ウィーンモーターシンポジウム2024(1)Energy First!
開会プレナリーセッション:ネットゼロの未来に向けた持続可能なエネルギー
2024/06/06
- 要約
- The Autonomous - 自律型モビリティのコミュニティプラットフォーム
- エネルギー転換と、モビリティおよび燃料システムの未来に及ぼす影響
- bpとCastrolのネットゼロへの道(bp)
- 未来はハイブリッド(Aurobay)
- 水素モビリティに向けたチャンスと課題(MAHLE Group)
- Q&A:シリーズハイブリッドの特長、BEVの持続可能性、代替燃料 など
要約
オーストリア自動車技術会(Austrian Society of Automotive Engineers (ÖVK))が主催する「国際ウィーンモーターシンポジウム(International Vienna Motor Symposium)」は、今年で45回目を迎えた。このシンポジウムは4月24日から26日まで、例年どおりオーストリアのウィーンにあるホーフブルク宮殿で開催され、世界各国から1,000人をはるかに超える参加者が集まった。
合わせて80以上のプレゼンテーションが3セッション並行で行われ、そのうち65は会場で、さらに16の充実した内容のビデオ講義がウェブプラットフォーム上でバーチャル開催された。
この年次イベントでは、自動車OEMと部品サプライヤーの専門家、学識経験者が一堂に会し、クライメートニュートラルな将来のドライブソリューションについて意見交換を行っている。
今年のシンポジウムでは、異なるパワートレインシステム(電気モーター、燃料電池、内燃エンジンなど)やエネルギー源(eフューエル、水素、電気など)の共存が主な議題となった。さらに、バッテリーや水素ソリューションなどの貯蔵システムも議題に取り上げられた。
全講演のアジェンダは公式ウェブサイトで確認できる(https://wiener-motorensymposium.at/en/programme/technical-programme)。また、以前のシンポジウムの会議資料も入手可能である(https://wiener-motorensymposium.at/en/conference-documents)。
初日の夕方と休憩時間には、参加者は併設された展示会の60のブースを見学することができた。
サプライヤー、サービス/ソリューションのプロバイダー、研究機関、エンジニアリングコンサルタント会社などが、最新の製品、技術、コンセプトを紹介していた。
また、会場の屋外エリアでは、参加者が展示車両の最新技術を間近で見て、試乗体験する機会も設けられた。
また今年は、ウィーン工科大学のオーケストラのメンバー5人が、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルの「水上の音楽」の伝統的なファンファーレでオープニングを飾った。
オーストリア自動車技術会(ÖVK)理事長のBernhard Geringer教授・博士は、短い開会スピーチで、気候保護がさらなる技術開発の第一目標であることを強調した。
2050年までに脱炭素化を達成するためには、私たちは技術に対してオープンでなければならず、またグリーンエネルギー源を利用できるように最大限の努力をしなければならないと彼は述べた。
本稿は、The Autonomous(自律型モビリティのコミュニティプラットフォーム)の最新動向と「Energy First!(エネルギー最優先!)」をモットーに開かれた開会プレナリーセッションにおける基調講演の一部を要約したイベントレポートの第1部である。
第2部では、「Powertrains of the future(未来のパワートレイン)」をテーマとした閉会プレナリーセッションの概要を伝え、第3部では、特に目を引いた技術講演をいくつか取り上げる。
関連レポート:
第22回 CTI Symposium:カーボンフリー・モビリティ(2024年3月)
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ウィーンモーターシンポジウム2023 レポート:
(3)アウディ/ポルシェの電動プラットフォーム、ボルグワーナーの水素エンジン技術(2023年7月)
(2)トヨタのパワートレインソリューション、メルセデス・ベンツのeモビリティ戦略、クプラの電動化計画(2023年6月)
(1)VW、現代モービス、Boschのプレゼンテーションより (2023年6月)
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