トルコ: 2010年は輸出拡大により生産は109万台、国内販売は過去最高の79万台
Ford は工場整備に8.6億ドル投資、奇瑞汽車は年産2万台の新工場を建設
2011/05/12
- 要 約
- 自動車メーカー13社の合計生産能力は158万台
- Tofas (Fiat):2011年半ばからDoblo EV の生産を計画、トルコ生産車をOpelにOEM供給
- Renault:2011年9月からFluence EVを生産
- Ford:8.6億ドルを投資してTransit の生産設備を整備
- トヨタ、ホンダ:東日本大震災の影響でトルコ工場でも減産
- 現代自動車:2010年6月に小型ハッチバックi20の生産をインドから移管
- トルコ資本メーカー:Karsanはイタリアメーカーのバス生産を開始、 BMCは年産能力倍増
- 大型商用車メーカー:Mercedes-BenzはActros販売が好調、MANはバス生産設備を更新
- 中国メーカー:奇瑞汽車は2012年に新工場を稼働、吉利汽車は現地生産を検討
- トルコ政府:2011~2014年の自動車産業政策を発表
- トルコの国内販売台数:Ford、Renault、Fiatが上位3社
要 約
トルコにおける2010年生産台数は、前年比25.9%増の109.5万台。チェコ (103.3万台) やポーランド (100.9万台) を上回り、西欧先進国を除く欧州地域で最大規模の自動車生産国となった。生産台数の約7割は西欧諸国を中心に輸出されるが、経済危機により減少した輸出が、2010年には75万台にまで回復し (08年91万台、09年63万台)、生産増加につながった。
トルコ国内の2010年新車販売は、前年比37.7%増の79.3万台で、2005年実績の75.9万台を抜いて過去最高を記録。新車販売の約6割を占める輸入車も、2010年は48.3%増の46.5万台で過去最高となった。
トルコは今後、国内市場の拡大が見込まれるとともに、輸出拠点としても発展が予想され、既に生産拠点を持つメーカー各社は、生産設備の整備や生産車種の追加などを進めている。また、中国の奇瑞汽車は2012年に年産能力2万台 (2017年には10万台) の新工場を稼働する。
トルコの自動車生産/輸出/新車販売/輸入台数 |
(台) |
2006年 | 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | 2010年 1-3月 |
2011年 1-3月 |
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生産 | 987,580 | 1,099,414 | 1,147,110 | 869,605 | 1,094,557 | 257,623 | 304,414 |
輸出 | 696,688 | 820,370 | 910,261 | 628,970 | 754,469 | 203,472 | 213,503 |
新車販売 | 665,515 | 634,206 | 526,544 | 575,869 | 793,172 | 107,191 | 192,488 |
輸入 | 382,460 | 355,752 | 306,087 | 313,921 | 465,408 | 63,097 | 115,965 |
輸出/生産 | 70.5% | 74.6% | 79.4% | 72.3% | 68.9% | 79.0% | 70.1% |
輸入/販売 | 57.5% | 56.1% | 58.1% | 54.5% | 58.7% | 58.9% | 60.2% |
資料:トルコ自工会 (OSD, Otomotiv Sanayii Dernegi)