ルノー:EV&ソフトウェア会社「アンペア」がSDV開発を推進
ルノー・日産・三菱アライアンスの新たな展開(2)5つの事業分野に注力
2023/03/23
- 要約
- ルノー:次世代の自動車会社として5つの事業分野に焦点を当てる
- アンペア(Ampere):2030年までに6車種のEVを投入、SDV開発を推進
- パワー(Power):内燃機関車(ICE)とハイブリッド車のパワートレイン新会社
- アルピーヌ(Alpine):ラインアップを大幅拡充、2026年からはフルEVに
- モビライズ(Mobilize):VaaSで従来型販売比3倍の収益を見込む
- The Future Is NEUTRAL:「Circular economy as a business」を目指す
- ルノーの業績:2022年の営業利益率は5.6%に回復、2023年は6%以上を目指す
- アライアンス3社:今後のロードマップと5つのEV専用プラットフォ-ムを発表
- LMC Automotive生産予測:ルノー・日産・三菱アライアンスの2026年生産は797万台
要約
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2022年半ばに発売したRenault Megane E-TECH Electric |
ルノーは2022年11月、進行中の5カ年計画「Renaulution」のフェーズ1「復興(Resurrection)」、フェーズ2「刷新(Renovation)」を終了し、フェーズ3「革命(Revolution)」の段階に入ると発表した。
ルノーは以下の5つの事業分野に焦点を合わせた次世代の自動車会社を目指す。このうちスポーツカーのアルピーヌはルノーグループの子会社であり、他の4分野は新会社を設立する。
- パワー(Power):パワートレイン新会社。ルノーの「Horse Project」を引き継ぎ、ICEとハイブリッド技術を開発
- アンペア(Ampere):世界初のEV & ソフトウェア会社、クアルコム、グーグルと提携しSDV(Software-defined vehicle)を開発
- アルピーヌ(Alpine):本格的な高級スポーツカーブランドを目指す
- モビライズ(Mobilize):ファイナンスを中心に、新たなモビリティ、エネルギー分野に参入
- The Future Is NEUTRAL:自動車産業における循環型経済実現を目指す
ルノー・日産・三菱自のアライアンス3社は2022年1月、アライアンスのロードマップを発表した。主な方針は以下のとおり。
- 2030年に向けて、アライアンスはEVとコネクテッド・モビリティに注力
- 電動化を加速するため、今後5年間で230億ユーロを投資
- 2030年までに、5つのEV専用共通プラットフォームをベースにした35車種の新型EVを投入
次世代の自動車会社(Next Gen automotive company)を目指すルノーの新戦略と、2023年2月に発表されたアライアンス3社の新たな取り組みに繋がる内容となっている。
今回はルノー・日産・三菱アライアンスの新たな展開に関する2回目のレポートとして、新EV&ソフトウェア会社「アンペア」などルノーが進めている計画について報告する。1回目のレポートでは日産と三菱の取り組みを取り上げている。
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