欧米Tier1サプライヤー:自動運転、コネクテッド、HMI動向 (1)

Bosch、Marelliのセンサー、ADAS、HMI、コネクテッド関連技術と開発戦略

2020/10/29

要約

Bosch IoT Shuttle
Bosch IoT Shuttle

  近年、自動車メーカーは自動運転、コネクテッド、モビリティ、及びHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)における技術やシステムの開発を進めている。これらの分野はユーザーエクスペリエンスの向上、及びモビリティに対して新たな価値提供を行う上で重要な役割を果たす。また、サプライヤー及び自動車メーカーは、電動化技術を伴うこれらの分野の技術・システムにより、単なる個人の移動手段を超える車両やコンセプトを生み出している。例えばBoschは、ニーズによって乗客輸送と貨物輸送の切り替えが可能な電動無人運転「IoTシャトル」のコンセプトを発表している。

  Bosch(ボッシュ)は、自社開発、パートナーシップ、資本投資及び提携を通じて、自動運転、コネクテッド、モビリティ及びHMIの分野におけるポートフォリオの拡大を行っている。2019年より、同社の投資を担うRobert Bosch Venture Capital GmbHは多くのスタートアップに投資を行ってきた。また、Boschはメルセデス・ベンツミュージアムにおける自動無人駐車システムの開発などを含め、ベンツと共同で複数のプロジェクトに取り組んでいる。同社は、2020年12月期、さらにエレクトロモビリティ、自動運転、コネクテッドに10億ユーロを投じる予定で、そのうち自動運転技術には6億ユーロ、コネクテッドソリューションには1億ユーロが投じられるという。

  一方Marelli(マレリ)は、自動運転、コネクテッド、及びHMIの分野においてそれぞれ具体的な領域に注力している。自動運転では、センサーの開発と統合、コネクテッドに関しては、テレマティクスボックス及びサイバーセキュリティソリューション、HMIでは独自のディスプレイやスクリーンの開発にそれぞれ力を入れる。

  本レポートは、2019年1月から2020年7月までの期間における、欧州及び米国大手サプライヤーの自動運転コネクテッド及びHMI分野における各動向に焦点を当てており、今回のレポートはBoschとマレリについて記述している。


【欧米Tier1サプライヤー:自動運転、コネクテッド、HMI動向】レポート
(2) Continental, Schaeffler
(3) ZF, Aptiv, Magna
(4) Valeo, Faurecia, Lear

関連レポート:
自動運転とAI ~リスクと機会~ (2020年8月)
オートモーティブワールド2020:ロボタクシー、LiDAR、高精度3Dマップなど (2020年2月)
CES 2020:変化をとげる車室内体験 (2020年2月)
CES 2020:ADAS対AVに対する新たな期待 (2020年2月)
完全自動運転の実現に向けた高性能センシング技術 (2019年10月)



Bosch:IoT及び自動運転を重点分野とし、Cross-Domain Computing Solutions部門を設立

  Boschは、2019年のアニュアルレポートにおいて、自動運転分野におけるリーディングサプライヤーを目指すとし、同分野において2つの路線を追求している。1つは、個人所有者の車両に向けた自動運転レベルの低い運転支援システムの開発である。この開発によってさらに自動運転の技術・システム開発の強化が期待できる。さらにもう1つは、完全ドライバーレス自動運転車の開発及び市場投入を行うことである。Boschは2020年12月期に6億ユーロを自動運転技術に投じると発表しており、2022年までに総額40億ユーロを投じる計画。

  Boschは、IoT(Internet of Things)においてもリーディングカンパニーとなることを目指している。同社はIoTプラットフォームとIoTクラウドを自社で保有しており、ソフトウェア開発及び製品拡張性においての知見を蓄積している。また、自動車市場向け製品を含め様々な市場向けソリューションに、多くのプロバイダー、提携先と共同で取り組んでいる。同社は、コネクテッドモビリティソリューションにおいては、2020年12月期に1億ユーロを投じる計画。コネクテッドに関しては、同社は2015年よりIoTに関する活動の費用として6億ユーロを投じており、ソフトウェア開発では年間37億ユーロの投資を計画する。

