ACT Expo 2024(2)商用車の電動パワートレイン
持続可能性の選択肢を広げる新しいブランド、車両、技術
2024/07/05
- 要約
- Daimler:BEV自動運転車のデモ車両がデビュー
- Kenworth:「SuperTruck 2」を発表、エンジン効率の向上を強調
- Volvo:新型VNLプラットフォームを発表、将来の電動パワートレインオプション
- ZM Trucks:電気商用車3モデルを披露してブランドデビュー
- Hexagon Purusと日野:ゼロエミッショントラックの新ブランド「Tern」を初公開
- Rizon:「e18Mx」と「e18Lx」で中型BEVラインアップを拡大
- Lion Electric:クラス8の電気トラック「Lion8 Tractor」
- OPmobility、Freudenberg、Cumminsのバッテリー展示
- Linamar、Dana、Cummins、ZFの電動ドライブシステムとeアクスル
要約
![]() |
ACT Expo 2024 エントランスサイン |
2024年5月20日から23日まで、米国ネバダ州ラスベガスのラスベガスコンベンションセンター・ウエストホールにおいて、Advanced Clean Transportation (ACT) Expo 2024が開催された。本年度の開催は、ACT Expo史上最大の規模となった。2023年の約2倍の展示スペースに410社が出展し、基調講演が行われた。本イベントには、50ヵ国以上からおよそ12,000人が来場したと推定されている。
複数のOEMが新型モデルやブランドを発表した。Daimler(ダイムラー)は本イベントで、BEV自動運転車のデモ車両を初公開した。Kenworth(ケンワース)は、DOE(米国エネルギー省)による技術的取り組みの下で開発した「SuperTruck 2(スーパートラック2)」のデモ車両を初公開した。Volvo Trucks(ボルボ・トラック)は、新しいVNLプラットフォームと、クラス8の完全自動運転トラックへの新たなステップとなる次世代トラックを発表した。ZO MOTORS株式会社のリージョナルブランドとして設立されたZM Trucks(ZMトラック)は、3つのBEVラインアップを発表した。
日野トラックとHexagon Purus(ヘキサゴンプルス)は本イベントで、電気トラクター「RC8」を初代モデルとする新しいゼロエミッショントラックブランド「Tern(ターン)」を発表した。ACT Expo 2023でデビューしたDaimlerのブランド、Rizon(ライゾン)は、中型電気トラックの「e18Mx」と「e18Lx」を発表した。Lion Electric(ライオン・エレクトリック)は、クラス8の電気トラック「Lion8 Tractor(ライオン8トラクター)」を発表した。OPmobility(OPモビリティ)、Freudenberg(フロイデンベルク)、Cummins(カミンズ)などの複数のサプライヤーは、電気商用車向けのバッテリーを発表した。Cummins、Linamar(リナマー)、Dana(デーナ)、ZFは、電動アクスルやモーターを発表した。
本稿は、ACT Expo 2024の展示内容に焦点を当てた一連のレポートの2回目である。本稿では、Daimler、Kenworth、Volvo、ZM Trucks、Tern、Rizon、Lion Electric、OPmobility、Freudenberg、Cummins、Linamar、Dana、ZFなどのOEMブランドおよびサプライヤーが発表した、非水素商用車と技術について紹介する。ACT Expo 2024で発表された水素自動車と技術の概要については、1回目のレポートで紹介している。
関連レポート:
ACT Expo 2024(1)水素自動車と技術(2024年6月)
人とくるまのテクノロジー展2024:電動パワートレイン(2024年6月)
2024年中国商用車フォーラム:商用車市場のトレンド(2024年4月)
インド Bharat Mobility Global Expo 2024(3)商用車(2024年3月)
Japan Mobility Show 2023:商用車の展示車両(2023年11月)
SAE China 2023(1):商用車カーボンニュートラル技術ロードマップ1.0(2023年11月)
脱炭素をはかる大型商用車(2023年6月)
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。