世界の二輪車生産と販売 (下): ブラジル市場の縮小は続き、欧州は回復
ブラジル/台湾/パキスタン/日本/欧州/米国
2016/08/05
- 要約
- ブラジル:2016年1-6月の生産台数は減少幅が拡大し33.6%減の46.4万台
- 台湾:輸出の減少で2016年1-6月の生産台数は減少も、国内販売は8年ぶりの水準
- パキスタン:2015年度の生産台数は20.4%の大幅増となり136万台
- 日本:2016年1-6月の販売台数は12.6%減の18.4万台
- 欧州:主要国で販売が回復し、2015年の販売は5.1%増の120万台
- 米国:2015年販売は6年ぶりに50万台を超える
要約
本レポートは、世界の主要二輪車生産国の概況を報告するレポートの後半編である。本稿では、ブラジル、台湾、パキスタンと、日本/欧州/米国の先進国の状況についてまとめる(インド/中国/アセアン諸国などの主要国の二輪車市場についてはこちらをご覧下さい)。
ブラジルの二輪車生産台数は2011年に200万台を超えた後、経済状態の悪化を背景に減少が続いており2015年は前年比16.8%減の119万台。2016年1-6月はさらに減少し前年比33.6%減の46.4万台まで減少。販売台数についても、2015年は前年比16.8%減の119万台、2016年1-6月は前年同期比31.4%減の45.2万台と減少幅が拡大。
台湾の二輪車生産台数は2008年の世界経済危機後、徐々に回復しているが、2015年は日本などへの輸出が減ったことから4.8%減の112万台で、2016年1-6月も前年同期比2.8%減。台湾当局は国内販売を拡大させるため、2016年1月より買い換え支援策を導入し、同年1-6月は前年同期比6.3%増の35.1万台となった。
パキスタンの二輪車生産台数(三輪車を含む)は、2015年度(2015年7月から2016年6月)には136万台となり前年度比20.4%の大幅増となった。
世界経済危機後、大きく二輪車市場が縮小した先進諸国のうち、欧州ではその後も二輪車市場の縮小が続いていたが、2014年に底を打ち、2015年も5.1%増加し120万台となった。米国では、緩やかな回復傾向が続き、2015年は50.1万台となり、6年ぶりに50万台を超えた。日本の2015年の国内販売は、原動機付き第一種(-50cc)の販売台数が大きく減少し、前年比9.6%減の40.7万台。2016年1-6月も、前年同期比12.6%減の18.4万台と減少が続いている。
また、大手二輪車メーカーの母国である日本での生産台数は、2015年は前年比12.5%減の52.2万台。2016年1-6月は前年同期比6.1%増加して26.8万台。
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