タイの日系部品メーカー :生産拠点・開発拠点の新設、生産能力増強、製品追加
曙ブレーキ、エイチワン、ケーヒン、ジェイテクト、テイ・エステック、デンソー、ニッパツ、ブリヂストン、ユタカ技研、ヨロズなど
2013/03/28
要 約
以下は、タイにおける日系自動車部品メーカーの新生産拠点構築、開発拠点新設、生産能力増強等の動きである (収録対象は、2013年3月中旬までの約10カ月間)。
タイの自動車生産台数は、大洪水に見舞われた2011年の145.8万台(前年比11.4%減)から2012年には245.4万台(同68.4%増)に急増し過去最高。2012年の国内販売台数も141.5万台(同82.1%増)、輸出は102.7万台(同39.6%増)といずれも過去最高を記録した。2013年1-2月(速報値)も、前年には洪水の影響が残っていたこともあり、販売台数は25.6万台(同51.9%増)と好調を維持。
こうしたなか、日系完成車メーカーはタイを重要拠点と位置付け、生産能力およびモデルの拡充を進めている。トヨタは2012年の年産能力67万台を2013年半ばのゲートウエイ第2工場(タイ版エコカーを生産)の稼働で76万台に拡充し、さらに「近い将来生産を100万台レベルに引き上げる」と表明(2012年11月)。ホンダは、年産能力を2012年の24万台から2013年度中に約29万台に引き上げ、さらに2015年稼働をめどに新工場を建設し、タイを輸出拠点として強化する。日産は、年産能力を2012年の22万台から2014年の新工場稼働で当初7.5万台、最大で15万台追加し、合計37万台体制を計画している。スズキは、2012年から「スイフト」を生産・販売開始、2013年にはMPV「エルティガ」を投入し、両車種で7万台強を生産・販売する計画。
このような動きを受けて、日系自動車部品メーカーの新規進出、生産能力増強・品目の追加などが活発化している。新規進出では、ティア1のみならずティア2による取引先の確保、現地調達ニーズへの対応などがみられる。生産能力増や品目追加では、タイの取引先への納入が中心だが、アジア地域等への輸出拠点化(鬼怒川ゴム、サンコール、ニチダイ、ケーヒンなど)も多い。また、今後の洪水被害を回避するため、新立地での工場建設(河西工業、テイ・エステック、日立化成、丸順など)もみられる。この他、R&D拠点の新設・強化(ブリヂストン、パイオラックス、デンソー、ジヤトコなど)や、地域統括会社設立(テイ・エステック、三桜工業、ヨロズなど)も進められている。
なお、タイ以外のASEAN諸国における日系自動車部品メーカーの動きは、2013年2月に掲載した "ASEANの日系部品メーカー:インドネシア、ベトナム、マレーシア他" に収録した。
関連レポート:日系部品メーカー動向レポート
ASEAN編 (2013 年2月)、欧州編 (2012年12月)、インド編 (2012年11月)、
メキシコ・ブラジル編 (2012年9月)、中国(華中地区/西南地区)編 (2012年7月)、中国(華南地区-広東省)編 (2012年7月)、
中国(華東地区)編 (2012年6月)、中国 (東北/華北地区)編 (2012年5月)、米国編 (2012年7月)、
新たな生産拠点構築の動き
(配列は企業名 50音順)
旭鉄工:初の海外工場を2013年10月にも稼働
旭鉄工は、2012年1月にRayong県 に現地法人を設立(社名は不明)。MT用部品生産の工場建屋を2013年1月に完成(予定)で、アルミ鋳造や切削加工、樹脂成型などの設備を導入し、同年10月にもシフトフォークなどを生産開始する計画。トヨタ系部品メーカーに納入する。投資額は約14億円。 |
アドヴィックス:ディスクブレーキキャリパーの新工場が2013年7月に稼働、ABS生産用の追加投資も
アドヴィックスは、2011年11月に ADVICS Manufacturing (Thailand) (Chonburi県Pinthong工業団地)を設立。タイで初の生産工場で2013年7月からディスクブレーキキャリパーを生産する計画。また、新たにABSを生産するために10億円弱を追加投資し、同工場を拡張する。2014年のトヨタなどでの車両のモデルチェンジを機に新規受注分を日本からの輸出を現地生産に切り替えるもの。また、アイシン精機のタイ工場に委託しているブレーキ部品の生産も同工場に順次取り込む。ブレーキブースターの生産も検討する。 |
市光工業:2012年10月に新工場の開所式、2013年3月から量産開始
市光工業は、2012年10月に生産子会社のIchikoh Industries (Thailand) (Rayong県 Amata City工業団地)でテクニカルセンターを併設した工場の開所式を行った。海外拠点では最大の製造所。総投資額は約40億円。2013年 3月からヘッドランプ、リアコンビネーションランプ、ミラーの量産を開始する。テクニカルセンターでは、日本が担当していた設計機能の一部を移管し、製品開発・設計を行う。 |
