ルノー・日産・三菱アライアンス:中期方針(2020年5月末発表)の進捗(上)

日産と三菱は新商品や計画の先行発表でブランド強化を図る

2020/09/11

要約

  ルノー・日産・三菱3社連合(R-N-Mアライアンス)は、去る5月27日にアライアンス方針を発表した。それと整合性をとる形でこれまでに各社は中期的な事業計画を発表すると共に、体質改善やブランド強化など具体策の展開を進めてきた。

  アライアンス方針では、商品、技術開発、市場、で各社の「リーダーとフォロワー」の役割を明確にし、アライアンスのメリット拡大に向け更なるシナジー効果を狙うことを基本方針として打ち出した。

日産アリア
日産アリア(出典:日産)

  日産はアライアンス方針発表の翌5月28日に、NISSAN-NEXTと呼ぶ新たな構造改革計画を発表した。その内容に沿って、新型EV「アリア(Ariya)」を始め革新的な新商品の前倒し発表、アライアンス方針に則った生産体制の見直し計画などを打ち出し、構造改革の進捗を積極的にアピールしてきた。

  三菱自動車は8月5日に新中期計画を発表し、ASEAN地域を中心とする生産体制、商品ラインアップ強化、電動化の推進を実行に移している。

  ルノーは、6月初頭に組織再編とコスト削減を中心とする変革計画を発表し、一方で電動化など得意分野強化の方針を具体化する様々な施策を打ち出している。

  しかしながら、その間に報告された足元の業績(日産、三菱は2020年度第1四半期、ルノーは上半期)はいずれも大幅な赤字損益となっている。2020年度の見通しも構造改革費用を織り込んだ非常に厳しい数字を発表しており(ルノーは見通し発表を見送り)、厳しい経営環境の中で、アライアンス方針で示された諸施策の実行が注目される。

  今回のレポートでは、中期方針発表後(2020年5月28日~)のアライアンス3社の計画具体化の動きに関するレポートの前編として、日産と三菱について、発表や関連ニュースをもとに最近の動きを報告する。ルノーについては本レポートの後編として、LMC Automotive社によるアライアンス生産予測と併せて報告する。

 

関連レポート:
インドネシア:奢侈税改正で優遇対象がLCGCから電動車へ移行 (2020年8月)
バンコク国際モーターショー2020:主力SUVの競演 (2020年7月)
USMCAの発効とメキシコ自動車業界の動向 (2020年7月)
日産:「事業規模最適化」と「選択と集中」による構造改革 (2020年6月)
米国OEM各社のSUV、ピックアップトラック拡販策 (2020年5月)
ASEAN:域内のEVハブ目指すタイとインドネシア、各国がCASE事業を推進 (2020年5月)
アジアOEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (Part 2) (2019年12月)