品事業のプレゼンス向上を図る。買収額は明らかにしていない。
サンデンHD 欧州拠点にグローバルSCM基盤としての次世代ERP導入を決定
  サンデンホールディングスとサンデン・オートモーティブコンポーネントは2019年5月、欧州地域における自動車向けコンプレッサーの製造・販売のサプライチェーンマネジメント(SCM)基盤として、SAPジャパンが提供する次世代ERP(企業情報システムの統合パッケージ)である「SAP S/4HANA」と、そのインフラ基盤として「SAP HANA Enterprise Cloud」の導入を決定したと発表。販売管理や在庫・購買管理、倉庫管理、生産計画・生産管理などのサプライチェーン機能を使用し、需要の変化に柔軟に対応する。
東洋紡 自動車用エンプラ供給を輸出販売から欧州での委託生産に転換へ
  東洋紡は、欧州の顧客に供給する自動車用エンジニアリングプラスチックを欧州で委託生産する。現在は、日本や近隣拠点から輸出販売しているが、輸送経費や納期、ユーザーニーズへの迅速な対応などが課題となっていた。2019年度中にドイツ周辺の日系混練メーカーで生産体制を整え、2020年度以降に量産する。また、欧州での駐在員増員を視野に入れて営業を強化し、日系や現地の自動車部品メーカーへの販売を拡大させる。(2019年3月報道)
日本ピストンリング 海外での開発機能を強化、欧州拠点ではエンジニアを増員
  日本ピストンリングは、海外での開発体制を拡充する。中国と欧州の拠点での開発機能を高め、日本、米国、中国、欧州の世界4極体制を構築する。各拠点には、簡易的な製品の調査設備などを導入する。欧州はすでに設備を導入しているため、エンジニアの増員による体制の拡充を進める。(2019年4月報道)
三菱電機 道路の異常を後続車に通知するシステムをHEREと共同開発
  三菱電機と欧州地図大手HERE Technologiesは2019年5月、落下物や陥没などが発生した道路の位置情報をクラウドを通じて共有する「レーンハザードワーニングシステム」を開発したと発表。路上に異常がある場所を後続車両に対して、数秒から数分前に通知し、危険を回避できるようにする。すでに日米で実証実験を実施しており、自動運転や先進的な運転支援に応用できるシステムとして自動車メーカーに売り込む考え。センチメートル単位までの高精度で位置を特定できる三菱電機の装置とHEREのクラウド技術を組み合わせた。
武蔵精密工業 EV向け駆動モジュールをフランクフルト・モーターショーで発表
  武蔵精密工業は、2019年9月開催のフランクフルト・モーターショーで、資本提携先かつ戦略的パートナーであるイスラエルのスタートアップREE(Softwheel)と共同で、電気自動車向けの平床プラットフォームを実現する駆動モジュールを発表。以前は車のボンネットの下にあった全てのコンポーネントをホイールに統合することにより、設計の自由度の向上や居住空間の最大化、単一のプラットフォームでの複数のボディ構成、車両のサイズと重量の削減、エネルギーと運用効率の向上などを実現。車体が低重心化し、車両の敏捷性や安定性にも寄与するという。


ドイツ:新工場建設(堀場製作所)、買収・出資・協業(河西工業、デンソー、日本精工、三菱ケミカルなど)、製品開発・研究体制強化(ジーテクト、帝人、東レなど)

会社名 活動内容
旭化成 欧州R&Dセンターを欧州統括拠点近くに移転し一体運営へ、売り上げ拡大を図る
  旭化成は、2025年度に欧州での売上高を2015年比3倍に引き上げる。このため、2020年末に欧州R&Dセンターを欧州統括拠点のAsahi Kasei Europe GmbHと同じデュッセルドルフ市内の施設へ移転し、一体運営を開始する。研究開発と営業担当者や顧客とのコミュニケーションを活性化し、欧州OEMなどからの受注拡大につなげる。R&Dセンターでは材料開発なども行う。この他、欧州での再生エネルギーを使った水素製造とメタノール製造のプロジェクトに参画し、開発につなげる。
芦森工業 シートベルト、エアバッグ、内装品等を輸入・販売する現地法人設立
