米新車販売、2月は1.1%減の133.4万台

・オートデータが1日に発表した2月の米国新車販売台数(速報値)は、前年同月比1.1%減の133万3,637台となった。2月の季節調整済み年率換算(SAAR)は1,758万台/年だった。1-2月の米国市場の累計販売は247万7,186台で前年同期比1.4%減となった。
・安定した労働市場、低金利、低いガソリン価格、高い消費者心理など販売を後押しする環境は続いており、需要は高水準を保っている。
・車型別の販売では、乗用車が前年同月比12.1%減だったが、ライトトラックは6.9%増と販売が増加、ピックアップとSUVの人気が継続している。
・乗用車の販売比率は2017年2月は37.7%となり、2016年2月の42.4%から大きく低下した。全需は高水準ではあるが伸びが止まり、乗用車からライトトラックへ需要のシフトが続いている。このため、特に乗用車工場での生産調整が必要になっている。

米国の新車販売台数(2017年2月)

 
2017年
2月
2016年
2月
増減率
2017年
1-2月
2016年
1-2月
増減率
乗用車
502,300
571,224
-12.1%
929,896
1,058,459
-12.1%
ライトトラック
831,337
777,441
6.9%
1,547,290
1,454,578
6.4%
合計
1,333,637
1,348,665
-1.1%
2,477,186
2,513,037
-1.4%

出所:Autodata, U.S. Market Light Vehicle Deliveries - February 2017 (March 1, 2017)より抜粋

・米国メーカーの2月販売は、GMが前年同月比4.1%増、フォードは4.0%減、FCA US (クライスラー)は10.1%減となった。GMは個人向け販売が5%増になったことに加え、企業向けと政府向けのフリート販売を増やしたことで販売増となった。フォードは乗用車が前年同月比で24%減と大幅に減少、SUVとピックアップでカバーしきれなかった。FCAは「ジープ・コンパス」のモデルチェンジ、乗用車ダッジ「ダート」とクライスラー「200」のモデル廃止発表の影響が出ている。
・日本車は、トヨタが前年同月比7.2%減、日産は3.7%増、ホンダは2.3%増、スバルは8.3%増、マツダは5.9%増、三菱は38.8%増だった。
・韓国車は、現代自動車が横ばい、起亜は14.2%減となった。
・米国VWグループは14.4%増、ディーゼル車排気規制の不正スキャンダル解決の目処がついたVWが12.7%増、アウディが17.3%増だった。アウディは74カ月連続で前年同月比増を更新している。
・高級車では、メルセデスベンツが6.9%増の2万4,522台で首位、BMWブランドが0.3%増の2万2,558台、レクサスが20.6%減の1万8,338台で3位だった。