GM:Opel売却などグローバル事業を再構築、北米・中国に経営資源を集中

自動運転技術・ライドシェアリングサービスを推進

2017/09/29

要約

 GMは、2017年3月に欧州事業(Opel/Vauxhall)のPSAへの売却に合意。5月には、さらなるグローバル事業の再編を発表し、インド販売および南アフリカでの生産・販売から撤退することを明らかにした。これら収益性の低い市場からの撤退により、GMは北米・中国市場に経営資源を集中させ、収益性を高めるとしている。

 さらに、未来のパーソナル・モビリティをリードする存在になるために、自動運転技術の開発やライドシェアリングサービスの展開を実施している。自動運転技術を開発する傘下のCruise Automationに新たに投資するほか、人工知能(AI)を活用した自動運転支援技術の開発を手掛けるNautoに出資。また、配車サービス会社Lyftと協力して、ライドシェアリング用に車両をレンタルできるカーレンタルプログラムを各地に展開している。

 GMの2017年上期の世界販売台数は前年同期比1.7%減の468.6万台。北米ではSUV販売が増加したものの、フリート向け販売抑制などで0.8%減。南米は14.5%増となったが、中国を含めたその他地域では4.0%減少した。売上高と調整後EBIT(金利・税引き前利益)は増加したが、純利益は11.4%減の42億6,800万ドル。純利益の減少の大部分は、インド販売の撤退や南アフリカ事業の売却など一時的な要因による。

 GMは2017年の業績見通しについて、好調な北米と中国市場、金融事業の成長、継続的なコスト削減等により、調整後1株当たり利益が6.00-6.50ドル(2016年実績は6.12ドル)となると予測している(2017年7月時点)。

2018年型Chevrolet Traverse (Photo: GM)
2018年型Chevrolet Traverse (Photo: GM)



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欧州事業(Opel/Vauxhall)をPSAに売却

 GMは2017年3月、欧州事業(Opel/Vauxhall)をPSAに売却することで合意。自動車事業の売却は同年8月に完了した。GMは、2000年以来16年間赤字が続いていた欧州事業の立て直しを図ってきたが、2016年に英国のEU離脱が決まり、英国を最大市場とするOpel/Vauxhallを巡る状況はさらに悪化。経営再建は難しいとしてPSAに売却し、欧州事業から全面的に撤退することを決定した。GMは不採算部門を切り離したことにより、成長分野に経営資源を集中し、収益性を高め、未来のパーソナル・モビリティの変化にも対応することができるとしている。



欧州事業(Opel/Vauxhall)をPSAに売却

Opel/Vauxhallを売却に合意 PSAとGMは2017年3月6日、PSAがGMの欧州事業(Opel/Vauxhall)を約13億ユーロで、GMファイナンスの欧州事業を約9億ユーロで買収することで合意した。2016年の売上高約177億ユーロのOpel/Vauxhallを加えると、PSAは市場シェア17%を占める欧州第2位の自動車メーカーとなる。
売却が完了 Opelは2017年8月、GMによるOpel/VauxhallのPSAへの売却が完了したと発表した。(ファイナンス事業の売却は2017年末までに完了する見込み。)これにより、購買、生産、研究開発におけるスケールメリットと相乗効果は年間17億ユーロになると推計する。Opel/Vauxhallの財務目標は、2020年までにキャッシュフローをプラスにし、営業利益率を2%にすること、2026年までに営業利益率を6%にすることである。



売却後もOpel/Vauxhall、PSAとGMの協力は継続

今後も両社の協力を継続 Opel/VauxhallとPSAは今後もGMとの協力を継続し、電動パワートレインの開発、OpelによるGMのBuickブランド(Regal(Insignia)、Cascada)やHoldenブランド(Astra、Commodore(Insignia))への車両供給を継続する。
Opel Ampera-eをGMが米国で生産 2017年4月、OpelはEVのAmpera-eをノルウェーで発売。その後、ドイツ、オランダ、スイスでも2017年中に市場投入する。Ampera-eはChevrolet Boltの姉妹車として、GMのミシガン州Orion工場で生産される。


