アジアOEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (Part 2)
日産、ホンダ、現代・起亜、三菱のラインナップに搭載される多様なパワートレイン
2019/12/27
- 要約
- 日産:2022年度までに年間100万台の電動車販売を目指す
- ホンダ:グローバル目標達成に向け欧州で攻勢
- 現代・起亜:多様なパワートレインを幅広いラインナップに搭載
- 三菱:Outlanderの経験をPHEV開発に活かす
要約
日本のOEMから発売されている電動モデルのほとんどがハイブリッドであり、日産とホンダもその例にもれないが、両社はハイブリッド以外の電動モデルの開発にも多くの力を注いでいる。コンパクト・ハッチバックの日産Leafは、高速道路の走行が可能な電気自動車(EV)としては世界最量販を誇る。さらに日産は、IMx ConceptをベースとするクロスオーバーのEV開発をグローバル規模で進める計画を発表している。ホンダは現在、Clarityセダンの燃料電池車、プラグインハイブリッド、さらにEVパワートレインといった幅広いラインナップを揃えている。同社の新しいe:Technologyブランドからは、コンパクト・ハッチバックのEVとなるHonda eを始めとするEVモデルの導入が計画されている。
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Hyundai NEXO | Nissan Leaf e+ |
現代・起亜と三菱は、ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、およびEVを組み合わせたラインナップを前面に出す。現代・起亜には、ひとつの車種で異なる電動パワートレインを選べるケースがいくつかあり、Hyundai Ioniqはハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、およびEVの各バージョンを揃えている。同社は2018年のCESで発表した燃料電池SUV、Hyundai Nexoを同年3月に発売した。三菱は当初、電動化の取り組みとしてEVのi-MiEVを中心に据えていたが、Outlander PHEVによってプラグイン・ハイブリッドSUV開発にかける同社の今後の意気込みを強く印象づけた。
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電動車の新発売モデル数 注:将来のモデルは発売予定日が公表されたものに限る |
本レポートは主要OEMの現在と将来の電動化戦略の概要を紹介するシリーズの続編となる。今回は日産、ホンダ、現代・起亜、三菱に焦点を当てている。なお既報では、米国、ドイツ、欧州OEMの電動化戦略を紹介している。
OEMの電動化戦略シリーズ:
アジアOEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (Part 1) (2019年12月)
欧州OEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (2019年11月)
ドイツOEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (2019年10月)
米国OEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン (2019年9月)
関連レポート:
東京モーターショー2019:日産、ホンダと三菱自の電動車の出展 (2019年11月)
Frankfurt Motor Show 2019:アジアメーカーの展示取材 (2019年10月)
日産:世界生産能力を60万台、人員を1万2,500人削減 (2019年8月)
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