韓国:現代・起亜はSUV・電動車投入を加速

2018年の生産・販売台数は前年を下回る見込み、GMは群山工場を閉鎖

2018/05/15

要約

韓国の自動車生産・販売・輸出台数

  韓国の2017年の生産台数は前年比2.7%減の411.5万台、国内販売台数(輸入車は含まない)は2.5%減の156万台、輸出台数は3.5%減の253万台、輸入台数は3.5%増の23.3万台となった。
  韓国自動車工業会(KAMA)が2017年12月末に発表した2018年通年予測は、生産台数が内需減少により、前年比0.4%減の410万台。国内販売台数は、新型車効果の低下と不安定な労使関係等により2年連続減少の見込みで、1.9%減の153万台。輸出台数が1.6%増の257万台の見込み。輸入台数は、排ガス不正により販売が停止されていたVWとAudiの販売再開等により、9.8%増の25.6万台。

  現代グループは、縮小を続けていた韓国内のシェアが2017年に若干回復したが、海外販売はウォン高や中国・米国市場での販売不振により減少。中国では在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備の影響で販売が激減したほか、生産能力過剰も問題となっている。米国ではフリート販売比率やインセンティブの拡大により収益が悪化。度重なるリコールで品質への信頼性も低下している。2018年は各市場に新型SUV、燃料電池車のNEXOやNiro EV等の電動車を投入して販売拡大を目指す。

  GM Koreaは2014年から4年連続赤字となり、経営立て直しのため群山工場の閉鎖を決定。2018年春には労組と賃金の凍結等で合意。また、韓国政府とは、GMと韓国産業銀行がGM Korea再建のために投資することで合意し、経営破綻は回避した。しかし、GM本社は引き続き事業の選択と集中を進めており、今後も不採算の韓国事業の縮小を検討している。

  Renault Samsungは国内販売が低迷しているが、輸出はフラッグシップSUVのQM6が好調で2017年は過去最高を記録。2018年の世界販売は2017年と同水準の見込み。

  双竜自動車は唯一の乗用車であるChairman Wの生産を2017年9月に終了し、今後はSUV、MPV、ピックアップトラックに集中する。中国に新工場建設を計画していたが、THAAD配備の影響で保留。同社は親会社のMahindra & Mahindraとともに米国進出も検討している。



韓国での生産・販売・輸出・輸入台数

(台)

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
(見通し)
2017年
1-3月
2018年
1-3月
国内生産台数 4,521,429 4,524,932 4,555,957 4,228,509 4,114,913 4,100,000 1,040,971 962,803
国内販売台数 1,383,358 1,463,893 1,589,393 1,600,154 1,560,202 1,530,000 429,417 426,583
輸出台数 3,089,283 3,063,204 2,974,114 2,621,715 2,530,194 2,570,000 628,172 573,852
輸入台数 156,497 196,359 243,900 225,279 233,088 256,000 54,966 67,405

資料:KAMA (Korea Automobile Manufacturers Association)
(注) 1. 国内販売には輸入車を含まない。
2. 2018年の生産・販売・輸出台数見通しはKAMAが2017年末に発表、輸入台数はKAIDA (Korea Automobile Importers and Distributors Association) が2017年末に発表した数値。



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