イワヰ:初の海外工場でシート骨格部品生産へ
イワヰは、Chachoengsao県Gateway工業団地にプレス部品工場を新設し、2014年1月に稼働する。日系一次サプライヤーの現地調達ニーズに対応し、主力のシート骨格部品を製造し、供給する。「海外に工場がないと受注できない」(岩井幹和専務)ため進出を決定。(2012年7月報道) |
エムケーカシヤマ:ブレーキパッドの工場を2012年7月から稼働
エムケーカシヤマは、MK KASHIYAMA THAILAND(Rayong県Eastern Seaboard工業団地)を2011年10月に設立し、2012年6月に四輪用ディスクブレーキパッドの工場を完成、同年7月から製造開始した。月産能力は5万セット。投資額は3億円。自動車修理工場向け補修部品などとして欧米市場向けに供給する。 |
久保田鉄工所: 初の海外進出でトランスミッション部品を生産
久保田鉄工所は、2012年にKubota Ironworks(Thailand)(Rayong県Amata City工業団地)を設立。初の海外進出。7.5億円を投じて工場を建設し、2013年10月に稼働させ、まずは日産のインドネシア拠点向けにマニュアル車用のクラッチレバーなどトランスミッション部品を生産する。受注量は年間200万個。また、タイのマツダ工場などからの受注活動も積極化する方針。受注が順調に拡大すれば2014年にも工場の増設を検討する。アジア地域への輸出拠点と位置付け、将来は「国内への逆輸入もありうる」(久保田卓社長)。 |
澤藤電機:現地向け商用車用廉価電装品を2013年に生産開始
澤藤電機は、合弁企業Sawafuji Electric (Thailand)(Nonthaburi県)の工場でテスト生産を2013年初に開始(予定)。生産品目は、スターターやオルタネーターなどで、現地向けに開発した部品点数や製造工数を削減した専用廉価版の新製品。2013年4月の量産を目指す。 |
積水化成品:成形品工場が2013年3月に稼働
積水化成品工業は2013年1月、Sekisui Plastics (Thailand)の新工場(Saraburi県Saraburi工業団地)が同年3月から生産開始すると発表。発泡スチロールや高機能発泡プラスチックの成形品を生産し、自動車部品メーカーに供給する。生産能力は月間60トン。これまでは委託生産だったが、品質、性能、精度を高めるため自社生産に切り替えたもの。 |
タケダ:プレス工場が2013年8月に稼働予定
タケダは、2012年に同社初の海外拠点Takeda Industry(Thailand)( Rayong県Eastern Seaboard工業団地)に設立。資本金は5.2億円。2013年8月をめどにプレス部品工場を建設し、エンジンや足回り部品のプレス加工品を生産し、日系部品メーカーの現地調達化に対応する。月産能力は約160万個。投資額は約6億円。2015年6月期に売上高6億円を目指す。 |
タツムテクノロジー:トラック用部品工場設立、2013年2月に生産開始
タツムテクノロジーは、2012年1月にThai TAZM TECH(Chonburi県Pinthong工業団地)を設立。同社初の海外拠点で、日本国内の需要減少が避けられないとの判断によるもの。8億円を投じて新工場を建設し、プレス機の半数は日本の工場から移した。2013年2月からトラック用金属プレス溶接加工部品を生産し、現地に工場を持つトラックメーカー向けに販売する。 |
日鉄住金精圧品:冷間鍛造品加工の合弁会社設立、2013年9月に操業開始
日鉄住金精圧品は、2012年に川下機工、豊田通商と共に冷間鍛造部品を機械加工する合弁会社Thai Precision Productsを設立した。資本金は約6億円。日系自動車部品メーカーの現地調達ニーズに対応するものでChonburi県Amata Nakorn工業団地に工場を建設し、2013年9月に操業開始する。主にステアリングやシートベルトの冷間鍛造品を加工する。当面は、タイ国内向けに供給するが、ASEAN域内での受注も開拓する。 |
ハイジェントテクノロジー:めっき加工の工場を稼働
ハイジェントテクノロジーは、2012年にHYGENTE(THAILAND)(Saraburi県Hemaraj Saraburi Industrial Land)のめっき工場が稼働した。投資額は5億円。まずは、自動車部品のめっき加工を受託。2012年中に2本目、2013年夏に3本目の連続めっき加工ラインを導入する方針。(2012年9月報道) |
平出精密:精密板金加工工場を設立
平出精密は、2012年8月に初の海外子会社Hirade Precision(Thailand)(Samut prakarn県SME工業団地)を設立。精密板金加工工場(賃貸工場)を新設し、2012年12月をめどに稼働させる。日本の取引先のタイ進出が増え、現地でのコストを抑えた生産への要望が高まっていることに対応。数十個から数百個単位の高付加価値品の需要に応えるもの。将来は、精密部品など向け洗浄機の製造・販売も視野に入れる。 |
