米国OEMの電動化戦略:電動車投入タイムライン
フィロソフィーは異なるも、各社とも電動化テクノロジーの開発を急ぐ
2019/09/11
- 要約
- Tesla:Model 3の生産増強へ向け設備投資を継続
- GM:EVモデルの開発に注力
- Ford:幅広い電動モデルでグローバルなラインアップ拡大を目指す
- FCA:2022年までに30を超える車種で電動車を設定
要約
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Tesla Gallery (ミシガン州Troy) |
世界各国で、道路を走る自動車が環境へ与える影響を減らすための各種政策が打ち出されている。 2019年3月、欧州議会は2020年以降の新車のCO2排出量基準で合意に達した。2019年7月、Ford、Volkswagen、BMW、およびホンダ各社とカリフォルニア州は、米国連邦基準よりも厳しい燃費基準と、より少ない温室効果ガス排出量での合意をした。OEM各社はこれらの基準達成を電気自動車の開発と導入を進めることで実現しようとしている。
Teslaは、2020年第2四半期までに年間50万台の生産ペースを達成することを目指し、Model 3の生産拡大に注力している。これに対し、デトロイト3はさまざまなモデルを追加してその電動車ラインアップを強化している。GMは2023年までに少なくとも20モデルの電気自動車を発売することを目指している。Fordは2022年までに16モデルの電気自動車を含む少なくとも40モデルの電動車を揃える計画であり、FCAは2018年に行われたプレゼンテーションで2022年までに30以上の電動モデルを取り揃えると表明している
このレポートは、OEM各社の現在および将来の電動化戦略の概要を紹介する3編のレポートの第1弾となるもの。ここでは過去から将来にわたる電気自動車の投入を含むOEMごとのタイムラインにも焦点をあてる。本編では、米国のOEM、特にTesla、GM、Ford、FCAを取り上げ、次回以降のレポートで、欧州およびアジアのOEMの計画について報告する。
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自動車メーカーの年間販売台数のうち、電動車が占める率 | 電動車の新発売モデル数 注:将来のモデルは発売予定日が公表されたものに限る |
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