IAA Transportation 2022 (2) グローバルOEMの新型商用車

VW、Renault、IVECO、Ford、Scania、MAN:バン、小型商用車、トラック、バスの代替駆動システム

2022/10/24

要約

IAA Transportation 2022 venue
IAA Transportation 2022 会場

 ドイツ自動車工業会 (VDA) 主催の「IAAトランスポーテーション2022」が、2022年9月20日~25日、ハノーバー メッセで開催された。9月19日には報道陣限定の事前公開が行われた。

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行による3年間の中断を経て、「People and goods on the move (移動する人とモノ)」というスローガンのもと、このイベントはまったく新しいコンセプトで再スタートを切った。

 この展示会はこれまで「IAAコマーシャルビークルズ」という呼称で、小型・大型商用車に焦点を当てていたが、新生「IAAトランスポーテーション」は輸送・ロジスティクス分野全体をカバーする。

 主なトピックは、気候変動対策、代替駆動システム、デジタルネットワーキング、都市部で増え続ける配送需要のためのコンセプトなどである。

 世界42カ国から1,400社を超える出展者が集まり、イノベーションやコンセプトを展示した。

 商用車メーカーとサプライヤーのほか、インフラ事業者、バスメーカー、テック企業、さらにはカーゴバイクメーカーまでもがブースを構え、来場者を歓迎した。

 また、今回初めてスタートアップ専用エリアが設けられ、約70社が将来のカーボンフリー輸送に向けた輸送・ロジスティクスのソリューションを展示した。

 さらに、新しいコンセプトの一環として「IAAエクスペリエンス」と名付けられた体験空間が新設され、来場者にイノベーションを体験してもらうために次のような場が設けられた。

  • 計22台の大型商用車と39台の小型商用車を試乗できるテストコース。試乗車両は「Plug & Play Campus」で100%グリーン電力を使用して充電された。
  • eカーゴバイクを試乗できる「IAAカーゴバイク パルクール」。また、「IAAラストマイル エリア」では、宅配ロボット、電動バン、IoT、SaaSプラットフォームなど、ラストワンマイル配送のイノベーションが展示された。
  • トラック、バス、インフラ、アーバンの各テーマ別のガイドツアー

 今年のイベントのもう1つの新しい試みが「IAAカンファレンス」である。ロジスティクス、貿易、インフラ、都市交通の各分野における最新のトピックやトレンドについて、国内外のスピーカーによる基調講演やパネルディスカッションが行われた。

 本レポートは、この展示会における主要メーカーの出展内容を紹介する。

 

関連レポート:
IAA Transportation 2022 (1) 商用車メーカーが最新EVモデルを披露(2022年10月)
乗用車およびトラックの急速充電(2022年10月)
大型商用車の電動化の可能性(2022年4月)
BYD:2021年の乗用車販売は75%増の73万台、自主開発のNEV技術を確立し量産へ(2022年3月)
商用車の脱炭素動向:EV・FCV開発に向けて業務提携が加速(2021年8月)
Daimlerのカーボンニュートラル戦略:2030年までに乗用車販売の50%をPHVまたはEVへ(2021年7月)

 

このレポートは有料会員限定です。 残り 6 章
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。