ファルテック:車外装品の自社工場を新設
ファルテックは、提携先の米SRGグローバルと共同で車外装品の新工場(Chachoengsao県Gateway工業団地)を新設する。それにさきがけ、2012年に現地法人を増資して合弁会社に替え、社名をFALTEC SRG GLOBAL(THAILAND)(本社Bangkok)とした。資本金は約16億8400万円でSRGが2割出資。新工場は2013年後半の稼働を目指し、これまでの現地企業へ生産委託から、自社でも生産する体制に再編する。特にめっき加工品質を高めて受注を拡大し、2015年の新工場の売上げ15億~20億円を目指す。 |
森六テクノ:新工場を2012年に本格稼働
森六テクノロジーは、MORIROKU TECHNOLOGY(THAILAND)(Chonburi県Pinthong 1工業団地)の新工場を2012年11月に本格稼働させた。投資額は約9億円。主に運転席と助手席の間におくコンソールやインパネ廻りの内装品、大型の外装品を生産する。生産能力は乗用車換算で年15-20万台分。生産能力を倍増するため、2期工事も視野に入れ、5年後に25億円の売上高を見込む。 |
安永:エンジン用部品などの新会社設立、工場は2014年稼働の計画
安永は、2012年12月にYASUNAGA(THAILAND)(Rayong県Amata City工業団地)を設立。資本金は約6.5億円。工場は2013年6-7月に建設着工し、2014年夏に稼働する計画。生産品目は、エンジン、ミッションなどの部品及び工作機械。2015年12月期に売上高10億円を見込む。 |
地域統括会社、開発拠点新設・拡充等の動き
(配列は企業名 50音順)
三桜工業: タイにアジア地域統括会社設置へ
三桜工業は、2016年3月期までに米州、アジア、欧州に地域統括会社を設置し、日本と中国を加えた世界5極体制を構築する。アジアではタイに地域統括会社を設けた。傘下の製造子会社への管理機能のほか、最終的には開発や調達機能を担う計画。 |
ジヤトコ: CVTを2013年9月に生産開始、工場内に技術・技能者研修施設を設置
ジヤトコは、2013年9月にCVT生産を開始する予定のJATCO (Thailand) (Chonburi県 Amata Nakorn工業団地) 工場内に、変速機の技術・技能者を育成する研修施設を2013年初に立ち上げた。マシニングセンターや旋盤などの工作機械、熱処理の設備などを備え、加工から組み立てまでの基本を教え、2012年度末までに約230人の技術・技能者を育てる。また、同工場の生産能力をさらに4割増強する計画。 |
テイ・エステック:タイにアジア・欧州地域の統括会社設立
テイ・エステックは、2013年1月にアジア・欧州地域の統括会社TS TECH ASIAN(Bangkok市)を設立。資本金は約4憶円。合計6社の連結子会社を統括し、同地域における営業、開発力の強化及び更なる競争力向上に取組み、事業の拡大を図る。 |
デンソー:工場内でアジア仕様の生産設備の開発を拡大
デンソーは、DENSO (THAILAND)Bangpakong工場(Chonburi県)の設備設計部署で、アジア地域向け標準生産設備の開発を拡大する。これは現地従業員のスキルや人件費の水準に合わせて、自動化する工程や比率を最適化した設備で、既に車用スターターのスイッチ組立ライン、ラジエーターフィンの生産設備を開発。今後は、難易度の高い設備にも対象を広げる。(2012年11月報道) |
パイオラックス:アジアカー向け部品開発拠点を新設
パイオラックスは、2013年度中にASEANやインドをターゲットとしたアジアカー向け部品の開発拠点「アセアン・テクノロジー・センター」を設立する。バンコクなど都市部を候補地に、2013年初から開設準備を始め、半年から1年後の業務開始を目指す。設計や実験など本格的な開発業務を行う拠点で、他の地域の設計業務を支援する機能も持たせる。この他、タイ、インドネシア、インドの営業を一元管理する統括本部「アセアン地域連合統括本部」をタイに設け、2013年度から稼働する。日本に次ぐ第二の拠点との位置づけ。(2012年12月報道) |
ブリヂストン:テクニカルセンターを新設、日本で担っていた機能を移設
ブリヂストンは2013年1月、ブリヂストン・アジアパシフィック・PTE・リミテッド(BSAP)が、タイにBridgestone Asia Pacific Technical Center(仮称、Bangkok近郊)を2013年3月に設立すると発表。総投資額は約37億円。2013年7月から業務開始の予定。従業員は約100人(2015年予定)。日本のテクニカルセンターが担っているアジア・大洋州地域でのタイヤ開発、タイヤ生産技術、品質管理などの機能を移管して、同機能の強化を図り、市場情報をタイムリーに反映させることが可能な研究開発体制を構築する。 |
山下ゴム:防振ゴム研究開発機能を新興国に移管へ
