欧米Tier1サプライヤー:自動運転、コネクテッド、HMI動向 (1)
Bosch、Marelliのセンサー、ADAS、HMI、コネクテッド関連技術と開発戦略
2020/10/29
- 要約
- Bosch:IoT及び自動運転を重点分野とし、Cross-Domain Computing Solutions部門を設立
- Bosch:新規開発拠点を開設し、複数の開発分野を推進
- Bosch:自動運転の複数プロジェクトでMercedes-Benzと協業
- Bosch:MEMS、カメラ、レーダー、LiDARなどの開発を進める
- Bosch:コネクテッド技術では、IoT Suite、eCall、5G、キーレスエントリーなどに注力
- Bosch:「Battery in the Cloud」を中心にクラウドシステムの開発を行う
- Bosch:HMIシステムでは3Dディスプレイ、AIバイザー及び車室内モニタリングシステムなどに焦点
- Bosch:AI研究拠点を新規設立 / 子会社Escryptはサイバーセキュリティソリューションを提供
- Marelli:センサー、テレマティクスシステム、サイバーセキュリティソリューション及びディスプレイにわたって開発を行う
要約
Bosch IoT Shuttle |
近年、自動車メーカーは自動運転、コネクテッド、モビリティ、及びHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)における技術やシステムの開発を進めている。これらの分野はユーザーエクスペリエンスの向上、及びモビリティに対して新たな価値提供を行う上で重要な役割を果たす。また、サプライヤー及び自動車メーカーは、電動化技術を伴うこれらの分野の技術・システムにより、単なる個人の移動手段を超える車両やコンセプトを生み出している。例えばBoschは、ニーズによって乗客輸送と貨物輸送の切り替えが可能な電動無人運転「IoTシャトル」のコンセプトを発表している。
Bosch(ボッシュ)は、自社開発、パートナーシップ、資本投資及び提携を通じて、自動運転、コネクテッド、モビリティ及びHMIの分野におけるポートフォリオの拡大を行っている。2019年より、同社の投資を担うRobert Bosch Venture Capital GmbHは多くのスタートアップに投資を行ってきた。また、Boschはメルセデス・ベンツミュージアムにおける自動無人駐車システムの開発などを含め、ベンツと共同で複数のプロジェクトに取り組んでいる。同社は、2020年12月期、さらにエレクトロモビリティ、自動運転、コネクテッドに10億ユーロを投じる予定で、そのうち自動運転技術には6億ユーロ、コネクテッドソリューションには1億ユーロが投じられるという。
一方Marelli(マレリ)は、自動運転、コネクテッド、及びHMIの分野においてそれぞれ具体的な領域に注力している。自動運転では、センサーの開発と統合、コネクテッドに関しては、テレマティクスボックス及びサイバーセキュリティソリューション、HMIでは独自のディスプレイやスクリーンの開発にそれぞれ力を入れる。
本レポートは、2019年1月から2020年7月までの期間における、欧州及び米国大手サプライヤーの自動運転コネクテッド及びHMI分野における各動向に焦点を当てており、今回のレポートはBoschとマレリについて記述している。
【欧米Tier1サプライヤー:自動運転、コネクテッド、HMI動向】レポート
(2) Continental, Schaeffler
(3) ZF, Aptiv, Magna
(4) Valeo, Faurecia, Lear
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