  芦森工業は、欧州における受注活動の拡大を目指し、ドイツのBaden-Wurttemberg州に現地法人Ashimori Europe GmbH(仮称)を2019年9月に設立すると発表。2017年に欧州市場ニーズや開発トレンド把握などの情報収集活動を目的として設立した欧州事務所を現地法人化するもので、自動車用シートベルト、エアバッグ、内装品等を輸入販売する。
APTJ ドイツ社と車載ソフトプラットフォームの販売・開発で協業
  APTJは、パナソニック子会社で車載組み込みソフトウエア開発を手がけるドイツのOpen Synergy GmbHと、車載ソフトウェアプラットフォーム(SPF)の販売・開発で協業する。まず、Open Synergy社がAPTJのSPF「ジュリナー(Julinar)」の二次販売代理店となることで合意した。これにより、海外自動車メーカーへの営業を強化する。今後、Open Synergy 社の仮想化技術と融合させ、次世代車載制御システム向けソフトウェアプラットフォームの構築を加速する方向で協議を進める。
小田原エンジニアリング ドイツにモーター用巻線設備の販売・アフターサービスの子会社設立、EVシフトに対応
  モーター用巻線設備などを手掛ける小田原エンジニアリングは、ドイツのミュンヘン(Muenchen)の駐在員事務所を閉鎖し、新たに現地子会社のOdawara Automation Deutschland GmbHを2020年1月に設立した。欧州の自動車メーカーなどでEVシフトが急速に進んでいることを踏まえ、現地のサプライヤーや完成車メーカー向けなどへのモーター関連設備の販売促進とアフターサービス・メンテナンス体制の構築を進める。
河西工業 ドイツのドア部品工場を買収し、欧州大手OEMなどの顧客基盤を受け継ぐ
  河西工業は、ドイツの樹脂部品メーカーRoechling Automotive Germany SE & Co. KGからドア内装部品の工場(Wolfsburg市)を2019年6月に買収。買収額は15億円程度とみられる。Roechling社はVWを中心に欧州自動車メーカー向けにドアトリムやボディサイドトリムなどを納めている。河西工業は、欧州ではVWなど欧州車大手との取引が難しく、苦戦してきた。Roechling社の工場買収により、顧客基盤を受け継ぐ。
京セラ ドイツPreh社と触覚伝達技術についての特許紛争で和解
  京セラは2019年9月、ドイツの自動車部品メーカーPreh(プレー)GmbHと、触覚伝達技術で係争中だった特許紛争が和解したと発表。京セラは、カーナビゲーションのタッチパネルなどを押した際に表面が振動し凸凹感を感じる技術を特許として登録していた。それをPrehが侵害している可能性があることを、デュッセルドルフ地方裁判所に訴えていたが、両社は交渉を通じて、技術ライセンス契約を締結することで和解した。
三協立山 VWから新型EV向けバッテリーフレーム用部材受注、黒字転換を目指す
  三協立山は、業績の足を引っぱってきたドイツ子会社STEP-G(ST Extruded Products Group)によるVWの新型EV向けのアルミ製品受注を追い風に2020年度の黒字転換を目指す。受注したのは、VWが2020年春から欧州で発売する「ID.3」のバッテリーを車台に固定するアルミ部品で、契約期間の数年間に10万トン分を供給する。同部材を生産するBonn工場に新たな工作機械を導入し、利益率向上もはかる。
ジーテクト 独エンジニアリング会社とコンサルティング契約、OEMの開発初期への参画を目指す
  ジーテクトは2019年5月、システム開発やモジュール設計を請け負うドイツのESP(Engineering Service Provider)とコンサルティング契約を締結したと発表。欧州系OEMの技術ニーズを調査し、ESPが持つエンジニアリング技術を活用することで、欧州OEMの車体開発に初期段階からの参画を目指す。2018年に立ち上げた日本の研究開発拠点「ジーテクト東京ラボ(GTL)」の開発戦略にも反映させる。