山下ゴムは、自動車用防振ゴムの研究開発機能を海外に移管する。タイやベトナムなど新興国を中心に拠点を検討し、2013年3月までに決める。「基礎研究や先進的な開発は日本が担当し、通常の試作・開発など現地化できる分野は移した方がスピードも早いしコスト的にも有利。海外で優秀な人材を採用し育成することは、グループ全体の開発力向上にもつながる」(鵜飼脩社長、2013年1月報道) |
(参考資料:各社広報資料, 各紙報道)
生産能力増強、生産体制再編の動き
(配列は企業名 50音順)
曙ブレーキ:ブレーキ部品の生産能力増強、ピストンラインも設置
曙ブレーキは、Akebono Brake (Thailand)(Chonburi県)の工場で、2012年10-12月期に新製品のピストンの製造ラインを設置。また、摩擦材で1ライン追加し月産20万個を40万個以上に、キャリパーでは同7-8万個を12万個に拡大。この他、日本から一部設備をタイに移管し、めっきなどの表面処理の内製化も開始した。 |
エイチワン:Chonburi工場で生産能力増強、Ayutthaya工場では自動化推進
エイチワンは、2013年にH-ONE Parts Sriracha(Chonburi県)の工場に大型プレス機を導入する。スズキから初受注した次期小型車向けのハイテン材を使ったフロントサイドメンバーなど5つの車体骨格部品を2014年春から納入するため。このほか同工場では、三菱自、日産、いすゞ、日野などのメーカー向け製品の需要拡大に対応する金型や溶接ラインを増強や、2015年の稼働を目指して2500トンの大型トランスファープレスの導入を行う。更なる需要増に備えて隣接地に従来の2倍の用地を取得済。また、ホンダに製品を納入するH-ONE Parts (Thailand)(Ayutthaya県)工場では、2014年までに合計104台のロボットを導入して自動化を推進し、「労務費の増加と生産拡大に対応する」(金田敦社長、2012年12月)。 |
遠藤製作所:鍛造部品工場の生産能力を20%引き上げ
遠藤製作所は、鍛造部品を生産する Endo Forging (Thailand)(Chachoengsao県Gateway工業団地)工場に 7.6億円を投資し、生産能力を20%引き上げる。既存工場の隣接地を取得し、延べ床面積 7,000平方メートルの建屋を2012年8月に完成。大型鍛造機のエアスタンプハンマー 3基を増設し、当分野でタイ市場NO.1の生産能力を確立し、2013年初(見通し)に本格稼働する。現地日系部品メーカー等に供給。 |
河西工業: リスク分散のためタイの生産体制を再編
河西工業は、2012年9月にKasai Teck Seeの新工場(Chonburi県Pinthong工業団地、賃貸契約)でドア部品の生産を開始した。今後の大洪水被害を回避するため、新工場はリスクの低い地域に建設した。洪水被害の大きかったAyutthaya工場から日産向けドア部品の生産を移管し、Ayutthaya工場はサンバイザー生産と近隣のホンダ工場向けの生産拠点に位置付ける。また、従来Ayutthaya工場で集中生産していたサンバイザーを中国の工場へ2013年5月に一部移管し、日産向け内装部品についてもバンコク郊外の工場に移し、リスクを分散。加えて、タイでの協力メーカーへの生産委託も拡大し、8割の内製率を将来6割に引き下げる。 |
カネミツ: 第2工場を建設し、プ-リーなどの生産能力を5割高める
カネミツは、Kanemitsu Pulley (Rayong県) に第2工場を建設し、自動車用プーリーを中心とする部品の生産能力を年900万個へと5割高める。2013年3月にも建設に着工し、同年秋に稼働させる計画。投資額は3億円前後。今後、タイでの開発も強化する。 |
北川鉄工所:機械加工ラインの増設で CVT用鋳物部品生産を拡大
北川鉄工所は、2012年中にKitagawa (Thailand) (Chonburi県)でCVT用鋳物部品の機械加工ラインを7ラインに増設し、2013年からCVTのオイルポンプカバーの生産を大幅に増やす。取引先の日系変速機メーカーのタイでのCVT生産開始に対応したもので、従来の輸出向けに加え、タイ国内向け製品の生産も開始する。「2012年の売上げはディーゼルエンジン向けターボチャージャー用が8割だが、3年後にはCTV用部品の売上げが50%、ターボチャージャー用が40%位になる」(北川宏副社長、2012年10月)。 |
ケーヒン: 空調室内ユニットの一貫生産体制を構築、ECU工場には合理化されたライン導入