  Boschは2021年初に新部門「Cross-Domain Computing Solutions」を設立する。カーマルチメディア部門の全体と、パワートレイン部門、シャシーシステムソリューション部門、カーエレクトロニクス部門のそれぞれ一部から成り、駐車支援、レーンキーピング、音楽ストリーミングなどの機能を持つ車載コンピューター及びコントロールユニットなどのソフトウェア開発を行う。同事業部門はクロスドメイン・ソフトウェアおよびエレクトロニクスにより複雑性を解消すること、また新規の自動車向け機能を短期間で市場投入することを目標に掲げる。さらに、2025年からは、Boschのすべての製品がAIを搭載するほか、AIを使用して製品の開発、製造を行うという。AIの分野における従事者は2020年1月時点で1,000名であり、今後2年間で20,000名に増やすとしている。

  同社の戦略の一環として、Boschは様々なパートナーシップ、買収および契約を結び、ポートフォリオ強化を行ってきた。以下多様な分野にわたる中小企業、及びスタートアップへの投資を例示する。

  • UISEE Technology (Beijing) Co.: 自動運転技術の開発を専門とする企業。レベル4の自動運転向けインテリジェント車両プラットフォームの開発資金を調達する。(2020年2月26日付UISEEプレスリリースより)
  • UltraSense Systems: 超音波センサーをベースにしたタッチインターフェース技術の開発を行う企業。(2020年2月18日付プレスリリースより)
  • Hesai Photonics Technology:  LiDARの研究、開発、製造に特化した企業。(2020年1月7日付 Hesai Photonics Technologyプレスリリースより)
  • Prophesee:  マシンビジョンにおいて、エネルギーやレイテンシー、またデータ処理要件を低減するイベントベースアプローチを開発している企業。(2019年10月28日付プレスリリースより)
  • Trunk: 自動運転トラック向けハードウェア及びソフトウェアを提供する企業。(2019年9月27日付プレスリリースより)
  • Light Field Lab: 没入型3D体験を提供するホログラフィックディスプレイの開発を行う企業。(2019年8月12日付プレスリリースより)
  • AutoAI: 統合インターネットソリューションプロバイダー。同社のプラットフォームは、車載コンポーネント及びクラウド上のデータ収集・保存・分析を含む。(2019年1月24日付プレスリリースより)


Bosch:新規開発拠点を開設し、複数の開発分野を推進

世界最大級の自動車部品サプライヤーであるBoschは、同時に複数の分野にわたり研究開発活動を行っている。

カテゴリー 内容
投資及び買収 ルーマニアClujにおける新規R&D施設の建設
ルーマニアClujにあるボッシュ・エンジニアリング・センターの新オフィスビルを竣工。同センターでは、自動運転、コネクテッド、IoT、インダストリー4.0及び電動化に関する技術開発を行う。Boschはこの建設に30百万ユーロを投じており、500名の従業員が収容される予定。(2020年7月9日付プレスリリースより)
デジタルキャビンR&Dセンターを開設
Boschオートモーティブマルチメディア事業部は中国上海市張江鎮に「デジタルキャビンR&Dセンター」を正式に開設。インフォテインメントシステム、車載コンピューター、乗客モニタリングシステム、5G-V2Xコネクティビティコントロールユニットなどのスマートデジタルキャビン向け製品の研究と開発を行う。(2019年7月31日付プレスリリースより)
協業及び共同研究 中国移動(China Mobile)とのインテリジェントモビリティネットワークにおける戦略的提携
BoschとChina Mobileは、車両診断、テレマティクスサービスプラットフォーム、Electronic Horizon技術、自動運転、5G自動運転、スマートトラフィックソリューション及びLTE V2Xなどの分野で協業することで戦略的提携を結んだ。(2019年3月1日付複数メディアの報道による)
受注 Land Rover「Defender」に採用
Land Rover「Defender」は、Boschとの共同開発が行われた様々な運転支援技術を搭載。Boschのドライバーアシストプラットフォームを利用したアダプティブクルーズコントロール及びブラインドスポットアシスト等のADAS機能を持つ。また、4つの広角カメラを使用したLand Roverの周囲検知3Dサラウンドカメラの開発もサポートしている。(2020年1月6日付Land Roverプレスリリースより)
展示会 CES 2020での技術展示
Boschは、CES 2020で3Dディスプレイを出展すると発表した。IoTシャトルの技術プラットフォームを紹介し、電動化、自動化、ネットワーキング及びパーソナライズのソリューションを披露。インテリジェントフロントカメラ、レーダーセンサー、自動バレーパーキング、車載コンピューター、キーレスシステムなども展示。 (2019年12月13日付プレスリリースより)
東京モーターショーでの技術展示
東京モーターショーでは、個人のモビリティニーズに対応したeスクーターのシェアリングサービス「COUP eScooter」やコミューターの相乗りサービス「SPLT」などのモビリティサービスを展示。また、コネクテッドシステムやソフトウェアのアップデートを行いながら、試験や実験データの共有によって、より効率的なシステム開発を行えるWebベースの検証システムも初出展した。(2019年10月11日/24日付プレスリリースより)
Bosch IoT Shuttle Land Rover 「Defender」
出典: Land Rover


