未来の車のHMI・通信技術:空中ディスプレイ、高速・高精度データ処理など

CEATEC 2020:京セラ、アルプスアルパイン、ゼンリンほかのオンライン展示

2020/12/01

要約

Moeye
京セラのコンセプトカー Moeye(出典:京セラ)

  新型コロナウイルスの影響が新たな常識(New Normal)を生み出し始めている。今年のCEATECはまさにコロナ禍による影響から生まれた、初めてのオンライン開催という新たなイベントの形を奇しくも示すこととなった。

  本レポートでは自動車関連の情報について興味深い展示を行っていた、京セラ、アルプスアルパイン、ゼンリン、カタナコーポレーション、 三菱電機の5社について展示内容を紹介する。また、検索キーワード「自動車」に登録された企業について、各社の展示トピックスを紹介する。

 

CEATEC 2020:初のオンライン開催

  初めてのオンライン開催は様々な面において新しい試みとなった。大きく変わったのは展示とカンファレンスへの参加方法である。以前は、Web上から事前に参加するカンファレンスへの登録を行い、会場に足を運んでいた。人気のあるカンファレンスは申込が殺到して締め切りになり、登録できなかったという経験をお持ちの方も多いのではないだろうか。オンライン開催のメリットは、事前登録の必要がなく、カンファレンスへは公式サイトの開催スケジュールから簡単に参加することが可能である。また、同時刻に開催されているカンファレンスを同時に行き来するような聴講も可能であった。また、イベント閉会後においても主要なカンファレンスを再視聴できる点も大きなメリットである。

  各社の展示においても工夫が見られた。展示ブースもオンライン開催に合わせ、Webを活用した展示により各企業が参加をする形となった。実際の展示会では、地図を片手に会場を歩き回るというのが常であったが、CEATEC 2020ではオンライン検索の結果から得られる企業リストのリンクからWeb訪問が可能となった。これにより、より多くの企業展示を見ることができる点は大きなメリットであった。もちろん、実際に見て、触れて・・・という展示に勝るものはなく、オンライン展示では物足りなさを感じるのは否めない部分もある。しかし、オンラインの特徴を生かして映像やグラフィックを効果的に使った説明などは、オンラインならではと言える展示方法であった。

 

参照先:マークラインズ CEATEC 2020 取材情報

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