ケーヒンは、自動車用空調室内ユニットの熱交換器などの構成部品を製造するKeihin Thermal Technology (Thailand)(Ayutthaya県)の工場に部品組み込みを行うための建屋を新たに設置し、2013年春から一貫組み立て体制を構築する。組立工程をKeihin Auto Parts(Thailand)(Ayutthaya県)から移し、物流費の削減、生産工程での無駄の排除などにより、低価格なアジア向け小型車でも収益を確保する体制とする。また、昭和電工から取得したKeihin Thermal Technologyの熱交換器事業の販売網を活かし、ホンダ以外への販売比率の拡大を進める。また、ケーヒンはKeihin Auto Parts(Thailand)(Ayutthaya県)のECU/EMS Plantに、四輪用エンジンのECUを生産する合理化された新ラインを導入し、タイでのECU生産を再開。ホンダが2013年からグローバル展開する次期主力モデルのエンジンECUをタイで集中生産し、日本、アジア、メキシコに供給する。(2013年2月報道) |
サーモセッタ: 自動車用樹脂部品の生産能力増強
サーモセッタは、2013年 1月からTHERMOSETER(THAILAND)(Ayutthaya県)で熱硬化性樹脂部品を増産する。日系部品メーカーからエアコンやエンジン関連部品を受注したため、射出成型機1台、熱処理炉2台を増設し、生産量を43%増の月間100万個に引き上げる。(2012年9月報道) |
サンコール:弁ばねの生産能力を7割増に
サンコールは、SUNCALL HIGH PRECISION(THAILAND)(Chonburi県)でのエンジン部品の「弁ばね」の生産量を、今後3年間で7割増の月120万個に引き上げる。将来は、タイからインドへの輸出も計画。(2012年7月報道) |
ジェイテクト:等速ジョイントの新規生産、高機能ベアリングのラインも増設
ジェイテクトは、JTEKT (THAILAND) (Chachoengsao 県)の工場に新棟を建設し、2013年から等速ジョイントを加工から組み立てまで一貫生産する。投資額は30億円強で、生産能力は月4万本(台数換算で車2万台分)程度で、2013年中にさらに1ラインを増設し、中長期では4ラインまで増やす見通し。また、取引先での部品の現地調達が加速しているのを受けて、TRB(tapered roller bearing、高機能ベアリング)の生産ラインも10数ラインから早期に30以上に増やす計画。将来は鍛造工場を敷地内に建設して内製に切り替え、生産性を高める方針。 |
ジーテクト:第2工場を建設し、需要拡大に対応
ジーテクトは2012年11月、車体骨格部品を製造販売するG-TEKT Eastern(Rayong県Eastern Seaboard工業団地)の第2工場建設を発表。約40億円を投じて大型トランスファープレスなどの設備を設置する。「主要納入先のホンダが現地の生産台数を増やしているほか、今後は他社向けの販売も急速に伸びそう。当面の需要の増加に対応できる」(菊地俊嗣社長、2013年3月)。 |
中央精機:スチールホイール生産能力を増強
中央精機は、2013年末をめどにCENTRAL MOTOR WHEEL(THAILAND) (Chachoengsao県)のスチールホイールの年産能力を20%増の600万本に引き上げる。工程改善やロボット導入による自動化によって生産能力を高める。トヨタをはじめとする日系自動車メーカーの現地での需要増に対応するもの。 |
テイ・エステック:2013年9月に新工場稼働、既存工場から設備を移転
テイ・エステックは、将来にわたる水害リスクの回避を目的に、Saraburi県にTS TECH (THAILAND)のヘラマート工場を建設し、2013年4、5月にAyutthaya県の現生産工場から設備を移す。新工場では最新技術の導入等による生産効率の向上や環境負荷の低減、品質保証体制の更なる充実を図る。稼働開始は同年9月(予定)。シートの年産能力は30万台。投資額は約20億円。Ayutthaya工場には外部倉庫を集約。この他「タイ南部での新工場を検討。規模は2勤体制で20万台が目安」(古明地利雄社長、2013年1月)。 |
TBK:商用車用部品の生産能力増強、輸出も視野に
TBKは、TBKK (Thailand)(Chonburi県)の生産能力増強を図る。2012年度中に8億円を投じて1トンピックアップトラック用のウォーター/オイルポンプを中心に拡充。将来の輸出向け需要拡大も視野に入れている。 |
東研サーモテック:工場増築で部品の熱処理能力を増強
東研サーモテックは、2012年にTHAI TOHKEN THERMO(Chonburi県)の第3工場棟を増築し、熱処理能力を倍増。また、2013年1月をめどに4棟目の新棟も稼働させる。タイで増加する自動車部品などの熱処理加工需要に対応するもの。総投資額は10億円以上。(2012年10月報道) |
ニッパツ:懸架ばねの生産能力を5割増、Antolin社との合弁会社を設立しヘッドライナー事業移管
ニッパツは、2013年にNHK SPRING (THAILAND)(Samut prakarn県)の懸架ばねの生産能力を前年比5割増強する。2012年秋に日本の工場から最新鋭の熱間ラインを1本移設し、2013年から3ライン体制に移行。生産能力は月間20~25万本。 |