Bosch:自動運転の複数プロジェクトでMercedes-Benzと協業

Boschは未来の自動車技術の重要分野として、自動運転技術の開発に重点を置いてきた。特に、車両テストセンターにおける自動運転の配車サービスプロジェクトおよび自動バレーパーキングシステムの開発を、Mercedes-Benzと共同で行っている。

カテゴリー 内容
投資及び買収 ドイツHolzkirchen拠点を拡張、研究所を新設
ドイツHolzkirchenにある同社の子会社において、Bosch Engineering及びITK Engineeringの代表者が拠点拡張の起工式を行った。2021年秋までに完成する見込みで、ECUのテストや、自動運転や電動化に向けたソリューションの開発を行う。(2019年10月16日付プレスリリースより)
ブルガリアSofiaに新エンジニアリングセンターを開設
BoschはブルガリアのSofiaに新エンジニアリングセンターを開設。ソフトウェア技術者およそ200名は運転支援、自動運転及び電動化に関する研究に従事する予定。(2019年10月8日付プレスリリースより)
協業及び共同研究 自動運転によるシャトル運行「プロジェクト3F」
自動運転シャトルが突然の障害物に対して安全に運行できるソリューションの開発を目的とした、「プロジェクト3F」を完了。このプロジェクトはドイツ連邦経済エネルギー省より43百万ユーロの支援を受けて実施されたもの。このソリューションは冗長性を特徴とし、フォールトトレランス及び、未知の物体に近づかず減速するプログラミングが組まれている。(2020年4月2日付プレスリリースより)
Mercedes-Benzと車両テストセンターを共同で建設
Mercedes-BenzとBoschは、ブラジルIracemapolisにあるMercedes-Benzの試験場内に、共同の車両テストセンターを建設する。2社は同センターに70百万レアルを投じ、2021年までの完成を目指す。車両の安全性、サスペンションコントロール、エネルギー効率性向上、自動運転/半自動運転等に関する試験を行う。(2020年1月6日付Daimlerプレスリリースより)
Mercedes-Benzと自動運転配車サービスプロジェクトで協業 
ベンツとBoschは、カリフォルニア州San Joseにおいて、自動運転配車サービスプロジェクトを実施すると発表。このサービスは、Daimler Mobility AGが開発したアプリを通じて、あらかじめ登録されたピックアップポイント及び目的地からSクラスの車両を利用した旅行の予約が可能になるというもの。このサービスにおいてBoschは、都市部の自動運転システムの提供を行っている。(2019年12月9日付プレスリリースより)
広州汽車とIoV自動バレーパーキングシステムを共同開発
Boschは広州汽車と共同で、IoVベースのレベル4自動バレーパーキングシステムを開発する。Boschはアプリを通じて駐車スペースにアクセスが可能になるシステム及びインフラを提供する。このシステムは数年内に広州汽車の複数モデルに採用され、その他商業ビルにも導入される予定。(2019年10月23日付プレスリリースより)
Mercedes-Benzと自動駐車システムを共同開発 
BoschとDaimlerは、ドイツStuttgartのメルセデス・ベンツミュージアムの駐車場における自動駐車システムについて、当局から承認を受けた。今回のシステムは世界初の一般利用可能な自動駐車システムとなる。BoschのインテリジェントパーキングガレージのインフラとMercedes-Benzの車両技術を組み合わせることで、ガレージ内のセンサーが通路及び周辺情報を監視、車両に情報を提供し、ガレージ内の車両を操作する。(2019年7月23日付プレスリリースより)
新技術 自車位置推定システムに向けた日本の高速道路におけるデータ収集
Boschは、自動運転に使用する自車位置推定システム「Road Signature」に向け、関東の高速道路におけるデータ収集を開始した。2020年度までにデータ収集を完了させる見込み。Road Signatureは、自動運転車のセンサーから取得される静止物の情報と、あらかじめ作成されたマップ要素(ローカリゼーションレイヤー)の2つのデータを比較することで自車位置を推定するシステム。(2019年10月16日付プレスリリースより)
BoschとMercedes-Benzがカリフォルニア州San Joseの配車サービスプロジェクトで使用した自動運転車
出典: Bosch
ドイツのメルセデス・ベンツ博物館に設置されている、
BoschとMercedes-Benzが共同開発した自動バレーパーキングシステム
出典: Bosch


