WCX 2023（2）BEVの普及を加速する上での課題

バッテリー製造、技術、インフラの導入に向けた取り組み

2023/05/22

要約
未来型電気自動車のバッテリー開発と製造に関する課題
現在および将来の電気自動車のバッテリー技術
電気自動車のエネルギーと車両充電インフラへの影響

要約

WCX 2023の展示フロア

　WCX 2023はSAE Internationalの主催で、2023年4月18から4月20日まで、米国ミシガン州デトロイトの展示会場「ハンティントンプレイス」で開催された。WCX 2023では、3日間の期間中、90社以上の出展企業による展示が行われ、さまざまなプレゼンテーションやパネルディスカッションが開催された。プレゼンテーションでは、ソフトウェア定義車両、車両インフラ、道路交通からのCO2排出量削減対策などのトピックが採り上げられた。

　環境の持続可能性と排出ガスの削減という包括的なテーマの下で、一部のセッションでは、米国市場におけるバッテリー電気自動車（BEV）の急速な普及に焦点を当てたプレゼンテーションが行われた。あるリーダーシップサミットのパネルディスカッションでは、将来の電気自動車バッテリーの成功に必要なステップについて議論が交わされた。Munro & AssociatesのオーナーであるSandy Munro氏は、現在のバッテリー機能と自動車産業に影響を与える可能性のある未来型バッテリー技術について、ラーニングラボ形式のプレゼンテーションを行った。別のパネルセッションでは、電気自動車の数に応じて指数関数的に増加すると予想される米国の電気自動車用充電インフラの考慮事項に焦点が当てられた。

　本稿は、WCX 2023で行われたパネルディスカッションおよびプレゼンテーションに焦点を当てた一連のレポートの2回目である。このレポートでは、バッテリー電気自動車のバッテリーと米国の充電インフラに関する考慮事項について議論が交わされたセッションに焦点を当てる。前回のレポートでは、ソフトウェア定義車両と車内体験について議論が交わされたセッションに焦点を当てた。