また、NHK SPRING (THAILAND)は、従来スペインの内装メーカーGrupo Antolinからの技術ライセンスで自動車用ヘッドライナーを生産していたが、2012年10月に同社との折半出資の合弁会社NHK Antolin Thailand(Samut prakarn県)を設立し、ヘッドライナー事業を新合弁会社に移管した。生産は既存工場で継続し、日米の自動車メーカーのタイ拠点に納入する。 |
日清紡ブレーキ: 第2工場を建設し、ドラムブレーキなどの生産能力増強
日清紡ブレーキは、ピックアップトラックの需要増に対応するため、Nisshinbo Somboon Automotive(Rayong県Eastern Seaboard工業団地)の第1工場隣接地に.第2工場を建設し、2014年1月の稼働を計画。第1工場をライニングやパッドなどの摩擦材専門工場とし、第2工場をディスクブレーキのキャリパーやドラムブレーキなどのファウンデーションプレーキ専門工場とする。「人員は増やさず第1工場から振り分ける。そのため、日本並みの自動化をし、スタッフの能力も高める」(西原孝治社長、2013年2月)。 |
日本ピストンリング:バルブシートの生産能力を増強
日本ピストンリングは、2014年度までに約30億円を投じ、海外拠点全体のエタノール対応エンジン向けバルブシートの生産能力を2012年の1.5倍に増強し、タイとインドの合計では1.9倍にする計画。Siam NPR(Saraburi 県)では、まず2012年度末までに生産能力を月間500万個から同600万個程度に増やし、2013年度以降のフル稼働を目指す。 |
日立化成:自動車用摩擦材料の第2工場新設
日立化成工業は2012年5月、タイ子会社Japan Brake (Thailand)(本社Ayutthaya県)の自動車用摩擦材料の第2工場をChachoengsao県Gateway工業団地に新設すると発表。タイ自動車産業拡大に伴う需要増に対応するため、生産能力を倍増させる。新工場は、2013年2月の稼動開始を目指し、ディスクブレーキパッドやブレーキアッセンブリー、シューアッセンブリーなどを生産する。立地を第1工場のあるAyutthaya県にしなかったのは、生産拠点の分散による安定供給を図るためでもある。 |
日立電線:EPS用トルクセンサーの生産能力を倍増
日立電線は2012年10月、 AHCL (Thailand) (Chonburi県Amata Nakorn工業団地)でEPS(電動パワーステアリング)用トルクセンサーの製造能力を増強すると発表。新ラインは2013年春からの稼働を予定し、2014年度までに製造能力を約2倍(2011年度比)にまで高める。 |
プレス工業:小型トラック用部品の生産能力増強を準備
プレス工業は、タイでの日系自動車メーカーの増産計画に対応して、2012年度から小型トラック用部品の生産能力増強の準備、3つの生産拠点での更なる合理化活動などによる生産性の向上を推進している。また、2014年に操業開始予定のインドネシア新工場では、外板などのプレス部品生産も計画しているため、両国での生産補完体制の構築を進める計画。 |
丸順:車体部品の新工場建設、2014年の稼働を計画
丸順は、2012年にThai Marujun(現工場はAyutthaya県)の車体部品新工場を、Saraburi県Nong-Kae工業団地で建設開始した。2013年12月に完成させ、2014年からの稼働を計画。新工場は、洪水などの被害を受けにくい地域で、安定供給体制を整える。投資額は約30億円。既存工場(Ayutthaya県)は、金型を中心に生産する。 |
三ツ知: 隣接県に第2工場を建設し水害リスク軽減
三ツ知は、ボルトやナットを生産するThai Mitchi(Pathumthanis県)の工場を、洪水被害から2012年4月に完全復旧した。加えて、今後の増産や洪水被害のリスク軽減を図るために、隣接のSaraburi県Hemaraj Saraburi工業団地に第2工場を2014年6月期中に建設する計画。具体的な生産規模、稼働時期などの詳細は未定だが、日本での生産の一部を移管する。 |
武蔵精密:第2工場を5割拡張、水害被害を踏まえ生産体制見直し
武蔵精密工業は、タイでの2011年の洪水被害を踏まえMusashi Auto Parts(Pathumthanis県)の生産体制を見直す。エンジンなどの部品生産をバンコク東部の第2工場(Prachinburi県304工業団地)に2012年末をめどに集約し、水害を受けた第1工場(Pathumthanis県Navanakorn工業団地)は生産設備や金型の生産や軽度の組み立てに特化する。第2工場は第1工場から生産設備を受け入れるため、建屋面積を5割拡張し、四輪車部品の生産能力が1、2割程度増加する。 |
ユタカ技研:排気系部品の生産能力拡充
