BMWグループ: 中期計画 NUMBER ONE > NEXTのもとで高級車・電動車を積極投入

モビリティサービス事業の統合でDaimler AGと合意

2018/09/06

要約

  BMWグループは2018年8月2日、第2四半期決算報告時に2018年通年の見通しを再確認した。従来の自動車メーカーからモビリティテクノロジー会社へ変わろうとしている同社は、2018年には未来のモビリティのために研究開発費が過去最高となるが、同時にコアビジネスの好調と収益性を維持し、成長を続けると表明。世界販売台数と自動車部門の売上高は小幅増で過去最高を更新する見込み。2020年までの経営戦略Strategy NUMBER ONE > NEXTを引き続き積極的に実行し、特に4つの課題ACES(自動運転、コネクテッド、電動化、サービス/シェアード)への対応を重視するとしている。

  電動化計画では、BMWグループは2025年までに電気自動車(EV)12車種、プラグインハイブリッド車(PHV)13車種、計25車種の電動車をグローバル市場に投入する計画。2018年にはPHVスポーツカーのi8 Roadster、2019年にはMINIのバッテリーEV、2020年にはBMW初のEVとなるSUV iX3を投入する計画。

  自動運転車とコネクティビティの分野では、ドイツのミュンヘン近郊に自動運転キャンパスを開設。両分野の技術者を集結させ、研究開発を進める。中国では検索エンジン大手の百度とコネクティビティおよび自動運転分野で提携する。

  モビリティサービスでは、モバイルパーキングサービスのParkmobileを買収、カーシェアリングサービスのDriveNowを完全子会社化し、サービスを展開。2018年3月にはDaimler と、カーシェアリング、ライドシェアリング、駐車サービスなど両社のモビリティサービス事業を統合することで合意。関連当局の承認を待って、合弁会社を設立する。

  新型車投入計画では、Strategy NUMBER ONE > NEXTの一環として高級車の販売拡大を図る。高級車のラインアップは現行の7 Seriesに、新型8 Series、新型X7、i8、新型i8 Roadsterを追加する。Rolls-Royceブランドでは、最上級セダンの新型Phantomと同ブランド初のSUV Cullinanを発売する計画。

  BMWの最大市場である中国では、華晨汽車との合弁会社である華晨BMWの事業を大幅に拡大する。瀋陽工場の生産能力を拡充し、併設する電池工場も拡張。また、5 SeriesのPHV、X3、iX3の現地生産を開始する。さらに、長城汽車と新たな合弁会社を設立し、MINIのEVを生産する計画。

iX3 Concept BMW Z4
BMW初のEVとなるSUV iX3 Concept (北京モーターショー2018) BMWとトヨタが共同開発した新型BMW Z4 (資料: BMW)



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