欧米Tier1サプライヤー:欧州・中国を中心とする電動化関連の事業動向
Bosch、Continental、ZF、Schaeffler、Mahle、Valeo、BorgWarnerの近況
2019/12/09
- 要約
- Bosch:Eモビリティ分野での売上を10倍に拡大、2025年には50億ユーロへ
- Continental: パワートレイン事業を「Vitesco Technologies」として独立事業化
- ZF: Eモビリティ事業部拡大、Eモビリティと自動運転に今後5年間で120億ユーロ以上を投資
- Schaeffler:モーター製造分野へ参入、Eモビリティ分野で11億ユーロの受注を獲得
- Mahle: 独自の48Vバッテリーを開発、ワイヤレス給電にも進出
- Valeo: Danaと協業で48Vハイブリッド及びEVシステムを市場投入
- BorgWarner: 統合ドライブモジュール「iDM」を発表、2021年に中国OEMのEVに搭載
要約
Boschは2025年までにEモビリティ事業から50億ユーロの売上を目指し、ZFはEモビリティ事業を含む事業分野へ今後5年間で120億ユーロを投じると発表した。また、Schaefflerは2019年第2四半期において電動化関連で11億ユーロの受注を獲得。Mahle、Valeo、BorgWarnerはそれぞれ48Vマイルドハイブリッドを含む電動化関連の新製品開発に注力しているなど、各社の電動化傾向はますます活発化している。
ValeoがDanaと協業で48V マイルドハイブリッド及びEVの市場投入のため、グローバルに提携を行うなどサプライヤー各社の連携強化も顕著である。BoschはCATLとバッテリーセルに関する提携を結び、中国向けの48Vシステム事業を強化しているほか、NIOとの提携でさらなる中国マーケットの拡大を図っている。NIOはContinentalとも提携しており、両社は共同でEVのNVH実験などを行っている。
ContinentalはBosch同様、中国を重要市場と位置付け、中国国内工場を増強するなど部品生産を拡大する。ZFも中国市場における全ての製品を現地生産化すると発表、各社の中国における電動化傾向も明らかになった。
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