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中国自動車メーカーの海外動向:上汽集団、長城汽車

上汽は電動車ブランドIMを海外へ、長城はKD工場を拡充

2024/12/16

要約

上汽旗下安吉物流的滚装船
上汽傘下のAnji Logisticsの自動車運搬船
(出所:上汽公式サイト)

 中国汽車工業協会(CAAM)のデータによると、2024年1-10月までの中国自動車の輸出台数は前年同期比23.8%増の485.5万台。このうち、乗用車の輸出台数は前年比24.0%増の410.0万台となった。本レポートは上汽集団と長城汽車の最近の海外動向を取り上げた。

 上汽集団の2023年の輸出台数は120.8万台で、このうち24%がNEVである。2024年の海外販売台数は135万台を目標に掲げ、2025年は150万台を目指すとしている。上汽集団の発表によると、2024年1-10月の海外市場での納車台数は90.8万台。上汽集団は100の国と地域に製品とサービスを展開しており、海外に3カ所完成車製造拠点と1カ所のKD工場を展開し、傘下のサプライヤーの生産拠点及び販売網も構築している。上汽安吉物流(Anji Logistics)は自社による中国最大規模の自動車運搬船を保有しており、今後3年間で海外輸送船を14隻増やす予定である。この他、ハイエンド電動車ブランドの智己汽車(IM Motors)はグローバル戦略を展開し、2024年には多くの市場に進出した。2025年はさらに進出先を増やす計画である。なお、上汽は2025年までに世界で新型スマートEVを14モデル投入する予定。

 長城汽車の2024年1-10月の輸出台数は前年同期比56.3%増で32万台を超えた。マークラインズデータによると、月平均3万台超で、既に2023年通年の輸出量を超える。同社の販売網は世界170ヵ国以上をカバーし、海外販売代理店は1,000店舗を超える。東南アジアでは、タイでEVの現地生産を開始し、マレーシアではCKD生産を計画する。また、メキシコに進出し、段階的に小型EVの投入を予定する。欧州では販売不振と中国製EVに対する追加関税等の影響を受けミュンヘンの欧州本部を閉鎖した。その 一方でロシア市場では存在感を強めている。


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