ACT Expo 2024(1)水素自動車と技術
OEMとサプライヤーが水素システムの機能と性能の拡張、用途の拡大を強調
2024/06/20
- 要約
- 現代:燃料電池トラック「XCIENT」、Plusとレベル4自動運転システムで提携
- ホンダ:クラス8水素燃料電池トラックコンセプトを発表
- トヨタ:大型燃料電池パワートレインキット
- Hyzon:大型用途向けの高出力燃料電池システム
- ZM Trucks:燃料電池商用車「ZM8」と「ZM22 FCEV」を初公開
- Nikola:燃料電池トラック「Tre」の追加注文を受注
- Faurecia、Linamar、OPmobilityの水素貯蔵技術
- Cummins、Symbio、Cellcentricの次世代燃料電池システム
- Bosch、MANN+HUMMELは水素システム用コンポーネントを強調
要約
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ACT Expo 2024が開催されたラスベガスコンベンションセンター・ウエストホール |
2024年5月20日から23日まで米国ネバダ州ラスベガスのラスベガスコンベンションセンター・ウエストホールにおいて、Advanced Clean Transportation (ACT) Expo 2024が開催された。ACT Expo 2024には400社以上の企業が参加し、展示ホールで基調講演が行われた。来場者はコンベンションセンターの外で、各種の持続可能な商用車に乗ったり、運転したりする機会を得た。
本イベントでは水素技術を強調する企業が目立った。Hyundai(現代)、ホンダ、トヨタなどの大手OEMや、Hyzon(ハイゾン)、Nikola(ニコラ)、ZM Motors(ZMモーターズ)などの小規模OEMが水素システムと車両を発表した。現代は、Plus(プラス)と共同開発したSAEレベル4自動運転の水素燃料電池トラックを発表した。ホンダは、クラス8水素燃料電池トラックコンセプトを初公開し、トヨタは、大型燃料電池パワートレインキットを発表した。NikolaとZM Trucks(ZMトラック)は、持続可能な車両のポートフォリオに燃料電池商用車を追加し、Hyzonは、水素燃料電池技術への注力を強調した。
Faurecia(フォルシア)、OPmobility(OPモビリティ)、Linamar(リナマー)などのサプライヤーは、商用車向けの水素貯蔵システムを発表した。Cummins(カミンズ)のクリーンエネルギー技術ブランドであるAccelera(アクセレラ)は、Werner(ヴェルナー)と共同開発した新型の燃料電池エンジンFCE300と、クラス8燃料電池トラックを発表した。Symbio(シンビオ)とCellcentric(セルセントリック)の合弁会社は燃料電池システムを発表し、Bosch(ボッシュ)は水素燃料電池および水素エンジン用途の製品ポートフォリオを展示した。Mann+Hummel(マン・ウント・フンメル)は、燃料電池のフィルターシステムに焦点を当てていた。
本稿は、ACT Expo 2024の展示内容に焦点を当てた一連のレポートの1回目である。本稿では、現代、ホンダ、トヨタ、Hyzon、ZM Trucks、Nikola、Faurecia、Linamar、OPmobility、Cummins、Symbio、Cellcentric、Bosch、Mann+HummelなどのOEMやサプライヤーが発表した、水素自動車と技術について紹介する。
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