ACT Expo 2025：EV・HV商用車

Kenworth、Peterbilt、Harbinger、Mack Trucksの電動車

2025/06/06

要約
Kenworth：新型「T880E」と次世代のクラス8電動トラック「T680E」を初公開
Peterbilt：次世代モデル「579EV」と新型モデル「567EV」で電動ラインアップをアップデート
Harbinger：中型プラグインハイブリッド車を初公開
Mack Trucks：クラス8商用車「Pioneer」を初公開、バッテリー電動バージョンを発表
BorgWarner：iM-575ドライブモジュール、ZF：トランスミッションとエアコンプレッサー
Cummins：いすゞFシリーズ向けバッテリー電動パワートレイン

要約

2025年4月28日から5月1日まで、米国カリフォルニア州アナハイムのアナハイムコンベンションセンターで、Advanced Clean Transportation（ACT）Expo 2025が開催された。500社以上の企業とパートナーが出展し、50カ国以上から12,000人以上が来場した。80台以上の車両が展示され、そのうちの22台は公道で試乗可能であった。


ACT Expo 2025の案内板が掲げられたアナハイムコンベンションセンターの入口	「Peterbilt Model 567EV」の2つのバージョン。1台はダンプボディで、もう1台は航続距離最大化のために5基のバッテリーパックを搭載している

複数の欧米系OEMブランドが本イベントで新しい電動商用車とプラットフォームを初公開した。Kenworth（ケンワース）は、北米市場向けの業界初となるクラス8商用バッテリー電動トラック「T880E」、および次世代の「T680E」トラックを発表した。Paccar（パッカー）のもう1つのブランドであるPeterbilt（ピータービルト）は、商用の新型モデル「567EV」と次世代モデル「579EV」を発表した。Harbinger Motors（ハービンジャー・モーターズ）は、中型用途向けの新しいプラグインハイブリッド商用車を発表した。Mack Trucks（マック・トラックス）は、新型の「Mack Pioneer（マック・パイオニア）」トラックを展示し、同モデルの電動バージョンを発売する計画を明らかにした。

サプライヤーも、電動商用車向けの新しいシステムを発表した。ZFは、ハイブリッド商用車向けのTraXon 2 Hybrid自動マニュアルトランスミッションと、各種パワートレイン向けのe-comp Scroll電動エアコンプレッサーを初公開した。BorgWarnerは、大型電動商用車向けの新しいiM-575ドライブモジュールを発表した。Cumminsは同社のAcceleraブランドを通じて、いすゞFシリーズの次期電動パワートレイン向けのシステムを展示した。

本稿は、ACT Expo 2025の展示内容に焦点を当てた一連のレポートの2回目である。本稿では、Kenworth、Peterbilt、Harbinger、Mack Trucks、ZF、BorgWarner、CumminsなどのOEMブランドとサプライヤーによる電動商用車と関連技術に焦点を当てる。ACT Expo 2025の水素と代替燃料システム関連の車両、技術、発表については1回目で紹介している。