帝人 ドイツに自動車複合材料の研究開発子会社を設立、CASEに対応
  帝人は、自動車部品向け複合材料の研究開発子会社Teijin Automotive Center Europe GmbH(TACE)を2020年2月にドイツWuppertal市のTeijin Carbon Europe GmbHの敷地内に設立。自動運転や電動化などCASEが進み、部品の軽量化が求められるなか、ガラス繊維樹脂(GFRP)などの複合材料を使った外装部品の開発から評価を一貫して行える体制を整える。投資額は非公表。人員は10人程度。耐久試験設備などを導入する。帝人はこれまでフランス、ポルトガル、チェコで買収などにより欧州での複合材料の生産拠点を広げてきた。TACEの稼働により、欧州各拠点の研究開発や市場調査の機能を連携させ、提案力強化を図る。
デンソー ドイツのスタートアップPiNTeamに出資、車載組み込みソフトウエア開発加速
  デンソーは2019年12月、欧州顧客を中心に車載向け組み込みソフトウエア技術で実績のあるPiNTeam Holding GmbH(Munchen市)に出資したと発表。出資比率は49%。デンソーの車載電子システム制御の基盤技術や量産品質等の知見と、PiNTeamが持つ欧州標準に合わせた先進的な組み込みソフトウエア技術を組み合わせることにより、増加する車載ECUの作動に必要なデータの処理能力、高い信頼性を持つベーシックソフトウエア開発を強化する。
デンソーテン ドイツのCinemo社と次世代インフォテインメントシステムでコラボ
  車載インフォテインメントシステム用マルチメディア・ミドルウェアの開発を行うCinemoは2019年5月、デンソーテンと次世代インフォテインメント開発に向けた協業を継続すると発表。車のヘッドユニットの品質を向上させるスマート統合のベンチマークを設定するプロジェクトで引き続きコラボレーションを行う。これまで両社は、Apple CarPlayやGoogle Android Auto、Baidu CarLifeなどの高性能マルチメディアをベースとするインフォテインメントシステムの開発に取り組んできた。
東海カーボン アルミ精錬用部材を生産するドイツの炭素製品メーカーを買収
  東海カーボンは、ドイツの炭素製品メーカーCOBEX HoldCo GmbH(Hessen州)を2019年7月に買収。商号をTokai COBEX GmbHに変更。取得総額は約1,000億円。自動車や航空機での軽量化ニーズを受け、成長が見込めるアルミ精錬用部材事業に強いCOBEXの技術や販路を獲得し、現在の主力の黒鉛電極に次ぐ事業の柱に育て、業容拡大と収益性向上を図る。
豊田合成 ドイツの生産子会社の全株を譲渡、欧州事業を再編
  豊田合成は2019年11月、ドイツのウェザストリップ生産子会社である豊田合成メテオールを同国の事業ファンド系企業に譲渡し、連結対象から外すと発表。生産の混乱や労務費の上昇などで2016年から営業赤字が続き、今後も採算改善が困難と判断。譲渡は2019年12月末までに終え、欧州ではチェコ、ベルギー、英国の3拠点体制となる。
日本精機 Daimlerのハイエンドクラス向けにヘッドアップディスプレイを初納入
  日本精機は2019年5月、欧州で四輪車、二輪車用計器等の販売を手掛けるNippon Seiki (Europe) B.V.(オランダの北ホラント=Noord-Holland州)を通じて、Daimlerの新型SUV(Mercedes-Benz GLEクラス)用ヘッドアップディスプレイ(HUD)の納入開始したと発表。Daimler向けHUDの取引は初めてで、これによりドイツ自動車大手3社全てに製品を納入することとなった。納入したHUDは、同社の上位モデルに比べ、画角を左右1度ずつ拡大、イラストを大きく表示することができるという。
日本精工 VWとステアリング事業における協業で合意、EPSを共同開発
