510 (Baojun)

 ニュース
2023年05月11日(木)

・上汽GM五菱傘下の宝駿汽車は5月10日、ブランド初となる5人乗りの電気自動車「宝駿雲朶(Baojun Yunduo)」の外観画像を公開した。
・すっきりとして丸みを帯びたラインに、エレガントで明るい色調を採用した。最高出力100kWのモーターを搭載し、最高速度は150km/hとなる。
・車体サイズは、全長4,295mm、全幅1,850mm、全高1,652mm、ホイールベース2,700mm。

宝駿汽車のWeChat公式アカウントに基づく

2021年11月15日(月)

・複数の米国メディアは11月10日、新型サブコンパクトクロスオーバーSUVのシボレー「グルーブ(Groove)」が、メキシコで5日に発売されたと報じた。
・2022年型となる新型「グルーブ」は、アマゾン・メキシコとの提携により、メキシコ市場での商品展開を強化し、電子商取引の主役である25歳から30歳の若者をターゲットとしたショッピングの嗜好に適応させていくという。
・両社の提携には、新型「グルーブ」を購入した顧客への特典の提供も含まれる。
・GMメキシコの広告・プロモーション担当ディレクターであるKarla Ortega氏は、「アマゾン・メキシコとの提携に期待しており、お客様がこの取り組みに価値を見出していただけると確信している」と述べている。
・新型「グルーブ」のアマゾン・メキシコ経由の購入を選択した顧客には、500ドル相当の特別仕様のツートンカラールーフ、250ドルのギフトカード、そして3カ月間のAmazon Music Unlimitedの利用権が与えられる。
・新型「グルーブ」は中国からの輸入車で、広西チワン族自治区柳州市にある上汽GM五菱の柳東工場生産の宝駿(Baojun)「510」をベースにしている。
(multiple sources on November 10, 2021)

2021年10月18日(月)

※英LMC Automotive社のアナリストによるショートレポート (10月15日付) をマークラインズが翻訳したものです。

・前回のLMC市場インサイトでは、特に米国に本拠を持つ自動車メーカーは、米国市場に適合するモデルに全力を注ぐ一方で、メキシコなどの他の市場向けには米国と同じモデルを投入し、他国の消費者の嗜好を重要視することはあまりない傾向を考察した。しかし、中南米の中間所得層のニーズに合うモデル投入を進めることに積極的な国が一つある。それが中国である。

・ここ数カ月の間に、すでに動き出しているトレンドを裏付ける展開がみられた。今年8月、GMはメキシコでのシボレー「エキノックス(Equinox)」、「スパーク(Spark)」、「ビート(Beat)」の販売中止を発表した。一方、中国ブランドの長安汽車が同じ市場へ参入間近である。また、チリやアルゼンチンなどの中南米における複数の市場に、中国で生産された様々なモデルが持ち込まれている。2021年にアルゼンチンでは41車種の中国生産車が販売され、その数はチリで91車種という驚異的な数に上っている。

・明確にしておかなければいけないのは、中国の自動車メーカーが南北アメリカ大陸の市場を独占する可能性が迫っているわけではないことである。明らかな例外を除けば、これらは販売台数が少なく、中国生産車であっても欧米ブランドのリバッジモデルとなっている。例えば、メキシコで間もなく発売予定のダッジ「ジャーニー(Journey)」は、中国では「GAC GS5」という名のリバッジモデルであるものの、今後数年間でメキシコでのダッジブランドの最量販車になるとみられる。これは特に珍しいアイデアではなく、GMも「宝駿 (Baojun) 530」をベースとするコンパクトSUVの「キャプティバ(Captiva)」、間もなく投入するサブコンパクトクロスオーバーSUV「宝駿510」をベースにした中国製の新型サブコンパクトSUV「グルーブ(Groove)」で、似たような戦略をとっている。

・中南米の多くの国では未だにSUVより乗用車の人気が高い。しかしながら、中国からの輸入モデルの多くはSUVである。したがって、これらのモデルの特徴は必ずしも車型にあるのではなく、価格となっている。例えば、中国の上海汽車集団(SAIC)傘下の英国のMG Motorは、チリでサブコンパクトSUVの「ZS」で大きな成功を収めており、今年のライトビークル(乗用車+ライトトラック)の最量販モデルになるとみられている。「ZS」の価格は、値引き額を入れないで1,089万チリ・ペソ(1万3,350米ドル)からとなっており、欧米メーカーのハッチバックやセダンの多くを下回っている。例えば、VWのハッチバック「ポロ(Polo)」は値引き前で1,159万チリ・ペソ(約1万4,000米ドル)からとなっている。「ZS」と同じセグメントに属するVWの「Tクロス(T-Cross)」は、中国生産モデルよりも価格が約32%高くなっている。

・もちろん、中南米全体が同じトレンドではない。ブラジルのような自動車生産産業が活発な国では、当面は中国メーカーの影響力は小さいままであると予想されるが、現地生産を行う奇瑞汽車は主要メーカーの上位10社に入っている。長城汽車は最近、ブラジルのイラセマポリス(Iracemapolis)にある旧ダイムラー工場を買収し、2023年の生産開始を目指すことを発表している。さらに、フォードがブラジルでの生産を中止したことで、他の自動車メーカーにとっては、その穴を埋める好機となっている。どの自動車メーカーがいつブラジルに参入するのかについて具体的に予測することは困難であるものの、中国の自動車メーカーがあらゆる戦略的機会に対して注意していることは間違いないだろう。

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