ユタカ技研は、YS TECH (THAILAND)(Prachinburi県)の工場を拡張し、排気触媒コンバーター、サイレンサーなどの排気系部品の年産能力を2012年の24万台から2014年をめどに30万台に引き上げる。同工場ではAT用のトルコン用部品も生産しており、年産40万台の能力を既に確保している。また、2014年には今後の受注拡大に備え、現工場近隣のChachoengsao県304工業団地に新工場を建設し、排気系のサイレンサーや駆動系のCVT向けトルコン用部品など既存工場と同じ製品を生産する計画。サイレンサ-は第1段階として年間6万台の生産能力で稼働。2、3年かけて第2、第3段階で順次増強し、新工場に生産をまとめていく方針。 |
ヨロズ:第2拠点が2013年6月に稼働、タイ子会社社長をアジア域内運営最適化の担当に
ヨロズは、生産や調達の相互補完などアジア地域内の工場運営を最適化する。対象となる工場は、2013年6月に稼働するタイの第2生産拠点Y-Ogura Automotive (Thailand)(Rayong県)を含め、タイ、中国、インドネシア、インドの4カ国にある7拠点。タイの子会社社長をアジア地域の工場最適化の担当とし、今後の取り組み内容を検討して実行に移す。 |
生産品目拡大の動き
(配列は企業名 50音順)
アイシンAI:MT用冷間鍛造部品を新たに生産開始
アイシンAI は、Chachoengsao県の Aisin AI (Thailand) の第 3工場を2013年春に稼働させる。日本から全量送っているスリーブなどのMT用冷間鍛造部品を新たに生産し、コスト競争力を強化する。また、将来的には既存工場で生産しているMTや四輪駆動車用トランスファーなどの生産能力増強にも第3工場を活用する。工場建設投資額は約10億円の見込み。 |
アイシン化工:既存工場を増設し化成品を新たに生産
アイシン化工は2012年12月、Rayong県のAisin Chemical (Thailand) のディスクブレーキパッド工場敷地内に化成品を生産する工場棟を建設し、2013年9月に稼働すると発表。生産品目はボディーシーラーとアンダーコートで、現在は日本からタイに輸出している。取引先のトヨタなどの現地調達ニーズに対応するもの。投資額は約7億円。また、ブレーキパッドも2018年をめどに生産能力を2倍の100万個に引き上げる計画。将来的にはインドネシアなどへのブレーキパッド、化成品の供給を視野に入れている。 |
アイシン高丘:Saraburi県の工場で鋳造ラインを新設
アイシン高丘は、Aisin Takaoka Asia Co., Ltd.(AT-A。本社はChonburi県) のSaraburi県の工場AT-A(SRB)に年産能力約2.4万トンの鋳造ラインを新設し、2013年に稼働する。投資額は約20億円。これによりAT-Aのタイ全体での鋳造能力は年間約23万トンになる。 |
石川ガスケット: 既存工場の混流生産で新製品のガスケットも生産
石川ガスケットは、現地合弁会社のCherry Serina(Chonburi県)でエンジンのシリンダーヘッド用ガスケットのシール性を高めた新製品を2013年春から生産する。既存製品との混流生産で対応できるようにラインを変更して生産する。日系自動車メーカーからの初受注に対応するため。ただ、工場ではフル稼働が続いているため、今後新製品の生産比率が高まることを見込み、新ラインの設置も検討していく。また、「自動車メーカーとの接点を密にするために、現地での設計開発も視野に入れていく」(石川伸一郎社長、2013年2月)。 |
エクセディ:2013年からトルクコンバーターなどの生産開始
エクセディは、Exedy (Thailand)(Chonburi県)の「第4、第5工場が立ち上がり、2013年12月からCVT用のトルクコンバーターやクラッチパックの生産を開始する」(清水春生社長、2012年7月)。 |
エフ・シー・シー:トルコン用ロックアップクラッチ生産の新工場棟建設
エフ・シー・シーは、FCC(Thailand)の第2工場(Chonburi県Amata Nakorn 工業団地内)敷地内に四輪用クラッチの新工場棟を建設し、日本にある生産ライン1本を移設。2013年2月にトルコンロックアップクラッチの生産を開始し、日系トルコンメーカーのタイ工場に納入する。製品は主にAT用に搭載され、一部はCVTにも使用される見通し。年産能力は52.8万台。工場への投資額は4億円。 |
キャステム:工場を増築し、自動車用排気系部品を新たに生産
キャステムは、CASTEM Siam(Chonburi県Amata Nakorn工業団地)で、自動車用排気系部品をロストワックス精密鋳造で生産し、自動車分野に本格参入する。2013年12月にかけて工場建屋を増築し、ロストワックス用成形機やコーティングマシンなどを導入し、生産ラインを構築する。生産能力は最大で月5万個。投資額は2億円強。売上げを1年以内に4億円、2年目に8億円に拡大させる計画。 |
鬼怒川ゴム: ホース部品の拡販を図る
