日産 アリア搭載インバーターの樹脂製ウォータージャケット開発
巻線界磁型モーター駆動用インバーターを軽量化 ~ 自動車技術会・2021年秋季大会講演から ~
2021/11/17
- 要約
- 新型EV「アリア」の駆動ユニット
- インバーターケースの概要と特徴
- 樹脂ウォータージャケットの形状と一体化による部品点数削減
- 水路の構造と放熱の工夫
- EMC課題への対応
- 講演後のQ&A
要約
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日産の新型EV「アリア」 (出典:日産) |
日産が2020年7月に発表し、2021年6月4日から予約注文を開始した新型EV「アリア (Ariya)」の電動パワートレインは「リーフ(Leaf)」とは異なる新たに開発されたモーター、インバーターが搭載されている。
モーターには従来の埋込磁石型同期モーターに代わって巻線界磁型同期モーター(EESM:Electrically Excited Synchronous Motor)が搭載され、インバーター冷却用のウォータージャケットは従来のアルミ鋳造製から樹脂製に変更され軽量化が図られている。
本レポートは自動車技術会・2021年秋季大会の講演「文献番号20216205 駆動用インバータ 樹脂製ウォータージャケットケースの開発 石井 聡一・飯山 忠明・中島 匡哉・畑中 聖二・駒崎 伸也(日産自動車)」をもとに、新型EVアリア搭載インバーターに採用された技術を紹介する。
なお、自動車技術会2021年秋季大会は2021年10月13~15日にオンライン開催で実施され、3,038名の参加登録者があった。
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