グローバル事業の再構築を発表

 GMは2017年5月、グローバル事業の再構築を発表。業績不振の地域からの撤退や事業の縮小を実施する。インドでは、Chevrolet販売から撤退し、生産はTalegaon工場に集約して中南米への輸出拠点とする。南アフリカでは、Chevroletの生産・販売から撤退し、工場をいすゞに売却する。これらの再編に伴い、GMは2017年第2四半期に5億ドルの費用を計上、コスト削減は1億ドルとなる見込み。

 一方、オーストラリアでもHoldenブランド車の生産を終了。Holden車のアフターサービスおよび輸入販売は継続する。



業績不振地域からの撤退・事業縮小の動き

インド:
販売から撤退、輸出拠点化へ
2017年4月、グジャラート州Halol工場での操業を停止した。今後、GM車のインドでの生産はマハラシュトラ州のTalegaon工場でのみ行う。2017年7月の発表によると、GMの中国での合弁相手の上海汽車が、Halol工場を取得してMGブランド車の生産工場とする計画。
2017年5月、2017年末にインドでのChevroletモデルの販売から撤退すると発表。Talegaon工場での生産は継続するが、メキシコや中南米への輸出拠点とする。同年初頭には、中南米市場へ小型車Chevrolet Beatのハッチバック版、6月にはセダン版の輸出を開始した。同年8月の発表によると、過去1年間の同工場からの輸出台数は従来の3倍に増加。エンジンやKD部品の輸出も開始している。
南アフリカ:
生産・販売から撤退
2017年5月、2017年末に南アフリカでのChevroletの車両生産・販売から撤退すると発表。いすゞとの合弁事業は解消し、Struandale工場および合弁会社の株式の30%をいすゞへ売却する。車両コンバージョン・物流センターと部品物流センターもいすゞに売却する。いすゞは合弁会社を完全子会社化し、GMに委託していたピックアップトラック生産を内製化する。
東アフリカ:
輸入販売から撤退
2017年2月、ケニア・ナイロビにある東アフリカ地域の生産販売子会社GM East Africa の株式のGM保有分である57.7%をいすゞに売却した。いすゞは同社を連結子会社化し、引き続きいすゞブランドの小・中型トラック・バスのCKD生産販売、ピックアップトラックの輸入販売を行う。GMはChevrolet乗用車の輸入販売から撤退する。
オーストラリア:
生産終了、輸入販売は継続
GM傘下のHoldenブランドは、ビクトリア州Port Melbourneエンジン工場の生産を2016年末に終了。2016年10月に南オーストラリア州Elizabeth工場で小型車Cruzeの生産も終了した。2017年には同工場での大型セダンCommodoreの生産も終了する。生産終了後も、Holden車のアフターサービス、輸入販売事業は継続する。
生産を終了した小型車Cruzeの後継車として2016年12月に発売した新型Holden Astraは、Opelがポーランド・Gliwice工場で生産し、供給する。2018年初頭に発売予定の新型CommodoreはOpel Insigniaのリバッジモデル。Opelがドイツ・Russelsheim工場で生産し、供給する予定。



GMが事業を縮小する国での販売台数

(台)

地域 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年
1-6月
2017年
1-6月
インド 92,059 86,825 57,565 36,518 28,949 14,690 6,851
南アフリカ 53,442 44,415 42,083 37,564 24,523 13,361 9,878
オーストラリア 115,206 113,669 106,838 102,951 94,308 48,010 42,113

資料:MarkLines Data Center



北米と中国で販売好調

 GMの2016年の世界販売台数は、前年比0.5%増の1,000.8万台で(中国の合弁会社SAIC-GMとSAIC-GM-Wulingの台数を含む)、4年連続過去最高を更新。世界市場シェアは10.8%(2015年は11.2%)。米国と中国での新車販売が好調で、南米とその他地域(中国以外)の低迷をカバーした。中国では過去最高の391万台を販売し、GMの最量販市場となった。

