510 (Baojun)

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2021年10月18日(月)

※英LMC Automotive社のアナリストによるショートレポート (10月15日付) をマークラインズが翻訳したものです。

・前回のLMC市場インサイトでは、特に米国に本拠を持つ自動車メーカーは、米国市場に適合するモデルに全力を注ぐ一方で、メキシコなどの他の市場向けには米国と同じモデルを投入し、他国の消費者の嗜好を重要視することはあまりない傾向を考察した。しかし、中南米の中間所得層のニーズに合うモデル投入を進めることに積極的な国が一つある。それが中国である。

・ここ数カ月の間に、すでに動き出しているトレンドを裏付ける展開がみられた。今年8月、GMはメキシコでのシボレー「エキノックス(Equinox)」、「スパーク(Spark)」、「ビート(Beat)」の販売中止を発表した。一方、中国ブランドの長安汽車が同じ市場へ参入間近である。また、チリやアルゼンチンなどの中南米における複数の市場に、中国で生産された様々なモデルが持ち込まれている。2021年にアルゼンチンでは41車種の中国生産車が販売され、その数はチリで91車種という驚異的な数に上っている。

・明確にしておかなければいけないのは、中国の自動車メーカーが南北アメリカ大陸の市場を独占する可能性が迫っているわけではないことである。明らかな例外を除けば、これらは販売台数が少なく、中国生産車であっても欧米ブランドのリバッジモデルとなっている。例えば、メキシコで間もなく発売予定のダッジ「ジャーニー(Journey)」は、中国では「GAC GS5」という名のリバッジモデルであるものの、今後数年間でメキシコでのダッジブランドの最量販車になるとみられる。これは特に珍しいアイデアではなく、GMも「宝駿 (Baojun) 530」をベースとするコンパクトSUVの「キャプティバ(Captiva)」、間もなく投入するサブコンパクトクロスオーバーSUV「宝駿510」をベースにした中国製の新型サブコンパクトSUV「グルーブ(Groove)」で、似たような戦略をとっている。

・中南米の多くの国では未だにSUVより乗用車の人気が高い。しかしながら、中国からの輸入モデルの多くはSUVである。したがって、これらのモデルの特徴は必ずしも車型にあるのではなく、価格となっている。例えば、中国の上海汽車集団(SAIC)傘下の英国のMG Motorは、チリでサブコンパクトSUVの「ZS」で大きな成功を収めており、今年のライトビークル(乗用車+ライトトラック)の最量販モデルになるとみられている。「ZS」の価格は、値引き額を入れないで1,089万チリ・ペソ(1万3,350米ドル)からとなっており、欧米メーカーのハッチバックやセダンの多くを下回っている。例えば、VWのハッチバック「ポロ(Polo)」は値引き前で1,159万チリ・ペソ(約1万400米ドル)からとなっている。「ZS」と同じセグメントに属するVWの「Tクロス(T-Cross)」は、中国生産モデルよりも価格が約32%高くなっている。

・もちろん、中南米全体が同じトレンドではない。ブラジルのような自動車生産産業が活発な国では、当面は中国メーカーの影響力は小さいままであると予想されるが、現地生産を行う奇瑞汽車は主要メーカーの上位10社に入っている。長城汽車は最近、ブラジルのイラセマポリス(Iracemapolis)にある旧ダイムラー工場を買収し、2023年の生産開始を目指すことを発表している。さらに、フォードがブラジルでの生産を中止したことで、他の自動車メーカーにとっては、その穴を埋める好機となっている。どの自動車メーカーがいつブラジルに参入するのかについて具体的に予測することは困難であるものの、中国の自動車メーカーがあらゆる戦略的機会に対して注意していることは間違いないだろう。

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2021年08月13日(金)

・8月11日付けの米国とメキシコのメディア報道によると、GMはメキシコでのAセグメントハッチバックのインド生産シボレー「ビート(Beat)」と韓国生産「スパーク(Spark)」の販売を終了し、メキシコ販売モデルのラインナップを刷新すると発表したと報じた。
・「ビート」と「スパーク」は、シボレーの最も経済的なモデルとして、メキシコのエコノミーカー・セグメントで非常に優れた販売実績を上げたという。Aセグメントの 「スパーク」は、現在も米国、カナダ、韓国で販売されている。
・両モデルはGMメキシコの販売台数の25%を占めており、「ビート」は2021年上半期に1万8,556台を販売した。
・「ビート」は、初代「スパーク」にいくつかの仕様を更新したモデルで、過去に米国市場でも5ドアハッチバックと4ドアセダンが販売されていた。
・GMメキシコは、メキシコでの「ビート」の販売終了は、12のグローバル市場向けに同車を生産していたインド・マハラシュトラ州タレガオン(Talegaon)工場の売却に伴う必然的な結果であると報告している。
・「ビート」の主要市場はメキシコだったが、最後のロットも完売したという。
・現在、メキシコ市場におけるシボレーの最も経済的なモデルは、セダンタイプのみのシボレー「アヴェオ(Aveo)」であり、このモデルは中国で生産され、シボレー「セイル(Sail、中国名 賽欧)」として販売されていた。
・GMは声明の中で、シボレーは、「トラッカー(Tracker)」、「キャプティバ(Captiva)」、「トルネード・バン(Tornado Van)」などの最近発売したモデルに加え、上汽GMのサブコンパクトクロスオーバーSUV「宝駿(Baojun) 510」をベースにした中国製の新型サブコンパクトSUV「グルーブ(Groove)」やバージョン追加となるコンパクトセダンの「キャバリエ(Cavalier)」ターボ(中国生産)など、今年メキシコに到着するモデルも含めて、現在の市場ニーズに応えるためにラインナップを強化していくと述べている。
(multiple sources on August 11, 2021)

2021年07月20日(火)

・7月16日付けの中国国家市場監督管理総局の発表によると、上汽GM五菱は2021年8月2日からリコールを実施する。リコール対象となるのは2018年12月4日から2021年1月11日までに生産された「宝駿(Baojun) 310」シリーズ、「宝駿360」、「宝駿510」、「宝駿730」、「宝駿RS-3」、「宝駿RM-5」、「宝駿RC-5」シリーズ、「五菱之光(Wuling Sunshine)」、「五菱栄光(Rongguang)」シリーズ、「五菱宏光(Hongguang)」シリーズの一部の車両、合計143万6,997台。
・今回のリコール理由は、一部の車両エンジンのポジティブクランクケースベンティレーションバルブスプールの耐摩耗性の不足により、スプールが摩耗しエンジンオイルの消費が早くなり、極端な場合、エンジンの損傷を招き、安全リスクが高まる。使用を続ければ、極端な場合不当な排出リスクが生まれるというものである。
・上汽GM五菱はリコール対象車両に無償でポジティブクランクケースベンティレーションバルブを交換し、安全リスクと不当な排出リスクを取り除く。
中国国家市場監督管理総局のリリースに基づく