欧州OEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン
PSAとRenaultはラインアップを拡充、VolvoとJLRは電動化目標を設定
2019/11/25
- 要約
- PSA:電動化戦略は全ブランドが対象
- Renault:電動車ラインアップをさらに拡充
- Volvo:2019年から全ての新型車にEVを設定
- JLR:2020年には新型モデル全てに電動車をラインアップ
要約
VW、BMW、Daimlerといった主要ドイツOEMと比べると他の欧州自動車メーカーの電動化アプローチはより多彩だった。PSAは2019年から2020年にかけてプラグインハイブリッド車8モデルとバッテリー電気自動車(EV)7モデルからなる15種類の電動モデルを投入すると発表した。Renaultは幅広い電動ラインナップを2012年にすでに確立しているが、中国市場限定の「シティ K-ZE(City K-ZE)」および同社初のハイブリッドとプラグインハイブリッドモデルでさらなる成長を目指す。
ラインアップに含まれるモデルが比較的少ないVolvoとJLRは、今後新型モデルを電動化するのに複数年を設定している。Volvoは2019年から全ての新型車でマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、EV用パワートレインに電気モーターの搭載を開始する。JLRは2020年から投入する全ての新モデルラインアップに電動モデルを設定すると発表した。
Renault Zoe 出典: Renault |
Jaguar I-Pace |
本レポートは主要OEMの現在と将来の電動化戦略の概要を紹介するシリーズの第3弾となる。今回はPSA、Renault、Volvo、JLRに焦点を当て、各メーカーの過去から将来までの発表を時系列で追った。なお前2回のレポートで米国とドイツのOEMの電動化戦略を紹介している。
自動車メーカーの年間販売台数のうち、電動車が占める率 | 電動車の新発売モデル数 注:将来のモデルは発売予定日が公表されたものに限る |
OEMの電動化戦略シリーズ:
ドイツOEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (2019年10月)
米国OEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (2019年9月)
関連レポート:
Frankfurt Motor Show 2019:欧州メーカーの展示取材 (2019年10月)
上海モーターショー2019:Ford、GM、Volvoなどの欧米メーカーの展示 (2019年5月)
OEM各社の電動化戦略:HV強化とEV・PHV・FCVへの多様化 (2018年4月)
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