マツダ:BEV専用車を2028年から本格導入
米国にCX-90 PHEV、日欧にMX-30 Rotary-EVを投入
2023/12/22
- 要約
- 2028年からBEVを本格導入、2030年のBEV比率は25~40%を想定
- MX-30 Rotary-EV(MX-30 e-SKYACTIV R-EV)(PHEV)を日欧市場に投入
- Japan Mobility Show 2023 で「MAZDA ICONIC SP」を世界初披露
- 新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-90」を米国で発売
- 中国事業:2025年頃のBEV・PHEV導入に向け販売ネットワークの維持に取り組む
- パナソニック エナジーと電池供給に関する中長期的パートナーシップを構築
- カーボンニュートラル(CN)燃料活用に取り組み、実用化を目指す
- マツダの業績:2023年度通期は全利益項目で過去最高を見込む
- GlobalData生産予測:マツダの2026年ライトビークル生産台数は127万台
要約
PHEVを設定したCX-90(北米仕様) (出典:マツダのプレスリリース (2023.2.1)) |
マツダが2022年11月に発表した中期経営計画アップデートおよび2030経営方針によると、電動化戦略については2030年までを3つのフェーズに分け、段階的に進めていく。
現在の第1フェーズ(2022~2024年)では、マルチ電動化技術を活用し、魅力的な商品と環境負荷の低減を両立していく。2022年夏から秋にかけて、ラージ商品群の第1弾であるCX-60を日欧市場で発売し、PHEVモデルも設定した。2023年4月には米国でCX-90(PHEVとマイルドハイブリッド)、さらに日欧市場にPHEVモデルであるMAZDA MX-30 Rotary-EV(欧州でのモデル名はMAZDA MX-30 e-SKYACTIV R-EV)を投入した。また、Japan Mobility Show 2023において、2ローターRotary-EVシステムを搭載するコンパクトスポーツカーコンセプト「MAZDA ICONIC SP」を世界初披露した。
第2フェーズ(2025~2027年)からグローバル市場にBEVの導入を開始し、第3フェーズ(2028~2030年)ではBEV専用車の本格導入を進めるとともに、電池生産への投資を視野に入れる。2023年6月、パナソニック エナジーと、BEVならびに車載用電池の供給について、中長期的パートナーシップの構築を検討すると発表した。
米国市場では、CX-90に続き、2024年春に5人乗りのCX-70を投入する見込み。2023年度後半はラージ商品群の生産が本格化し、またアラバマ工場を7月から2直化、第4四半期にはフル稼働させてCX-50を増産することから、2023年度に米国では過去最高の389,000台の販売を計画している。
中国市場でマツダは2023年4~9月期も苦戦が続いている。2023年4月にSUV「CX-50(行也)」の予約販売を開始。また「CX-50」のHEVモデルを世界初公開し、11月に発売した。長安マツダは2024年末から2025年末までに中国で開発・生産したNEV 2モデル(BEVとPHEV)を投入する。マツダは上記のBEV・PHEV導入に向けて、中国市場における販売ネットワークの維持に取り組むとしている。
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