  日本精工は2019年6月、VWとステアリング事業で協業することで合意。VWの部品内製部門とのプロジェクトチームを既に発足させており、2020~23年をめどに電動パワーステアリング(EPS)を共同開発し、次世代技術への対応を加速させる。完成車メーカーならではの知見やバックデータを持つVWの技術者と共同開発することで、より良いEPSを開発するとともに、開発工程の上流に入るきっかけにもなるとしている。VWは日本精工の量産技術などを取り込み、EPSの開発や調達を効率化する狙いがあるとみられる。
堀場製作所 ドイツ子会社で燃料電池、リチウムイオン電池向け試験装置の新工場建設へ
  堀場製作所は、燃料電池やリチウムイオン電池向けの試験装置を手がける独子会社HORIBA FuelCon GmbH(Barleben市)の本社工場近くに新工場を建設する。これにより2023年をめどに生産能力を3倍に高める。投資額は約35億円。燃料電池車やEVをはじめ、世界的な電動化車両の開発加速による需要増に対応して同装置の供給能力を拡大するもの。本社工場の約6倍の広さとなる新工場は2021年11月に完成予定。2023年までに従業員数を現状比150人増の250人に増やす。顧客は自動車メーカーや部品メーカーで、試験装置はいずれも1台づつ作り込むカスタム品。
東レ 樹脂専門のテクニカルセンターを新設へ、PPS中心に自動車向けに拡販
  東レは、2020年度内にも欧州で樹脂専門のテクニカルセンターを新設する。ドイツ子会社Toray Automotive Center Europe (AMCEU)や、ハンガリー子会社のポリフェニレンサルファイド混練(PPSコンパウンド)工場と合わせて、現地の開発ニーズに迅速に対応する体制を整え、競争力の高いPPSを中心に、自動車分野で樹脂の販売を拡大させる。樹脂の用途であるパワー半導体周辺部品やパワーコントロールユニット(PCU)構成部品などに提案する。テクニカルセンターの立地は、自動車関連拠点の集積するドイツ南部を検討。投資額は今後詰める。(2019年11月報道)
トーヨータイヤ 欧州初のR&Dセンターをドイツに新設、セルビア新工場の稼働に先行
  トーヨータイヤは2019年8月、ドイツに欧州初の技術開発拠点「欧州R&Dセンター」(Willich市)を設立し、同年秋に稼働すると発表。セルビアのタイヤ新工場が2022年1月に稼働するため、さまざまな素材調査や評価、最新技術や次世代モビリティに係わる情報収集などを行う。また、米国、日本、欧州のグローバル3極の技術開発センター間で技術・商品情報を共有するとともに、開発速度のスピードアップを実現する。
三菱ケミカル ドイツの炭素繊維プリプレグメーカーを買収、自動車や航空機メーカーへの販売強化
  三菱ケミカルは2020年1月、炭素繊維複合材料事業の強化のために、ドイツの炭素繊維プリプレグメーカーであるc-m-p GmbH (Heinsberg市)を、グループ会社のMitsubishi Chemical Advanced Materials(スイスのZurich市)を通して同年2月に買収すると発表。買収額は40億円程度とみられる。プリグレグは、炭素繊維のシートに樹脂を含ませた中間材料で、自動車ではサスペンション部品などに使われる。買収により欧州の自動車や航空機メーカーへの販売を強化する。これによりプリプレグ生産の日米欧三極体制を確立する。
三菱マテリアル シュツットガルトに切削加工のテクニカルセンター新設、顧客の研修をサポート
  三菱マテリアルの加工事業カンパニーは、主要顧客の自動車や航空機産業などの切削加工ユーザー向けの新たな技術サポート拠点として、2019年6月にStuttgart市にテクニカルセンターのMTEC Stuttgartを開設した。欧州地域では、顧客の切削工具知識向上のための研修サポートを主な目的として、スペインにテクニカルセンターを2008年に開設している。MTEC Stuttgartは、顧客の加工現場における問題解決に主眼をおいたソリューションサービスを提供する施設で、4台の加工機械・CAD/CAM・高精度測定器を設置している。
