米国のEV充電インフラ(1)

テスラの北米充電規格(NACS)を各社が採用

2023/11/16

要約

A “last mile” delivery van using a Level 2 charger
レベル2充電器で充電中の「ラストワンマイル」の配送バン(画像:MarkLines North America, Inc.)

 電気自動車(EV)が政府の規制とインセンティブ(インフレ抑制法)の組み合わせや、アーリーアダプターの関心によって市場シェアを拡大し続けている中、EVの広範な普及を促進するために、米国の充電インフラは現状を超えて急速な進化を遂げる必要がある。

 EVの販売台数が増加するにつれ、充電需要を満たすとともに、航続距離への不安を軽減して内燃機関(ICE)車からの乗り換えを潜在顧客に促すためには、充電インフラの拡大と改善が不可欠となっている。これには、レベル1充電器(住宅用の120V AC充電器)だけでなく、公共のアクセス可能な場所でのレベル2充電器およびDC急速充電器も含まれる。


 最近の動向としては、テスラ以外のOEMもおおむね2025年までに充電コネクターをCCS(コンバインド充電システム)方式からNACS(北米充電規格)方式に切り替える動きが拡大している。それまでの間は多くのOEMからCCS搭載車をNACS方式のテスラのスーパーチャージャーで充電できるようにするアダプターが提供される予定である。

 

関連レポート:
中国充電インフラレポート (下)(2023年10月)
中国充電インフラレポート (上)(2023年9月)
インドにおけるEV充電技術とインフラ整備(2023年7月)
米国インフレ抑制法:EV/PHEV/FCEV購入支援策(2023年6月)
Tesla:生産増強を進め、グローバルな量販メーカーへの飛躍を目指す(2023年6月)
WCX 2022 (2) 電動化の進展と懸念(2022年5月)

このレポートは有料会員限定です。 残り 6 章
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。