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Eyerisの感情を理解する人工知能:トヨタConcept-愛iなどの自動運転システムに採用

~TU Automotive Japan 2017から~

2017/12/15

要約

ドライバー・モニタリング
ドライバー・モニタリングは、異なるレベルの自動運転に移る場合に特に重要になる。(資料:Eyeris)

  "TU Automotive Japan 2017"が、2017年10月に東京で開催された。本レポートは、同講演会での、Eyeris創業者兼CEO Modar Alaoui氏の講演「自動運転車向けのユーザー行動を読みとるAI技術「Human Behavior Understanding AI Inside Autonomous & Highly Automated Vehicles (HAVs)」と題した講演の概要を報告する。

  Eyerisは、ディープラーニングを活用した、人の顔の細かい表情を読み取り感情を認識するソフトウエア、EmoVuを開発し、2013年に発表した。ドライバー・モニタリング用のカメラに埋め込み、HMI(Human machine interaction)の性能を大幅に向上させる。
(注)Eyerisは、一般的なHuman machine interfaceではなく、上記の表現を使用している。

  EmoVuが活躍する場面としては、

  1. SAE基準のレベル2~4の自動運転においては、自動運転と手動運転が交代する場面がある。自動運転から手動運転に切り替える場合は、ドライバーが運転できる状態かを確認することが必要。また逆に、手動運転をしている最中に、ドライバーが注意力散漫で運転を続けることが困難と判断した場合には、システム側から自動運転に切り替えるという場合もある。
  2. 高度自動運転車の車内のサービス向上:高度自動運転モードでは、人が運転することがなくなるので、乗員は、読書、仕事、睡眠など自由に過ごすことになる。Modar Alaoui氏によると車はコモディティ化しつつあるので、車内の生産性・快適性の向上が重要になる。EmoVuは、この面でも、乗員の状況把握と、それに基づくサービス向上に貢献する。

  EmoVuは、「Toyota Concept-愛i」が取り入れているほか、ホンダなど多くのOEMが採用または採用検討中とのこと。トヨタは「MOBILITY TEAMMATE CONCEPT」を掲げ、人とクルマが協調することによる、高度な自動運転技術の開発を目指している。そのために密度の濃いHMI構築を目指しており、EmoVuを重要な要素の一つと位置付けていると思われる。


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