中東欧の日系部品メーカー:欧州企業との取引拡大を目指して生産増強
EVシフトに対応した素材・部品の生産・開発体制構築も進む
2018/02/01
- 要約
- 中東欧:新工場の建設・稼働(河西工業、JSR、ジーテクト、セントラル硝子、東レ、日本板硝子、日本ペイントなど)
- 中東欧:生産能力増強(ケーヒン、サンデンAS、ニッパツ、日本ガイシ、ブリヂストンなど)、事業撤退(住友化学)
- ロシア:新工場稼働(ブリヂストン)、事業・売上拡大(クラリオン、日立ハイテクノロジーズ)
- トルコ:生産能力増強(GSユアサ)
要約
LMC Automotiveによると、2017年の西欧17カ国のライトビークル販売台数は前年比2.7%増の1,620万台と4年連続で拡大した。中東欧15カ国(トルコ、ロシアを含む)は8.4%増の422万台。このうちロシアは11.9%増の160万台弱へ回復している。 関連レポート: 西欧の日系部品メーカー:電動化、自動運転など新たな需要に対応 (2017年12月) 欧州市場:乗用車販売は1,500万台超、ディーゼル車は5割以下に減少 (2017年8月) <日系部品メーカーの海外動向> インド編 (2017年9月) 北米編 (2017年8月) ASEAN編 (2017年8月) メキシコ・ブラジル編 (2017年6月) 中国編 (2017年5月) |
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中東欧の自動車工場マップ(クリックすると拠点マップが開きます) ロシアの自動車工場マップ / トルコの自動車工場マップ |
中東欧
新工場建設 | ・アドバネクス:チェコの精密ばね工場が稼働へ |
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・河西工業:スロバキアにドア部品などの工場建設、設計開発体制も拡充 | |
・JSR:ハンガリーの低燃費タイヤ向け高機能合成ゴム工場が稼動へ | |
・ジーテクト:スロバキアにアルミ車体部品の工場建設 | |
・セントラル硝子:チェコにリチウムイオン二次電池用電解液製造の会社設立 | |
・椿本チエイン:チェコのタイミングチェーンの新工場が稼働 | |
・東レ:ハンガリーでPPS樹脂コンパウンド拠点を新設 | |
・東レ:ハンガリーでリチウムイオン電池の主要部材のセパレーター工場新設を計画 | |
・日本板硝子:ポーランドでガラス繊維コードの新工場稼働 | |
・日本ペイント:チェコに自動車用塗料の子会社設立 | |
・マブチモーター:ポーランドに電装用モーターの新会社設立 | |
・ミネベアミツミ:スロバキアで車載用モーター工場稼働、研究開発体制も整備 | |
・矢崎総業:セルビアのワイヤーハーネス工場が稼働 | |
生産能力増強 | ・ケーヒン:チェコで空調用コンデンサーの生産能力増強 |
・サンデンAS:ポーランドで大型トラック向けのエアコン用HVACユニットなどを新たに生産 | |
・タカタ:ハンガリーのエアバッグ工場を拡張へ | |
・ニッパツ:ハンガリーで懸架ばね新工場を増設 | |
・日本ガイシ:ポーランドで排ガス浄化部品とNOxセンサーの生産能力増強 | |
・ハイレックス:ハンガリーでウインドレギュレーターの生産能力拡充、開発プロジェクトも実施 | |
・ブリヂストン:ポーランドの2工場で乗用車とトラック・バス用タイヤ増産を段階的に実施 | |
・ユーシン:東欧拠点などでキーセットなどの生産設備一新へ | |
事業撤退 | ・住友化学:ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)事業から撤退しポーランド子会社を解散 |
ロシア、トルコ
新工場建設 | ・ブリヂストン:ロシアの乗用車用ラジアルタイヤ工場が本格稼働 |
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生産能力増強 | ・GSユアサ:トルコで新工場を増設、アイドリングストップ車向け鉛蓄電池生産へ |
事業領域・売上拡大 | ・クラリオン:ロシアで緊急通報システム用部品の売り上げ増を目指す |
・日立ハイテクノロジーズ:ロシアの現地部品メーカーへの生産支援強化、製造委託も仲介 |
(対象時間は2017年3月からの約10カ月間)
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