ミネベアミツミ ドイツ精密部品メーカーを買収、欧州ビジネスの拡大を図る
  ミネベアミツミは、ドイツの精密成形部品メーカーであるMast Kunststoffe GmbH & Co. KG(南ドイツのBad Waldsee)を2019年9月に買収。Mastは精密成形部品(ギアやギアボックス等)の設計、分析から金型の設計、製作、部品製造販売までの一貫体制を確立している。買収により、欧州での精密成形部品の垂直統合生産システムを強化し、スピーディーな現地対応や生産性改善を図りビジネスを加速させる。


西欧(ドイツを除く):生産拠点新設(三井化学など)、買収・出資(アルプスアルパイン、宇部興産など)、工場閉鎖(テイ・エス テック、ニチリン、ユタカ技研)など

会社名 活動内容
アルプスアルパイン イタリアのスピーカーメーカーFaital社への出資比率引き上げ、生産・供給体制を強化
  アルプスアルパインは2019年6月、2018年に資本参加したイタリア高級スピーカー専門メーカーFaital社(Milano市)への出資比率を従来の19.9%から80%に引き上げたことを発表。これにより、主力の車載音響機器の欧州での生産・供給体制を強化する。これまでは、製品を日本や米国からの輸出で対応していた。
アーム
(ソフトバンクグループ)
自動運転車推進で日米欧OEM/部品メーカーなどが連合体立ち上げ
  ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手のArmとボッシュ、コンチネンタル、デンソー、GM、NVIDIA、NXPセミコンダクターズ、トヨタの8社は「自動運転車コンピューティング・コンソーシアム(AVCC)」を立ち上げたと2019年10月に発表。業界規模のコラボレーションにより完全自動運転車の実現を推進する。まずは、基本設計や各部のインターフェイスなどの共通化に取り組む。
伊福精密 オランダに営業拠点開設、金属3Dプリンターを用いた部品の受注を目指す
  伊福精密は2020年3月までにオランダのアイントホーフェン(Eindhoven)市に営業拠点を開設する。航空機や自動車などの分野で金属3Dプリンターを用いた部品の受注を目指す。(2019年7月報道)
宇部興産 スペインのコンパウンドメーカー買収、自動車向けナイロン事業の拡大を図る
  宇部興産は2019年4月、連結子会社のUBE Corporation Europe S.A.U.(Valencia州)がスペインのコンパウンドメーカーであるRepol S.L.(Valencia州)の株式の過半数を取得したと発表。これにより、ナイロン6事業における技術・販売の補完関係に加え、Repol社の持つナイロン以外の樹脂におけるコンパウンド技術、製品開発力を獲得し、欧州での自動車向けナイロン事業の拡大を図る。
KYB スペインの油圧ベーンポンプ工場を2021年度めど閉鎖し、同州内の2工場に生産移管
  KYBは、スペインの油圧ベーンポンプを生産するKYB Steering Spainの工場(Navarra州)を閉鎖する方針を固めた。2021年度をめどに、同州内にあるKYBのショックアブソーバーやサスペンションの2工場に生産を移管・集約する。油圧ベーンポンプは、無段変速機や油圧パワーステアリングなどに使用。EUの環境規制に対応した部品需要の変化や3工場の生産コスト増に対応する。(2019年11月報道)
コニカミノルタ スペインEines Systems社の買収により自動車向け外観計測事業を強化
  コニカミノルタは2019年6月、自動車外観検査市場における有力企業のEines Systems社(スペイン・Valencia州)買収を発表。同社は自動車の生産工程における品質検査の自動化システムやソリューション提供を主力事業とするテクノロジー企業。買収により、欧州での自動車領域に向けた外観計測事業の立ち上げを加速させる。
昭和電工 スイスのノンスティック・コーティング剤メーカーを買収