Bosch:MEMS、カメラ、レーダー、LiDARなどの開発を進める

Boschは様々な自動運転レベルで活用されるセンサーの開発において、柔軟性に重点を置いている。

カテゴリー 内容
協業及び共同研究 エネルギー効率の高いセンサーの開発プロジェクト「OCEAN12」
「OCEAN12」プロジェクトは、周囲からデータを収集し処理するエネルギー効率の高い製品の開発を行うプロジェクトで、2021年まで行われる。製品は具体的にカメラ、LiDAR、レーダー及びマイクロプロセッサーが含まれ、すべてFD-SOI(Fully Depleted Silicon On Insulator)技術に基づく。同プロジェクトは欧州の様々な分野にわたる27の機関が参画するもので、Boschはドイツにおいて、同プロジェクトの主要機関となっている。(2019年9月25日付プレスリリースより)
新技術 ナビ用MEMSセンサー「SMI230」
新開発MEMSセンサー「SMI230」は、車両の動きを可視化し、正確なナビゲーションを行うことができるセンサー。車両の方向・車速の変化を記録し、情報を評価・送信することで正確な位置データが検知できる。このセンサーは車両の振動や衝撃を検知するため、車両管理や通行料システム、また警告等にも使用が可能。(2020年6月8日付プレスリリースより)
LiDARシステムのシリーズ開発
Boschは初のLiDARシリーズ開発を開始。レーダー及びカメラで培った専門知識をLiDARの開発に活かす。Boschの長距離LiDARは自動運転におけるすべての安全基準を満たしており、様々な車種へ搭載可能。(2020年1月2日付プレスリリースより)
マルチパスアプローチによるMPC3モノラルビデオカメラ
マルチパスアプローチとAIによって最適化され、物体認識の信頼性を向上させたモノラルビデオカメラ。ルネサスエレクトロニクスのチップ「V3H」を使用しており、既存の運転支援システムの向上と応用範囲の拡大を可能にする。2019年後半に実際の車両に搭載されるという。(2019年8月30日付プレスリリースより)
レベル4自動運転対応第5世代レーダーセンサーを開発中
Boschは、レベル4の自動運転向けレーダーセンサーを数年後に導入する。このレーダーは2019年秋モデルである第5世代レーダーをアップグレードしたもので、処理速度及び距離検出精度が向上している。第5世代レーダーはレベル2の自動運転向けミリ波レーダー。最大検知角は120度、航続距離は210メートル。(2019年6月5日付日刊自動車新聞より)
Bosch SMI230 MEMS センサー MPC3モノラルビデオカメラ
出典: Bosch


Bosch:コネクテッド技術では、IoT Suite、eCall、5G、キーレスエントリーなどに注力

Boschはコネクテッド分野において、eCall、5G、コネクテッドカーシステムの開発にかかわる協業など、多岐にわたり事業を展開している。2020年2月には、コネクテッドソリューション提供に向けBosch IoT関連事業を集約するBosch.IO GmbHを設立した。

