スズキ:世界販売300万台超、2030年度目標は420万台
インドで「e VITARA」を発表、電動車・CNG車を増強
要約
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スズキ初の量産型EV「e VITARA」(出典:スズキ) |
スズキが2025年2月に発表した中期経営計画では、2030年度までのBEV投入モデルを、日本6モデル、インド・欧州で各4モデル投入すると公表。既に2024年11月にはスズキ初となる量産型EV「e VITARA」を発表。インドGurgaon工場で2025年春に生産開始を予定しており、夏以降にインド、欧州、世界各国で順次販売を開始する。
同社は2024年7月の技術戦略説明会にて、10年先を見据えた技術戦略を発表。「小・少・軽・短・美」に根ざし、製品の素材から製造、利用、リサイクルに至るまでの全サイクルで「エネルギーの極小化」をモットーに、消費するエネルギーを極小化し、CO2排出を極限まで小さくするといった考えだ。この取り組みにより、各国政府が掲げる達成目標時期に基づき、日本・欧州で2050年、インドでは2070年のカーボンニュートラル達成を目指す。
2024年のグローバル販売台数は、過去最高を記録した2018年(332.7万台)に次ぐ324.8万台。中でもインドは179.1万台と過去最高を記録、スズキのグローバル販売全体の2分の1以上、インド国内販売全体の3分の1以上を占めた。
本レポートでは、スズキの最大市場であるインドでの販売・生産概況を中心に、中期経営計画案に基づいた今後の電動車、ハイブリッド車、CNG車の投入動向を報告する。
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