 2017年上期の世界販売は、前年同期比1.7%減の468.6万台。北米ではSUV販売が増加したもののフリート販売を抑制したため0.8%減。南米はブラジルとアルゼンチンの自動車市場が回復の兆しを見せ、14.5%増となったが、乗用車購入の税優遇措置が削減された中国とその他地域では4.0%減少した。

 ブランド別では、Chevroletは前年同期比1%減、Buickは4.4%減となったが、GMCは4.1%増、Cadillacは25.5%増。Cadillacは特に中国市場で販売が拡大し、前年の約4万台から約8万台に倍増した。



GM の地域別販売台数

(1,000台)

地域 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年
1-6月
2017年
1-6月
北米(GMNA) 3,019 3,234 3,413 3,612 3,630 1,709 1,695
欧州(GME) 1,611 1,557 1,256 1,176 1,207 619 599
南米(GMSA) 1,051 1,037 878 645 584 269 308
その他地域(GMIO) 3,616 3,886 4,378 4,525 4,587 2,171 2,084
うち中国 2,832 3,156 3,613 3,612 3,914 1,815 1,766
全世界合計 9,297 9,715 9,925 9,958 10,008 4,768 4,686
資料:GM Press Release 2017.2.7/2017.7.25
(注)GMは2017年3月に欧州事業(Opel/Vauxhall)のPSAへの売却に合意したが、2017年上期の販売台数には欧州販売も含まれている。欧州販売を除くと、2017年1-6月の世界販売は408.7万台(同2016年1-6月は414.9万台)。



グループ売上高は増加、純利益は再編費用により減少

 2016年の売上高は前年比9.2%増の1,663億8,000万ドルとなったが、調整後EBITは15.9%増の125億3,000万ドル、純利益は2.7%減の94億2,700万ドル。調整後EBITは、北米が120億4,700万ドルで、北米地域の割合が極めて大きい。欧州と南米の赤字は前年より大幅に縮小した。

 2017年上期の売上高は前年同期比5.5%増の742億5,000万ドル、調整後EBITは9.8%増の72億3,600万ドル、純利益は11.4%減の42億6,800万ドルとなった。純利益の減少は大部分がインド販売撤退、南ア事業の売却など一時的な要因によるもの。

 GMが2017年7月に発表した業績見通しによると、2017年は北米・中国市場の好調、金融事業の成長、継続的なコスト削減、南米事業の改善、適切な新型車投入等により、業績は引き続き堅調と予測している。売上高および調整後EBITは前年以上、調整後1株当たり利益は6.00-6.50ドル(2016年実績は6.12ドル)、調整後投下資本利益率(ROIC)は25%以上(同30.1%)、自動車部門の調整後フリーキャッシュフローは最大70億ドル(同82億ドル)の見込み。



GMの連結業績

(100万ドル)

  2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2016年
1-6月
2017年
1-6月
売上高 152,256 155,427 155,929 152,356 166,380 70,399 74,250
  自動車部門 150,293 152,100 151,092 145,922 156,849 66,332 68,651
  北米(GMNA) 89,910 95,099 101,199 106,622 119,022 56,730 57,775
  欧州(GME) 20,689 20,110 22,235 18,704 18,707  - -
  南米(GMSA) 16,700 16,478 13,115 7,820 7,223 2,982 4,257
  その他地域(GMIO) 22,954 20,263 14,392 12,626 11,749 6,547 6,393
調整後EBIT 7,859 8,578 6,494 10,814 12,530 6,588 7,236
  北米(GMNA) 6,470 7,461 6,603 11,026 12,047 6,129 6,946
純利益(普通株主帰属) 4,859 3,770 2,804 9,687 9,427 4,819 4,268
資料:GM Press Release 2017.2.7/2017.7.25
(注)1. 2017年1-6月の特別項目は4億ドルのマイナスで、主にインドや南アフリカの事業再編費用。
2. GMは2017年第2四半期の業績発表時より欧州事業(GME)を非継続事業に分類し、連結業績から除外した。


