米新車販売、4月は4.7%減の142.6万台

・オートデータが2日に発表した4月の米国新車販売台数(速報値)は、前年同月比4.7%減の142万6,126台となった。4月の季節調整済み年率換算(SAAR)は1,688万台/年だった。1-4月の米国市場の累計販売は545万8,914台で前年同期比2.4%減となった。
・4月販売は営業日が前年よりも1日少なかった影響もあり4カ月連続の減少となった。自動車アナリストは米国の需要は頭打ちになったことが明確になり、2009年以来続いていた前年比販売増が2017年に途切れる可能性が高くなったとしている。
・車型別の販売では、乗用車が前年同月比11.1%減、ライトトラックも0.1%減となった。
・安定した労働市場、低金利、低いガソリン価格、高い消費者心理など販売を後押しする環境は続いており需要は高水準を保っているが、乗用車の販売減少幅は大きく、自動車メーカーはインセンティブを増やして在庫調整を行っている。
・Edmunds.comによると4月の平均インセンティブ額は前年同月比15%増の3,000ドル超となった。

米国の新車販売台数(2017年4月)

2017年
4月
2016年
4 月
増減率
2017年
1-4月
2016年
1-4月
増減率
乗用車
557,312
627,097
-11.1%
2,098,950
2,370,251
-11.4%
ライトトラック
868,814
869,255
-0.1%
3,359,964
3,220,902
4.3%
合計
1,426,126
1,496,352
-4.7%
5,458,914
5,591,153
-2.4%

出所:Autodata, U.S. Market Light Vehicle Deliveries - April 2017 (May 2, 2017)より抜粋

・米国メーカーの4月販売は、GMが前年同月比5.9%減、フォードは7.1%減、FCA US (クライスラー)は6.8%減となった。GMは個人向け販売が4%減で営業日が1日少ないことを考慮すると前年同月並みとしている。フォードは乗用車が前年同月比で21.2%減と大幅に減少、SUVとピックアップでカバーしきれなかった。FCAは「ジープ・コンパス」のモデルチェンジ、乗用車ダッジ「ダート」とクライスラー「200」のモデル廃止発表の影響が出ている。
・日本車は、トヨタが前年同月比4.4%減、ホンダは7.0%減、日産は1.5%減、スバルは3.9%増、マツダは7.8%減、三菱は13.4%減だった。
・韓国車は、現代自動車が1.3%増、起亜は5.6%減となった。
・米国VWグループは3.1%増、ディーゼル車排気規制の不正スキャンダル解決の目処がついたVWが1.6%増、アウディが5.1%増だった。アウディは76カ月連続で前年同月比増を更新している。
・高級車では、メルセデス・ベンツが7.9%減の2万6,932台で首位、BMWブランドが9.3%増の2万2,624台で2位、レクサスが11.1%減の2万2,116台で3位だった。
(Based on Autodata release from May 2, 2017)