上汽集団:2025年までにNEV販売350万台、海外で新型スマートEVを14モデル投入へ
傘下の智己汽車でAI戦略を推進、2024年までに半固体電池を搭載
2024/03/12
- 要約
- 電動化:2025年のNEV販売は350万台、2024年に半固体電池を搭載
- スマート化:自動運転商用化の実施を加速、智己汽車によるAI for Mobility戦略の推進
- 国際化:2023年の海外販売は120万台超、2024年にMGのグローバル販売100万台を目標
- 上汽グループの中国販売台数(工場出荷台数)
- GlobalData販売予測:上汽グループの2027年ライトビークル販売台数は302万台
要約
MarkLinesのデータによると、上汽集団の2023年の販売台数(中国工場出荷台数)は、前年比5.4%減の491.2万台で、中国自動車メーカーではトップとなった。このうち自主ブランドは262.4万台、外資ブランドは228.8万台、商用車は61.3万台、乗用車は429.9万台、NEV乗用車は106.5万台となっている。
電動化では、2023年4月に「NEV事業発展に向けた3年間の行動計画」を発表。2025年までにNEVの販売台数350万台を目標に掲げ、積極的に固体電池、燃料電池、第3世代半導体、高性能電気駆動システムなどのコア技術を整備する。また、2024年には半固体電池を量産し車両に搭載する。外資合弁の上汽VWと上汽GMでは中国市場向けの研究開発と提携強化に力を入れ、電動化へのシフトを加速させる。
スマート化に関しては、車載用チップ、スマート運転、スマートモビリティエコシステムなどに焦点を当て、Robotaxiやスマート重型トラックプロジェクトを通じて自動運転の商用化への実現を推進する。今後3年で、車両運動制御装置(VMC)技術を獲得し、グループ傘下の零束科技(Z-ONE)のスマートカーフルスタックソリューション3.0「銀河」を実装させる。なお、上汽集団、アリババ、上海張江高科技が共同で設立したハイエンドスマートEV会社の智己汽車がAI for Mobility戦略を推進し、すでに上海市内の高速道路での自動運転(L3)試験用ナンバープレートを取得している。
グローバル化では、2023年の海外販売台数は約121万台。中国自動車メーカーの中では8年連続首位である。MGブランドは5年連続で中国単一ブランドの海外販売台数1位となった。2024年は世界販売で百万台を目指す。上汽集団はすでに欧州完成車製造拠点の用地選定を始めており、2025年までに海外に14モデルの新型スマートEVモデルを投入する予定である。
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