北米市場:多数の新型SUVを投入、Bolt EVを全米で販売

2018年型Chevrolet Equinox (Photo: GM)
2018年型Chevrolet Equinox (Photo: GM)

 北米市場でのGMの新型車投入計画では、需要が拡大しているSUVセグメントの新型車を多数投入している。2017年には、小型SUVのChevrolet Equinoxとその姉妹車のGMC Terrain、フルサイズSUVのChevrolet Traverseと姉妹車のBuick Enclaveを投入。Opel Insigniaの姉妹車であるBuick Regalも発売する。また、航続距離が238マイルとなった電気自動車 Chevrolet Bolt を2017年8月から全米で販売している。

 2017年秋に発売予定の2018年型Cadillac CT6には、高速道路でハンズフリーの自動運転が可能なSuper Cruiseをオプション設定する。この機能は、SAEの自動運転レベルでレベル2の最高水準またはレベル3に近い水準と報じられている。



GM:2017年に北米市場に投入した(する)新型車

モデル 発売時期 概要
新型Chevrolet Equinox 2017年3月 コンパクトSUV。GMC Terrain、Buick Envisionの姉妹車。エアロダイナミックデザイン、拡大された荷室スペース、最新式のコネクティビティ、運転支援システムが特徴。1.5Lターボガソリンと1.6Lターボディーゼルエンジンには6速ATが、2.0Lターボガソリンには新型9速ATが組み合わされる。カナダのIngersoll工場とOshawa工場で生産。
新型Buick Regal 2017年6月 Opel Insigniaの姉妹車。新型はセダンのSportback、5ドアハッチバックの高性能スポーツ版のGS、ワゴンのTourX(2018年2月発売予定)を設定。SportbackとTourXは2.0L 4気筒ターボ、GSは3.6L V6エンジンを搭載。新型Regalはドイツから輸入する。
新型Chevrolet Traverse 2017年7月 7/8人乗りのフルサイズSUV。Buick Enclaveの姉妹車。3.6L V6エンジンと9速ATが標準。スポーツグレードのRSには2.0Lターボエンジンを搭載。ミシガン州のLansing Delta Township工場で生産。
新型GMC Terrain 2017年8月 コンパクトSUV。Chevrolet Equinox、Buick Envisionの姉妹車。1.5L/2.0Lターボガソリンエンジンは9速ATと、1.6Lターボディーゼルエンジンは6速ATと組み合わせる。メキシコ・San Luis Potosi工場で生産する。
新型Buick Enclave 2017年秋 7/8人乗りフルサイズSUV。Chevrolet Traverseの姉妹車。低重心のスリムな外観だが、旧型車より室内空間とホイールベースを拡大。3.6L V6エンジンに9速ATを組み合わせる。引き続きミシガン州Lansing Delta Township工場で生産する。



GM:2016年に北米市場に投入した新型車

新型Buick LaCrosse 2016年7月 フルサイズセダン。3.6L V6エンジンを搭載。2017年秋からeアシスト搭載の2.5L 4気筒エンジンが設定される。ミシガン州Detroit-Hamtramck工場で生産。
Buick Envision 2016年秋 コンパクトSUV。Chevrolet Equinox、GMC Terrainの姉妹車。2.0L 4気筒ターボまたは2.5L 4気筒エンジンを搭載。中国から輸入。
Chevrolet Bolt EV 2016年12月 サブコンパクトEV。航続距離は238マイル。まずカリフォルニア州とオレゴン州で発売。2017年8月から全米で販売する。ミシガン州Orion工場で生産。



