人とくるまのテクノロジー展2022名古屋:自動運転・ADAS

適合開発合理化のための取り組み

2022/08/24

要約

 ポートメッセなごやで行われた「人とくるまのテクノロジー展」(2022年6月29日~7月1日)は真夏を思わせる猛暑のなか多くの来場者を迎えた。AD/ADASに関しては採用の広がりを見据えた、適合開発を効率的に行うための評価ソリューションの紹介が目を引いた。膨大な工数がかかる一般公道での実車試験をテストコースや実験室での試験に置き換えることを狙った取り組みや、自動運転評価用シミュレーションが各種展示されていた。レベル3以上を狙った高性能センサー類の展示は減り、より堅実で実用的な技術の紹介が増えたことはADASの採用が確実に広がりつつあることを表しているのではないだろうか。

 まず実験の効率化につながる展示としては、英国にあるHORIBA MIRAのAD/ADAS総合評価施設を紹介した堀場製作所と、実写映像再生ソフトや路面形状計測システムを展示した東陽テクニカ、そして人間に代わりペダルやシフト操作を行うドライブロボットを展示した明電舎などがある。SOLIZEが紹介したAD/ADAS評価用走行シミュレーションは今後の可能性を感じさせるものであった。AD/ADAS用センサーとしてはCEPTONからLiDARセンサーの展示があった。

堀場製作所の展示ブース 東陽テクニカ 自動運転関連の展示
堀場製作所の展示ブース 東陽テクニカ 自動運転関連の展示

 

いすゞの展示ブース
いすゞの展示ブース

 自動車会社の展示では、いすゞからトラックに搭載したACC(Adaptive Cruise Control 車間距離制御装置)の紹介があり、トラック特有のニーズである運搬作業でのストレス低減や死角エリアの認知補助に注目した警報機能が紹介された。乗用車では日産とホンダの展示が来場者の関心を呼んでいた。

 


関連レポート:
WCX 2022 (1) データと自動化により、増加する最新の車両機能と課題(2022年5月)
[Ecosystem Brief] 自動運転車(AV)エコシステムと業界の現状(2022年5月)
Mobile World Congress 2022 バルセロナ (4) 5GAA カンファレンス(2022年5月)
Mobile World Congress 2022 バルセロナ (3) 5G、V2X(2022年5月)
Mobile World Congress 2022 バルセロナ (2) コネクティビティ、セキュリティ(2022年4月)
Mobile World Congress 2022 バルセロナ (1) 車載HMI、ADAS・自動運転(2022年4月)

 

人とくるまのテクノロジー展2022 レポート:
人とくるまのテクノロジー展2022:FC関連、電動PT部品、計測機(2022年6月)
人とくるまのテクノロジー展2022:HMI、モニタリングシステム(2022年6月)
人とくるまのテクノロジー展2022:電動パワートレイン(2022年6月)
人とくるまのテクノロジー展2022:EV、バッテリー(2022年6月)
人とくるまのテクノロジー展2022:EV部品、軽量化、バイオプラスチック(2022年6月)

 

このレポートは有料会員限定です。 残り 5 章
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。