  昭和電工は2019年5月、家電製品などの消費者向け製品や自動車・産業機器などの工業製品に塗布される、焦げ付き、汚れ防止を目的とした材料のメーカーILAG社(スイス)の全株式を取得すると発表。買収額は数十憶円規模。ILAG社はスイス国内で生産した製品を50カ国以上に供給。今回の買収により6,000万ドルの売上規模を得るなど事業を拡大する。
テイ・エス テック 英国生産拠点閉鎖に向けて労使交渉を開始
  テイ・エス テックは2019年12月、英国生産拠点のTS Tech UK Ltd. 閉鎖に向けて労使交渉を開始したと発表。労使協議が終了次第、今後の計画を発表するとしている。主要納入先のホンダが2021年に英国での生産拠点を閉鎖することに対応したもの。
東レ スウェーデンのエアバッグ縫製メーカーを買収
  東レは、スウェーデンのエアバッグ縫製メーカー Alva Sweden ABの全株式を2020年1月に取得。買収金額は約40億円。Alva社はポルトガルとチュニジアに製造拠点をもち、これまで東レが供給する生地を裁断・縫製してクッションに加工し、エアバッグ組み立て会社に販売してきた。東レは、買収を通じ縫製に関するAlva社の知見を基布設計に取り込み、製品開発力と提案力を強化することで、モジュールメーカーや自動車メーカーに対するプレゼンスを高め、高性能エアバッグの実現を図る。
豊田通商 英国のスタートアップ企業に出資し、新興国でのMaaS領域の事業開発を推進
  豊田通商は2020年3月、新興国39都市で各国の交通環境に対応した公共交通データプラットフォーム事業を展開する英国のスタートアップWhereIsMyTransport Ltd.(WIMT)に出資し、業務提携を締結したと発表。これにより、豊田通商はWIMTの交通データや分析手法などの知見を取り込み、自社の持つ事業ノウハウとグローバルなネットワークを活用し、新興国におけるモビリティサービスやMaaS領域の事業開発を推進する。
ニチリン 英国子会社の工場を2020年6月に生産停止、EU離脱が影響
  ニチリンは2019年8月、NICHIRIN U.K. LTD.の工場を2020年6月末で生産停止すると発表。日系自動車メーカー向けにエアコンホースや2輪車用ブレーキホースなどを生産しているが、主力取引先のホンダが2021年中に英国工場の生産終了を表明したため、ニチリンも最大顧客の動きに追随。英国での製品はスペインのニチリン子会社などグループ各社に順次生産移管する。英国工場は取引先への製品の配送拠点として活用する予定。
日精樹脂工業 イタリアの射出成形機メーカーを買収、欧州での拡販を目指す
  プラスチック射出成形機メーカーの日精樹脂工業は2019年11月、イタリアの同業大手NEGRI BOSSI S.P.A.を買収すると発表。2020年1月下旬をめどに同社株式の75%を取得し、数年内に残りの株式も取得して完全子会社化する予定。NEGRI社は、バンパーやインパネ、ドアパネルなどに対応できる超大型射出成形機も得意とし、欧州自動車メーカーやティア1が主要顧客。日精樹脂は、買収により手薄だった欧州での拠点を確保することで、日系自動車メーカーへの拡販も目指す。
日本電産 PSAグループとの合弁工場で電動パワートレインの組立ラインが稼働
  日本電産は、PSAグループとの合弁会社Nidec PSA emotors (Poissy市)のトレムリー(Tremery)工場の電動パワートレイン組立ラインが稼働。量産を開始したことを2019年11月にPSA側が発表。EVなど車載向けトラクションモーター及びインバーターを生産。年産能力は2020年が12万基、2021年が18万基、最終的には80万基を計画。Peugeot e-208やe-2008などに供給。2025年までにPSAの全モデルへの提供が可能としている。
パイオニア 英社とAI活用の行動予測モデル開発で契約、交通事故削減を目指す