自動運転機能Super CruiseをCadillac CT6に初搭載

2017年秋に発売する2018年型Cadillac CT6に、高速道路でのハンズフリー自動運転機能Super Cruiseをオプション設定する。同機能はカメラとGPSセンサーからのリアルタイムの情報に、量産車として初のLiDARの地図データを加えたシステムで、高速道路で車線維持と速度を自動制御する。また、業界初のドライバーアテンションシステムは、ステアリングコラム上部に装着したカメラにより、Super Cruise使用中にドライバーの頭の位置を検知し、ドライバーが前方を見ていないと判断すると、ドライバーの注意を喚起する。
Super Cruiseの性能はSAEレベル3に近いが、ドライバーが常時運転を監視することを求めているので、レベル2の位置づけとされている。


中国市場:SUV、MPV、高級車の投入を拡大

 GMは2017年3月に、中国戦略を強化すると発表。新型車の投入では、成長セグメントであるSUV、MPV、高級車を拡大する。新エネルギー車については、2019年までに中国で電気自動車(EV)生産を開始するとしている。2016年9月には中国での電動化車両投入計画を発表しており、2020年までにEV・HV10車種を発売する計画。



GMの中国戦略を強化(2017年3月発表)

商品のグレードアップ 2017年に18の新型車・改良車を投入するが、その半数は成長セグメントであるSUVとMPV。また、新型車の3分の1、改良車の半数はBuickブランドとする。Chevroletブランドは2020年までに20の新型車・改良車を投入する。Cadillacブランド車の中国での販売台数は2016年に初めて10万台を突破。2017年も2桁増加の見込み。
新エネルギー車 2017~2020年に中国市場に投入する新エネルギー車のうち、2/3を新エネルギー車専用モデルとする。2019年までに中国で電気自動車(EV)の生産を開始する。(詳細は下表)
イノベーション 上海市の技術センターを通じて半自動運転システムSuper Cruiseの現地化に向けた試験・評価を行っている。米国とカナダで発売するCadillac CT6へ搭載した後に、中国市場にも導入する計画。
バッテリー組立工場開設へ 上海市金橋に17億2,000万元を投じて建設中のバッテリー組立工場は、2017年内に稼働を開始する計画。新エネルギー車向けのリチウムイオンバッテリーパックを生産する。
カーシェア企業へ戦略投資 GMは2016年10月にカーシェアリングを手掛ける中国の易微行(Yi Wei Xing)へ戦略投資を行い、中国のシェアリング市場の調査を進めている。易微行が運営するカーシェアリングサービスは、同サービスでは国内大手。



中国での電動化車両投入計画(2016年9月発表)

GMは2020年までにEV・HV10車種を中国で発売する
2016年 Buick LaCrosse HV、Chevrolet Malibu XL HV、Cadillac CT6 PHVを投入
2017年 SAIC-GMが採用する全エンジンにスタートストップシステムを設定
Buick Velite 5 レンジエクステンダーEV投入
2018年 新モデルへ48Vマイクロハイブリッドシステムの搭載開始
2018-2019年 BuickとChevroletのPHVを各1車種投入
2019年 Buickの次世代EVを投入
2020年 新エネルギー車の通年販売を15万台に拡大
2025年 新エネルギー車の通年販売を50万台に拡大



中国での生産拠点拡充

武漢工場第2期工事を完了 SAIC-GMは2017年4月、75億元を投資した武漢工場の第2期工事を完了し、生産を開始した。第2期工事では、プレス、ボディ、塗装、組立の作業場と補助施設を建設し、同時に4つのプラットフォーム、6モデルを生産できるようにした。ChevroletのコンパクトSUV Equinoxを生産する。
PHV・EV生産に25億元を投資 SAIC-GMは2017年5月、BuickのPHV生産準備に17億8,700万元、EV生産準備に7億2,700万元、計25億1,400万元を投資すると報じられた。両プロジェクトはSAIC-GMの武漢工場内で実施され、完成後の年産能力はPHVが11万台、EVが4万台の計15万台となる。
エンジン工場を拡張 SAIC-GM-Wulingは2016年11月、広西チワン族自治区柳州市の第5期エンジン拡張工事を4カ月前倒しで完了。第5期工事は14億3,000万元を投資し、宝駿工場内にエンジン36万基の年産能力を整備した。
青島市での能力増強計画 2017年3月、SAIC-GM-Wulingが青島市西海岸新区で生産能力増強計画を実施すると青島市当局が発表。10億元を投資し、年産20万台分の乗用車生産ラインを建設する計画。