鬼怒川ゴムは、自動車用ホースの海外生産を2013年度後半から拡大する。その一環として、タイでホース部品の拡販を図る。拡販分の生産には、既存の工場建屋を活用する。これまでホース類は日本と中国のみで生産していたが、自動車メーカーのグローバル展開に伴う現地調達化ニーズに対応し、生産を開始する。同社はタイに、Ayutthaya県に防振ゴム部品生産のCPR Gomu Industrial Public Company Limitedと、車体シール部品生産のKINUGAWA(THAILAND)の2つの子会社がある。 |
KYB:2013年9月にCVT用ポンプ工場の生産開始
KYBは、KYB (Thailand)(Chonburi県Amata Nakorn 工業団地)のCVT用ポンプ新工場を2013年2月(予定)に竣工し、2013年9月に生産開始する。生産能力は月5万台。ジャトコに納入する。加工の難しい精密部品を除く約6割の部品を現地の日系メーカーや地場企業から調達する。 |
サンデン:カーエアコン用コンプレッサーを新規に生産開始
サンデンは、カーエアコンのユニット部品や熱交換器を生産するSanden(Thailand)(Ayutthaya県Rojana工業団地)でコンプレッサーの生産ラインを新規に設置し、2012年11月から生産開始した。投資額は22億円。それまでコンプレッサーは日本から供給していた。また、同じ敷地内にダイカスト部品の工場を新設し、同年12月にコンプレッサーの本体部の製造を開始した。投資額は14億円。生産能力は2015年をめどに年産50万台規模に引き上げる。主要部品の現地化を加速し、東南アジア地域への供給拡大も視野に入れる。 |
シロキ工業:シート中核構成部品をタイかインドネシアで現地調達
シロキ工業は、2014年にもリクライナーとリフターの中核構成部品を海外で現地調達する。アジア地域ではタイの工場か、2013年稼働予定のインドネシアの工場で現地調達する方針。(2012年10月報道) |
住友電工・住友電装:自動車用アルミ電線工場を新設
住友電気工業と住友電装は2013年3月、SEI Thai Electric Conductor(Rayong県)の敷地内に、自動車用アルミ電線工場を建設すると発表。今後、東南アジアや中国での需要伸張が期待されることから、(アルミ電線では)初の海外製造拠点をタイに設立。2014年9月より量産を開始し、アジア各国のグループにグローバル供給する。生産能力は、当初は1カ月当たり約100トンを計画。 |
太平洋工業:タイヤバルブの生産能力を増強、第2工場を建設し樹脂製品事業も開始
太平洋工業は、Pacific Industries (Thailand)(Chachoengsao県)の敷地内に第2工場を2013年5月に完成させる。チューブレスタイヤバルブの一貫生産ラインを導入して年産能力を2倍の400万個に増強。同年9月に出荷を開始。また、新たに自動車用の樹脂製品事業を開始し、同工場でホイールキャップやセンターオーナメント等も集中生産。日系自動車メーカーを中心に2013年12月より納入。投資額は約7億円。 |
津田工業:第2工場を建設し、鍛造切削部品を生産
津田工業は、M&T Allied Technologies(Rayong県)のシフトレバー工場の敷地内に第2工場を建設し、駆動部品のトランスファー向け鍛造切削部品などを2013年春に生産開始。投資額は約2億円。トヨタなどの現地調達ニーズに対応するもの。(2012年7月報道) |
東洋ゴム:高機能樹脂製等速ジョイントブーツの工場を新設へ
東洋ゴムは2013年1月、TOYO RUBBER CHEMICAL PRODUCTS(THAILAND)(Ayutthaya県)で高機能樹脂製等速ジョイントブーツを製造・供給すると発表。このためChonburi県Amata Nakorn工業団地にレンタル工場を新設し、2014年4月から生産開始する。工場稼働前に同社に約3億円を増資する。2014年4-12月に売上高4億円を目指す。また、同社は2013年から自動車用防振ゴムの販売も開始する。 |
ニチダイ:精密鍛造金型を生産し、タイおよび近隣諸国に供給へ
ニチダイは2013年2月、NICHIDAI (THAILAND) (Chonburi県Amata Nakorn工業団地) で精密鍛造金型の生産を2013年10月から開始すると発表。タイや近隣の東南アジア地域における精密鍛造金型の現地調達需要に対応する。投資額は初年度1億1400万円を見込む。売上高は2013年度5千万円、2014年度1.7億円の見通し。 |
日本電子工業: 金属熱処理事業を開始
日本電子工業は、これまで機械加工だけを手がけていたSiam NDK(Chonburi県)に高周波焼き入れ設備や分析装置を導入し、2013年3月をめどに金属熱処理事業を開始する。日系自動車関連メーカー数社から焼き入れ工程を受注したもの。まず、2輪車向けエンジン部品の加工から始め、その後4輪車向けエンジン部品に拡大する。今後は、同社の中核技術であるイオン窒化装置の導入も検討する。(2013年3月報道) |
(参考資料:各社広報資料, 各紙報道)
<自動車産業ポータル、マークラインズ>