  パイオニアは2019年5月、英 Arm 社(Cambridge市)のデータビジネス部門である Arm Treasure Data とモビリティ分野でAI技術を活用したデータ分析および行動予測・事故予測モデルの構築に関する共同開発契約を締結したと発表。パイオニアのデジタル地図データを活用したデータ分析に関する技術と、Arm Treasure Dataのデータプラットフォーム構築・分析・活用に関する知見を組み合わせて分析し、四輪車のみならず二輪車などを含めモビリティ全体の交通事故削減を目指す。
世界大手再保険会社Swiss Reとテレマティクスサービス事業で協業
  パイオニアは2019年10月、大手再保険会社のSwiss Re(Zurich市)とテレマティクス分野で協業すると発表。2020年初頭にもドライバーの安全運転をサポートするテレマティクスソリューションの提供を開始する。Swiss Re社が提供しているSwiss Re Telematicsアプリ「Coloride」に、パイオニアのデジタル地図データを活用した独自の安全運転支援システム「MAP-ADAS」を搭載し、車載IoTデバイスと連携させることにより、個々の運転状況に合わせたリアルタイムな注意喚起・警告や、より精度の高い事故発生リスクの予測および高精度な衝撃検知、迅速な事故対応が可能となるソリューションを開発しているという。
日立オートモティブ
システムズ
オランダのブレーキ関連企業を買収へ、自動車向け安全システムを強化
  日立オートモティブシステムズは2019年6月、オランダのシャシー・ブレーキ・インターナショナル(CBI)の買収を発表。2019年内に買収を完了する予定。買収総額は約6.9億ユーロ(約840億円)。欧州での販路拡大のほか、CBIの先進的な車両制御を獲得することで車の安全システムの技術力強化を図る。まず、電動ブレーキの制御システムなどの開発を加速させる。将来はブレーキだけでなく自動運転などに必要な車両の統合制御を強化する。CBIは、欧州、アジア、米州などに12拠点があり、PSAやVWなど欧州OEMとの取引が多い。
日立キャピタル ベルギー企業を買収、欧州でのモビリティソリューション事業強化
  日立キャピタルは2019年10月、ベルギーでモビリティサービスを展開するMobilease Belgium NVの全株式を取得する契約を締結したと発表。日立キャピタルは、英国、ポーランド、オランダ、ドイツ、オーストリアでモビリティソリューション事業を展開しており、EU本部が置かれているベルギーを戦略的拠点のひとつとすることで、欧州での事業のさらなる強化・拡大を図る。Mobileaseはベルギーの中小企業や個人向けの車両管理を含むフルオペレーティングリースを提供している。
ブリヂストン 買収したTom Tom Telematicsの社名をWebfleet Solutionsに変更
  ブリヂストンは2019年9月、欧州現地法人Bridgestone Europeが2019年4月に買収したTomTom Telematicsの社名を2019年10月1日からWebfleet Solutionsに変更すると発表した。新会社はフリートソリューションの欧州最大のプロバイダーで120万台超の車両にモビリティサブスクリプションとフリートソリューションを提供している。買収により、ブリヂストンはフリートソリューション事業を強化する。
堀場製作所 英国にCASEに対応する実証試験設備を建設、自動車・部品メーカーの開発を支援
  堀場製作所は、英国の自動車開発支援会社HORIBA MIRA(Nuneaton市)に敷地面積約300ヘクタール、全長100キロメートルのテストコースを備える試験施設を持つ。2019年4月にはここに自動運転のサイバーセキュリティーなどの技術センターも開設。2020年内には約30億円を投じて「ブラックレイク」と呼ぶ自動運転車の通信機能や車両安全性、ハッキング時の対応、緊急時のフェールセーフ(機能停止)などの実験が行える試験施設を建設する計画。また、自動駐車機能を開発・各種シナリオ実証する実験施設も2020年に開設する。多様で多数の駐車環境を整備し、狭い環境、視界に制限のある場所、全地球測位システム(GPS)の届かない場所といった自動駐車での課題の解決などを後押しする。これにより日系を含む大手自動車や部品メーカーの自動駐車機能開発などを支援する。