SAIC-GM-Wuling:インドネシアで新工場を稼働

年産能力12万台の新工場を開設 2017年7月、SAIC-GM-Wulingが7億米ドルを投資してCikarangに建設したインドネシア工場の稼働を開始。初の生産モデルであるMPV Wuling Confero Sをラインオフした。同モデルは中国で生産する量産モデル「五菱宏光(Wuling Hongguang)」をベースとする。年産能力は12万台。


未来のパーソナル・モビリティに対応:自動運転、ライドシェアリングサービスを推進

 GMは、未来のパーソナル・モビリティに対応するために、自動運転や人工知能(AI)等の先進技術と、ライドシェアリングサービスといった新たなサービスが必要不可欠と考え、革新的な技術やサービスを推進している。自動運転技術では、傘下のCruise Automationに新たに投資するほか、AIを活用した自動運転支援技術を開発するNauto にも出資。新たなモビリティサービスでは、GMが出資する配車サービス大手Lyftと協力し、ライドシェアリング用に車両をレンタルできるカーレンタルプログラムを拡大したほか、自社のカーレンタルサービスMaven Gigを全米に展開した。



Cruise Automationと自動運転技術を開発

Cruise Automationに1,400万ドルを投資 2017年4月、2016年3月に買収した自動運転技術開発の子会社、Cruise Automationの開発能力を拡大するため1,400万ドルを投資すると発表。サンフランシスコにある既存施設を再利用し、研究開発スペースを倍増させる。同子会社のチームは2017年末までに新オフィスへ移転し、今後5年間に1,100人の新規雇用を創出する計画。
自動運転試験用Boltを生産 2017年6月、ミシガン州Orion工場でChevrolet のEV Boltの自動運転用試験車両130台の生産が完了したと発表。これでGMの自動運転用試験車両は180台となった。Cruise Automationはこれらの車両を、カリフォルニア州San Francisco、アリゾナ州Scottsdale、ミシガン州Warrenで自動運転用試験車両として使用する。



自動運転支援技術スタートアップ企業Nautoに出資

AIを活用した自動運転支援技術 2017年7月、GMは人工知能(AI)を活用した自動運転支援技術を開発する米スタートアップ企業のNautoに出資した(出資額は未公表)。Nautoは1億5,900万ドルの資金調達を完了したが、GMのほか、BMW、トヨタ、ソフトバンク、シリコンバレーのベンチャーキャピタルGreylock Partners等が出資した。Nautoは車内外を撮影できるカメラやセンサーで収集したデータをクラウドに送り、AIがそれを分析・評価することにより、ドライバーの安全教育や自動運転技術の開発に活用できるとしている。



IBMと提携し、OnStarを学習型プラットフォームへ

OnStarとWatson認知システムを組み合わせ GMとIBMは2016年10月、OnStarテレマティクスシステムとIBM Watson認知システムを組み合わせた自動車業界初の学習型モバイルプラットフォームOnStar Goを発表した。2017年初め頃から導入を開始。IBM Watsonは、顧客の好みや状況を理解し、細部にわたるアシストを行う。例えば、職場から帰る夫に、妻が頼んだ買い物が帰路のドラッグストアでピックアップ可能なことをリマインドするなど。夫は帰宅後、改めてドラッグストアにいかなくて済む。



