IAA Transportation 2022 (1) 商用車メーカーが最新EVモデルを披露
Daimler、Volvo、BYD、DAF:各社とも代替駆動システムを搭載する量産モデルに注力
2022/10/13
- 要約
- Daimler Truck:持続可能な輸送への注力
- Volvo Trucks:排出ガスの削減、電動アクスルの開発
- BYD:欧州市場向けの電動トラックと電動バス
- DAF:伝統とイノベーション
要約
IAA Transportation 2022 会場 |
ドイツ自動車工業会 (VDA) 主催の「IAAトランスポーテーション2022」が、2022年9月20日~25日、ハノーバー メッセで開催された。9月19日には報道陣限定の事前公開が行われた。
新型コロナウイルス感染症の世界的流行による3年間の中断を経て、「People and goods on the move (移動する人とモノ)」というスローガンのもと、このイベントはまったく新しいコンセプトで再スタートを切った。
この展示会はこれまで「IAAコマーシャルビークルズ」という呼称で、小型・大型商用車に焦点を当てていたが、新生「IAAトランスポーテーション」は輸送・ロジスティクス分野全体をカバーする。
主なトピックは、気候変動対策、代替駆動システム、デジタルネットワーキング、都市部で増え続ける配送需要のためのコンセプトなどである。
世界42カ国から1,400社を超える出展者が集まり、イノベーションやコンセプトを展示した。
商用車メーカーとサプライヤーのほか、インフラ事業者、バスメーカー、テック企業、さらにはカーゴバイクメーカーまでもがブースを構え、来場者を歓迎した。
また、今回初めてスタートアップ専用エリアが設けられ、約70社が将来のカーボンフリー輸送に向けた輸送・ロジスティクスのソリューションを展示した。
さらに、新しいコンセプトの一環として「IAAエクスペリエンス」と名付けられた体験空間が新設され、来場者にイノベーションを体験してもらうために次のような場が設けられた。
- 計22台の大型商用車と39台の小型商用車を試乗できるテストコース。試乗車両は「Plug & Play Campus」で100%グリーン電力を使用して充電された。
- eカーゴバイクを試乗できる「IAAカーゴバイク パルクール」。また、「IAAラストマイル エリア」では、宅配ロボット、電動バン、IoT、SaaSプラットフォームなど、ラストワンマイル配送のイノベーションが展示された。
- トラック、バス、インフラ、アーバンの各テーマ別のガイドツアー
今年のイベントのもう1つの新しい試みが「IAAカンファレンス」である。ロジスティクス、貿易、インフラ、都市交通の各分野における最新のトピックやトレンドについて、国内外のスピーカーによる基調講演やパネルディスカッションが行われた。
本レポートは、この展示会における主要メーカーの出展内容を紹介する。
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