CATL:ハイエンドEV向けの「麒麟電池」を発表
第3世代CTP技術を採用、ZeekrとAITO問界の新型モデルに搭載
2022/10/24
- CATLが「麒麟電池」を発表、ハイエンドEV向けの新世代バッテリー
- 麒麟電池はZeekrブランド(Geely)とAITO問界シリーズ(Seres)に搭載
- CATLのCTP(Cell to Pack)技術
CATLが「麒麟電池」を発表、ハイエンドEV向けの新世代バッテリー
CATLは2022年6月23日、麒麟電池を正式に発表した。本製品は第3世代CTP(Cell to Pack)技術を採用したハイエンドEV向けのバッテリーで、2023年に量産を開始する見込み。
2022年7月21日から23日に四川省宜賓市で開催された世界駆動バッテリー大会において、CATLは麒麟電池の実物を公開した。CATLの曾毓群董事長は8月28日に開催された世界新エネルギー車大会において、「ハイエンドEV向けに、CATLは麒麟電池をリリースした」と述べ、「無麒麟、不高端(麒麟電池なくしては、ハイエンドとはいえない)」と宣言した。また、2023年には麒麟電池を採用した複数の新型モデルが投入される予定であると述べた。
麒麟電池は体積利用率が72%、エネルギー密度は三元系電池システムで255Wh/kg、リン酸鉄リチウム電池システムで160Wh/kgまで高め、1,000kmの航続距離を実現する。セルの大型表面冷却技術を採用し、5分間でバッテリーの加温が可能(緊急再起動機能)、10分間で80%までの急速充電に対応する。
4680バッテリー(セルサイズ46mm×80mm)と同等サイズの場合、麒麟電池は4680バッテリーと比べて13%の高出力化を実現するという。
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CATLの第3世代CTP技術を採用した麒麟電池 | 麒麟電池の特長 |
(出典:CATLのWeChat公式アカウント、プレスリリースより)
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