Lyftと共同運営およびGM独自のライドシェア向けカーレンタルサービスを拡大

ライドシェア用カーレンタルプログラム 2016年7月、GMと、GMが出資する大手配車サービス会社Lyftは、新型EVのChevrolet BoltやPHVのVoltも使用できるカーレンタルプログラムExpress Driveを、サンフランシスコとロサンゼルス、デンバーにも展開すると発表した。同プログラムは、Lyftのライドシェアリング用として車両をレンタルできる。2016年3月にシカゴ、ボストン、ワシントンDC、バルチモアで開始し、好評を得ている。
ライドシェアや業務に利用可能なカーレンタルサービス 2016年1月にサンフランシスコで開始したカーレンタルサービスMaven Gigを、2017年8月以降、全米に展開。フリーランスの運送ドライバーに対し、車種により週189-229ドルの定額で車両をレンタルする。料金には、距離無制限の車両利用のほか、保険やメンテナンス費用が含まれる。ライドシェアリングや人員送迎、料理デリバリー、小型荷物の配送等の業務での利用が可能。各種業務を行う企業と提携している。


LMC Automotive 販売予測:GMの世界販売は2019年まで減少、2020年に増加に転じ661万台となる見込み

LMC Automotive、2017年第3四半期)

 LMC Automotiveの販売予測(2017年第3四半期)によると、GMの2017年のライトビークル販売は前年比3.4%減の658万台。Opelブランドの売却、そして欧州からの撤退により、Opel(2016年の販売台数130万台)を手放したGMの世界販売は急減するだろう。ロシアでのChevrolet車事業は残っているが、欧州からの撤退は「後退」と見られるかもしれない。さらにGMはインドでも、輸出向けの生産は継続するが、Chevrolet車の販売は2017年末までに中止すると決定した。従来のまま事業を続ければ今後も経営が圧迫されることを考えると、これらの地域からの撤退は合理的な判断であり、世界でのGMの地位を強化するものである。LMC Automotiveは、GMの世界販売は2019年まで減少するが、2020年には増加に転じ、661万台となると予測している。

 予測期間を通じて、米国はGMにとって最大市場であり続けるが、2020年の米国販売は2017年比4.1%減の277万台まで減少する見込み。一方、中国での販売は2020年に190万台となり、2017年より2.1%増加する。ブラジルでの販売も拡大し、2020年には2017年比12.3%増の42万台となる見込み。



GMのライトビークル販売予測(LMC Automotive、2017年第3四半期)

(主要各国*の販売予測データはこちらからダウンロード可能です。)

(単位:台)

