世界の二輪車生産と販売 (上) :インドが生産・販売とも世界一に
主要国編:インド/中国/インドネシア/タイ/その他アセアン諸国の概況
2016/07/29
- 概要
- 世界の二輪車需要と生産台数
- インド:2015年度の生産・販売台数はとも世界一に、伸び率は鈍化
- 中国:2015年の二輪車/三輪車生産台数は、4年連続減少して、10年ぶりに2,000万台を下回る
- インドネシア:2015年販売は経済の低迷で16%減の648万台、2016年は600万台見通し
- タイ:2015年販売は3年連続減少し1.6%減の167万台、2016年は回復の兆し
- (参考) ベトナム・フィリピン・マレーシアの生産と販売
概要
本レポートでは、世界の主要二輪車生産国の概況を報告する。レポートの上巻では中国/インド/インドネシア/タイ等の二輪車生産の主要国について報告し、下巻ではブラジル/パキスタン/日本/欧州/米国の状況についてまとめる。
2015年の二輪車の世界需要は、前年比5.4%減の5,264万台(ヤマハ調べ)。中国・インドネシア・ブラジル市場での二桁の販売減の影響を受けた。ピーク時に1,700万台(2009年)を超えていた、中国での販売は1,000万台を大きく割り込み、前年比14.8%減の908万台となった。また、最大市場であるインドの販売は1,600万台を超えたが微増にとどまった。
インドネシアでは、2015年の販売台数は資源安に伴う、経済の低迷・購買意欲の減退影響を受け、前年比15.9%減の647万台の大幅減。また、タイでは、景気低迷・家計債務の増加などの影響で2015年の販売は前年比1.6%減の168万台と3年連続で減少したものの、減少幅は縮小した。
2016年の世界需要は、前年比1.8%増の5,360万台になるとヤマハは予測している(2016年2月時点)。しかし、1-6月の実績では、増加が予測されているインドネシア・ブラジルで前年割れが続いており、2016年の二輪車需要は下ブレが予想される。
個別では、インドは5.6%増の1,700万台弱まで拡大する見込みで、全体の需要拡大を支える。また、世界第3位市場であるインドネシアは3年ぶりに増加に転じて前年比3.6%増の670万台になるとしたが、1-6月の販売台数は前年同期比6.7%減の296万台にとどまった。一方、中国では需要の縮小が続き、前年比9.1%減の825万台になるとしている。
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