ウィーンモーターシンポジウム2024(3)SDVの台頭、電動パワートレイン
ソフトウェアアーキテクチャ、AVLの第2世代EDU、HIFのeフューエルプラント
2024/07/04
- 概要
- 本稿で紹介する技術講演
- 自動車インテリジェンスの道筋とプロセス - 自動車業界におけるソフトウェア定義車(SDV)の台頭
- 高回転・高効率により、高い出力密度と持続可能性を実現する電動ドライブユニット(AVL)
- 再生可能エネルギーで世界に燃料を供給する(HIF)
概要
オーストリア自動車技術会(Austrian Society of Automotive Engineers (ÖVK))が主催する「国際ウィーンモーターシンポジウム(International Vienna Motor Symposium)」は、今年で45回目を迎えた。このシンポジウムは4月24日から26日まで、例年どおりオーストリアのウィーンにあるホーフブルク宮殿で開催され、世界各国から1,000人をはるかに超える参加者が集まった。
合わせて80以上のプレゼンテーションが3セッション並行で行われ、そのうち65は会場で、さらに16の充実した内容のビデオ講義がウェブプラットフォーム上でバーチャル開催された。
この年次イベントでは、自動車OEMと部品サプライヤーの専門家、学識経験者が一堂に会し、クライメートニュートラルな将来のドライブソリューションについて意見交換を行っている。
今年のシンポジウムでは、異なるパワートレインシステム(電気モーター、燃料電池、内燃エンジンなど)やエネルギー源(eフューエル、水素、電気など)の共存が主な議題となった。さらに、バッテリーや水素ソリューションなどの貯蔵システムも議題に取り上げられた。
全講演のアジェンダは公式ウェブサイトで確認できる(https://wiener-motorensymposium.at/en/programme/technical-programme)。また、以前のシンポジウムの会議資料も入手可能である(https://wiener-motorensymposium.at/en/conference-documents)。
初日の夕方と休憩時間には、参加者は併設された展示会の60のブースを見学することができた。サプライヤー、サービス/ソリューションのプロバイダー、研究機関、エンジニアリングコンサルタント会社などが、最新の製品、技術、コンセプトを紹介していた。
また、会場の屋外エリアでは、参加者が展示車両の最新技術を間近で見て、試乗体験する機会も設けられた。
本レポートの第3部では、移行/戦略的開発、電動パワートレイン、eフューエル / ダイレクトエアキャプチャーに関連する選択された講演が含まれている。
第1部では「Energy First!(エネルギー最優先!)」をモットーにした開会プレナリーセッションの基調講演の概要を紹介し、第2部では「Powertrains of the future(未来のパワートレイン)」をテーマとした閉会プレナリーセッションの概要を紹介している。
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