COUNTRY GLOBAL
MAKE
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020
GM Group Chevrolet 5,251,199 4,724,511 4,475,247 4,259,856 4,195,672 4,110,655 4,186,833
Buick 742,823 951,129 1,212,559 1,229,479 1,094,549 1,150,815 1,138,443
GMC 612,379 679,263 661,433 662,708 667,756 652,353 671,765
Cadillac 264,642 276,144 317,004 334,663 373,814 404,390 472,625
Opel 2 1,597 9,310 15,122 73,591 83,056 76,018
GMK 35,245 36,307 38,150 31,460 36,388 36,353 34,752
Isuzu 38,908 36,629 26,521 12,377 21,872 23,263 25,961
Daewoo 42,901 50,557 33,459 1,777 2,343 2,739 2,951
Holden 46,671 41,813 38,522 35,688 3,783 0 0
Wuling 9,709 5,186 5,708 253 0 0 0
Pontiac 14 19 8 8 0 0 0
Saturn 3 0 4 1 0 0 0
Hummer 37 22 11 1 0 0 0
Oldsmobile 1 0 1 0 0 0 0
GM Group Total 7,044,534 6,803,177 6,817,937 6,583,393 6,469,768 6,463,624 6,609,348
USA Chevrolet 2,076,128 2,188,156 2,171,041 2,066,704 1,985,360 1,921,300 1,902,503
GMC 501,854 558,697 546,628 539,167 548,093 532,575 550,961
Cadillac 170,750 175,267 170,006 147,505 145,749 161,893 178,432
Buick 180,071 155,506 143,913 119,958 121,882 114,136 105,256
Opel 0 0 7,153 7,937 31,790 37,851 31,222
Holden 6,206 4,740 4,034 4,457 2,118 0 0
USA sub-total 2,935,009 3,082,366 3,042,775 2,885,728 2,834,992 2,767,755 2,768,374
China Buick 543,115 778,694 1,053,089 1,098,330 962,932 1,027,344 1,025,125
Chevrolet 1,142,830 895,037 716,109 594,624 640,517 583,518 604,834
Cadillac 74,223 78,307 125,089 164,108 206,286 216,375 266,943
Hummer 21 11 0 1 0 0 0
Holden 6 0 0 0 0 0 0
China sub-total 1,760,195 1,752,049 1,894,287 1,857,063 1,809,735 1,827,237 1,896,902
Brazil Chevrolet 578,796 387,985 345,864 374,068 373,359 385,022 419,936
Cadillac 61 13 16 24 36 37 37
Opel 2 0 0 0 0 0 0
Brazil sub-total 578,859 387,998 345,880 374,092 373,395 385,059 419,973
Canada Chevrolet 149,955 153,650 156,993 177,008 168,349 159,944 157,873
GMC 76,246 85,757 84,666 96,463 90,140 86,860 87,262
Cadillac 10,538 12,249 12,162 13,190 11,867 13,820 14,873
Buick 13,062 11,679 13,520 9,575 8,006 7,757 6,787
Opel 0 0 0 32 2,309 3,373 2,958
Canada sub-total 249,801 263,335 267,341 296,268 280,671 271,754 269,753
Mexico Chevrolet 208,088 246,006 298,100 250,660 227,813 219,471 224,165
GMC 5,936 6,597 7,874 6,669 6,856 7,638 7,352
Opel 0 0 0 0 1,323 2,945 2,644
Cadillac 1,414 1,866 1,849 1,283 1,362 1,802 2,289
Buick 1,528 1,687 1,894 1,606 1,729 1,578 1,275
Mexico sub-total 216,966 256,156 309,717 260,218 239,083 233,434 237,725
Uzbekistan Chevrolet 125,891 120,835 119,228 149,100 162,686 170,773 178,864
GMK 27,901 24,271 26,838 22,424 27,355 26,978 25,395
Daewoo 19,169 37,462 27,616 0 0 0 0
Uzbekistan sub-total 172,961 182,568 173,682 171,524 190,041 197,751 204,259
Korea Chevrolet 142,091 142,866 168,900 136,073 115,970 102,487 104,274
GMK 7,277 11,980 11,240 8,969 8,961 9,301 9,287
Cadillac 503 886 1,102 1,747 1,562 1,835 1,906
Buick 5,013 3,558 135 8 0 0 0
Korea sub-total 154,884 159,290 181,377 146,797 126,493 113,623 115,467
Argentina Chevrolet 81,984 85,584 99,684 114,757 105,244 112,361 114,757
Russia Chevrolet 151,801 67,903 40,094 45,222 55,308 73,302 83,786
Cadillac 1,324 1,141 1,274 1,485 1,912 3,373 3,814
Daewoo 9,069 2,311 754 0 0 0 0
Russia sub-total 162,194 71,355 42,122 46,707 57,220 76,675 87,600
Australia Chevrolet 69,075 67,487 60,764 49,423 50,597 50,999 49,870
Opel 0 1,434 1,927 6,861 34,528 35,061 35,320
Holden 37,017 34,030 31,617 28,080 1,665 0 0
Australia sub-total 106,092 102,951 94,308 84,364 86,790 86,060 85,190

Source: LMC Automotive "Global Automotive Sales Forecast (Quarter 3 2017)"
*国別データはデータが入手可能な国のみを対象としているため、国別合計とGM Group Totalは一致しません。
*中国市場における五菱(Wuling)と宝駿(Baojun)ブランドを除く。LMC Automotiveデータでは上海汽車(SAIC)グループの集計に含まれるため。
(注) 1.データは、小型車(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の数値。
2.本表の無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要になります。
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GM、Opel、オペル、PSA、北米、中国、SUV、EV、Bolt、ボルト、電動化、自動運転、モビリティ、ライドシェア

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