ドイツOEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン
DaimlerのEQ、Volkswagen ID.、BMW i ブランドを中心に電動車を展開
2019/10/17
- 要約
- Daimler:EQブランドの量産モデルを投入開始
- Volkswagen:ID.ブランドで電動化戦略の頂点を目指す
- BMW:i3やi8の成功を受け、サブブランドBMW iの拡大を図る
要約
Volkswagen ID.3 |
一連の排ガス不正問題が自動車の排気ガスに対する人々の認識に影響を与え、欧州のOEM各社は電気自動車の開発、ラインナップへの追加を推進することに全力で取り組んでいる。Daimler、Volkswagen、BMWのドイツの大手OEM3社も同様の戦略により、先進的な電気自動車に力点を置いた独自のブランドを作り上げている。Mercedes-Benzは、2016年のパリ・モーターショーで発表した電気自動車のコンセプトカーEQを皮切りに、EQシリーズを発展させてきた。その最初のモデルである電気自動車のコンパクトSUV EQCの生産は2019年に始まった。Volkswagenは、2016年のパリ・モーターショーで電気自動車のコンセプトカーID.を投入して以来、最近までに数多くのID.シリーズを披露してきた。これらのコンセプトカーは将来の量産モデルとなる見込みである。BMWは、2013年に発売の電気自動車のサブコンパクトハッチバックi3と合わせて初披露した電動車のサブブランドBMW iを拡大していく予定である。
このレポートはOEM各社の現在および将来の電動化戦略の概要を紹介する3編のレポートの第2弾となるもの。本編では、ドイツのOEM、特にDaimler、Volkswagen、BMWを取り上げる。前回のレポートでは米国OEMの電動化戦略に焦点を当てたが、次回はアジアや他国の計画について報告する。
自動車メーカーの年間販売台数のうち、電動車が占める率 | 電動車の新発売モデル数 注:将来のモデルは発売予定日が公表されたものに限る |
OEMの電動化戦略シリーズ:
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