トヨタのCASE戦略:オートモーティブワールドとCES 2019の講演から

高度運転支援システム・ガーディアンをレベル4~5自動運転のフェイルセーフに

2019/02/01

要約

ガーディアン搭載車の走行テスト
ガーディアンシステム搭載車の走行テスト
(American Center for Mobilityで撮影)
(本レポートの全ての写真・図表の出典はトヨタ)

  2019年1月に行われた第11回オートモーティブワールドセミナーで、トヨタ自動車株式会社コネクティッドカンパニー Executive Vice President 山本 圭司氏より「コネクティッドで広がるスマートモビリティ社会」と題した講演があった。変革を促進する「電動化」、「Connected」、「AI/Autonomous」の3本の柱と、それらを活用してトヨタが目指す新しいモビリティ社会など、同社の「CASE戦略」全般について解説した。講演のまとめとしては、トヨタは、現在車に求められているものは従来からの「もっといいクルマ(愛車)」+「電動化・知能化・つながる化」と考え、これによりすべてのひとに移動の自由を提供し、スマートモビリティ社会(モビリティを通じて、お客様・地球が笑顔になれる社会)を目指すと述べて、締めくくった。

  自動運転に関しては、CES 2019において「ガーディアンシステム(高度運転支援システム)」の新しいコンセプト「調和的な車両制御」が紹介された。また、ガーディアンをレベル4~5の自動運転のフェイルセーフ、冗長システムとして活用するとの考え方を示した。トヨタのMaaS向け車両e-Paletteは、他社の自動運転システムも搭載可能だが、同時にガーディアンを標準装備する方針。

  CES 2019では、新型自動運転実験車「TRI-P4」も紹介された。


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