中国企業の自動運転AI開発、デンソーのMaaSへの取り組み
オートモーティブワールド2019 基調講演および自動運転関連製品の展示取材
2019/02/25
- 要約
- 基調講演:自動運転レベル4を実現する世界の実力派スタートアップ(Pony.ai、Momenta)
- 基調講演:先駆者が語る!未来を創るイノベーションの起こし方(デンソー)
- 自動運転関連技術:ドライバーモニタリングシステム(Seeing Machines)
- 安全・快適装備:スマートルームミラーほか(スタンレー電気)
- 半導体デバイスによる機能安全への取り組み(ローム)
- 車載グレードのフラッシュストレージ製品(Western Digital)
- コックピット・インフォテインメント統合制御ソフトウェア(Neusoft)
- 透明ヒーター、生体信号検出シート、車載向け機能フィルム
要約
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2019年1月16日から18日の3日間、東京ビッグサイトにおいて、リードエグジビションジャパン主催の「オートモーティブワールド」が開催された。11回目となるこのイベントは、出展社数 1,002社、来場者数37,657名(主催者発表)という数から見ても、自動車業界への注目が大きいことが伺われる。
セミナー・講演:国内企業はMaaS中心、中国企業はAIに注力
国内メーカーが行なった講演やセミナーは、自動運転技術を説明する内容ではなく、多くは自動運転技術をどのように導入していくか、また自動運転車両を使った新しいビジネス(MaaS)への取り組みという切り口の内容が多かった。
一方、海外企業勢のセミナーにおいては(特に今年は中国企業によるセミナーが際立っていたが)、自動運転技術の中でも 人工知能(AI)に関する技術開発への取り組みが多く語られていた。AIに対する中国企業の技術開発が進んでいると感じられるセミナーであった。
展示:中国、台湾企業がメータークラスターシステムのソフトウェア開発に注力
展示フロアにおいても、中国、台湾企業が多く出展していた。中国企業はソフトウェア技術の中でもメータークラスターの開発(Hyper Visor活用)により、積極的に機能安全システムへの取り組みをアピールしていた。また、台湾の半導体メーカーもメータークラスター向けSoC (System-on-a-chip) の展示を行った。
日本企業は素材や部品(デバイス)、加工技術などの分野での優位性をアピール。また、電気自動車向けのデバイスや充電インフラなどの分野が多く展示されていた。
このレポートでは注目された基調講演の一部と下表の展示内容について報告する。
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