BYD:2021年の乗用車販売は75%増の73万台、自主開発のNEV技術を確立し量産へ

ブレードバッテリー、PHV技術のDM-i、電動プラットフォームe3.0などを発表

2022/03/01

要約

2018年-2021年BYD年度销量

 中国自主ブランドの新エネルギー車(以下、NEV)代表格のBYDの2021年乗用車販売台数は前年比75.4%増の73.0万台。NEV販売台数は前年同比231.6%増の59.4万台で、中国NEV販売の16.8%を占める。内訳は、BEVが前年比145.0%増の32.1万台、PHVは前年比467.6%増の27.3万台。特に自主開発したDM-i プラグインハイブリッド技術を搭載したモデルが好調だった。中国乗用車協会(CPCA)の発表によると、2022年1月のBYDのNEVの販売台数は9.3万台でTeslaの6万台を超えてトップになった。

 海外では新型コロナ禍の影響を受け、商用車の販売は前年比5.61%減の1万台となった。このうちバスは0.6万台。なお、商用車は世界の50余りの国と地域、300余りの都市で展開しており、英国におけるEV商用車市場シェアは60%以上、ロンドンでは80%以上に達している。

 BYDは革新的研究開発力と垂直統合型の部品生産体制を展開し、バッテリー、モーター、PCUなどのコア部品の自主開発を行っている。2020年に傘下サプライヤーの弗迪電池(FinDreams Battery)は開発から設計、生産までを自社で行ったリン酸リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」を発表。また、2021年1月にはPHV技術の「DM-i」を発表した。外資との提携では2019年にトヨタと長期提携関係を結びEVの合弁会社を設立した。

 2022年2月にBYDグループは新しいロゴを発表した。当ロゴは電子、新エネルギー、軌道交通と自動車産業(主に商用車、フォークリフト)に使用する。乗用車セグメントは、引き続きそれぞれのブランドロゴを使用する。

 

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