三井化学 オランダのPPコンパウンド新工場が量産開始、研究開発拠点も工場近くに移転
  三井化学は、プライムポリマーと共同でオランダに設立した欧州初の自社ポリプロピレン(PP)コンパウンド生産拠点Mitsui Prime Advanced Composites Europe B.V.(オランダのリンブルグ:Limburg州)の新工場が2020年6月に量産を開始する。同年秋以降に年産能力を3万トンのフル生産に引き上げる。同材料は、バンパーやインストルメントパネルなどに使われる。また、オランダにある欧州のPPコンパウンド研究開発拠点を新工場が立地する工業区内の産官学オープンイノベーションエリアに移転し、製販研一貫体制を構築するとともに外部の研究リソースも活用する。
三菱ケミカル イタリアに炭素繊維複合材の生産拠点を新設、高級車向け需要拡大に対応
  三菱ケミカルは、44%出資する炭素繊維強化プラスチック(CFRP)部品加工メーカーのC.P.C. SRL(イタリアModena市)の隣接地に炭素繊維複合材料のSheet Molding Compound(SMC)の製造設備を新設する。稼働開始は2020年9月の予定。SMCは、CFRPの中間基材の一種で、ドアインナー・ラゲッジインナーやバックドアの構造材などに採用されている。欧州の高級車メーカー向けを中心とした引き合いの増加に対応し、イタリアでの能力増強を決定。年産能力は約6,000トン。投資額は数十億円。三菱ケミカルは、これまでドイツに年産1,000トンのSMC設備を設置している。
ユタカ技研 英国工場を2021年度中に閉鎖、ホンダの英国撤退に対応
  ユタカ技研は2020年1月、排気系部品を手掛ける英国子会社UYS LTD.(Oxford州)の工場を2021年度中に閉鎖すると発表。主要顧客のホンダが2021年に英国工場の生産を終了・閉鎖することを受け、生産を続けるのは困難と判断したもの。
ユニプレス フランス工場に熱間プレス導入、電動車等での需要増に備える
  ユニプレスは、2021年度までに中国とフランスの生産子会社や国内の関連会社にホットスタンプ(熱間プレス)の機械設備を導入する。投資額は30億~40億円とみられる。納入先の日産やルノー、三菱自動車などが販売する新型車や電動車では、ホットスタンプ工法が車体骨格部品の主流になる見通し。フランスでは、2019年6月に子会社化したUM CORPORATION, SAS(Calais県)に設備を導入する。Renaultとの取引増加を計画しており、2021年度にホットスタンプ部品の生産を目指す。
ローム STマイクロエレクトロニクスとSiCウエハの長期供給契約で合意
  ロームは2020年1月、スイスに本拠を置くSTマイクロエレクトロニクス(ST)と、シリコンカーバイド(SiC:炭化ケイ素)ウエハを数年間にわたり、供給する契約に合意したと発表。主流の6インチ(150mm) SiCウエハを供給し、自動車や産業機器向けパワー半導体での用途を見込む。SiC半導体はシリコン製に比べ性能は高いが、普及が進んでいない。競合相手にもなる世界的半導体大手のSTにSiC材料を供給することで普及を加速させたい考え。供給するのは、欧州でSiCウエハ生産量シェア1位のロームグループのSiCrystal GmbH(ドイツNurnberg市)。供給量は1億2,000万ドルを超える模様。

(参考資料:各社広報資料, 各紙報道)


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欧州、ドイツ、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、オランダ、ベルギー、スイス、英国、スウェーデン、日系、サプライヤー、部品メーカー、自動運転、電動化、軽量化、樹脂成形

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