Ford(下)欧州と中国で合理化進捗と積極的な商品強化が徐々に奏功

欧州は商用車強化と電動化、中国はSUVの新車と現地生産化で収益改善を図る

2020/11/20

要約

SUV Territory
中国市場に投入したSUV Territory(領界)
(2020年北京モーターショーに出展)

  Fordは欧州で生産体制合理化などリストラ策の実行によるコスト削減を進めると共に、強みである商用車とハイブリッドなど需要の高まる電動車のラインアップ拡充を進める。EV導入は提携先Volkswagenのプラットフォーム活用を計画する。

  販売縮小と大幅赤字が続いていた中国では、現地提携企業との連携を強化し、2019年以降立て続けに現地生産SUV車種の新規投入を行った。商品ラインアップ刷新の効果が2020年に入ってからの販売、収益の回復傾向として現れてきた。

  2020年のFordのグローバル収益は、前半に世界的な需要縮小の影響を大きく受けたが、第3四半期(7~9月)に各地域の経済回復に助けられて収益改善を果たし、2020年通期の業績見通しを上方修正した。

  Fordグループの中期的な生産台数(~2023年)の予測では、2020年の落ち込み後漸増し2023年には537万台(対2019年4.9%増)となると見込む。成長は米国と中国が牽引し、欧州では西欧から東欧への生産シフトが予想される。

  本レポートは、北米と新経営体制について報告した既掲載のFord(上)の後編として、Fordの欧州、中国市場の状況、並びに最新の企業業績を報告すると共に、LMC Automotiveによる最新の中期グローバル生産台数予測を掲載する。


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