カテゴリー 内容
連携・共同研究 MEC-Viewプロジェクト
Boschは、街灯がいかに都心部の安全性を向上させ、自動運転車に情報を提供できるかを研究するプロジェクト「MEC-View」の成果を発表。同プロジェクトに使用される街灯には、ビデオ機能とLiDARセンサーが搭載されており、無線技術を使用してリアルタイムにデータを送信することで自動運転車が通行者を早期に検知することができる。同プロジェクトには、Mercedes-Benz、Nokia、Osram、TomTom、IT Designers、Duisburg-Essen大学、Ulm大学などが参画している。(2020年7月20日付プレスリリースより)
5G NetMobilコネクティビティ研究プロジェクト
Boschを含む16の組織は、「5G NetMobilプロジェクト」の研究成果を発表した。このプロジェクトはドイツの連邦教育・研究省が9.5百万ユーロを出資しており、5G技術を利用して安全性と運転体験を向上させるツールの開発を行う。今回のプロジェクトでは、車両におけるリアルタイムコミュニケーションに向けたソリューションの提案と、各セルラーネットワークを仮想ネットワークに統合し、安全に関するアプリケーションの要件を満たす5Gネットワーク規格の草案を作ることを目指す。(2020年5月5日付プレスリリースより)
一汽解放との戦略的提携
一汽解放汽車とBoschはコネクテッドカー、新エネルギー車、中国排ガス規制国6エンジン車の分野における協業に関して、戦略的提携を締結した。Boschは一汽解放に対して、技術提供を行う。2019年5月15日、両社はECU、VCU、HMIシステムをリモートでアップグレードできる「Firmware On-The-Air(FOTA)」システムを共同で導入した。(2019年5月17日付プレスリリースより)
斑馬網絡との戦略的提携
Boschは、斑馬網絡技術有限公司(Banma Network Technology)と、戦略的提携契約の調印式を行った。両社は、インターネット及びハードウェアにおけるそれぞれの専門知識によって製品の開発を行う。斑馬網絡は、コネクテッドカーの開発を行うスタートアップ企業。(2019年3月18日付プレスリリースより)
新技術 Bosch IoT Suiteの活用
Bosch.IOの中核を担うBosch IoT Suiteは、1,000万個以上のセンサー、デバイス、ゲートウェイ及び機械、またそのユーザーやアプリケーションをネットワーク化する製品で、DaimlerのOTAアップデートの中核部品でもある。約400万人の自動車所有者が同システムを通じてソフトウェアアップデートを受け取っている。(2020年2月17日付プレスリリースより)
インドにおけるeCallサービスの開始
BoschはインドでeCallサービスを開始した。ドライバーはこのサービスを通じてエマージェンシーサービスに通話及び救助要請が可能になる。同社は、eCallの応答地点として公共のセーフティポイントのネットワークを構築し、13,500以上の病院、警察署等との連携をとることができるという。また、BangaloreとCoimbatoreに2つの専用オペレーションセンターを新設した。(2019年12月10日付プレスリリースより)
パーフェクトリーキーレスアクセスおよびオペレーションシステム
Boschは、キーに触れず、またスマートフォンの操作が不要な、車両の開錠、始動、施錠を行う「Perfectly Keyless」システムを開発している。車内に内蔵されたセンサーが所有者のスマートフォンを検知・認識し、近づくと開錠する。(2019年5月2日付プレスリリースより)
SBI損保パイロットプロジェクトへのeCallシステム提供
Boschは、SBI損保及びSB C&S に対し、eCallデバイスを提供。同プロジェクトは、BoschのeCallサービスが収集したデータをもとに、安全運転をサポートする様々なテレマティクスサービスの試験を行っている。今回使用されるeCall Plugは、3軸加速度センサーと検出アルゴリズムを搭載しており、衝撃やブレーキ、加速、減速、ステアリングなどの様々な運転操作を検出することが可能。(2019年3月4日付プレスリリースより)
展示会 ConnectedWorld2019における技術展示
Boschはベルリンで開催されるConnectedWorld 2019において、様々なコネクテッドソリューションを展示する。自動車事故を検知し、エマージェンシーアシスタントを使って緊急時に助けを呼ぶ「Vivatar」アプリと「Vivatar Telematics」を組み合わせた。Boschの子会社であるEscryptは自動車バリューチェーン全体にわたるセキュリティソリューションを提供する。また、Boschはトランスミッション技術を横断して通信が可能なスマートコネクティビティユニットを開発。「コンビニエンスチャージングソリューション」は、充電とナビゲーションを統合したもので、EV運転者に正確な航続距離予測、充電停止を考慮したルート計画等を提供する。(2019年5月6日付プレスリリースより)
Mojioと共同開発したコネクテッドモビリティソリューションを2019 NAIASで展示
BoschとMojioは、統合型コネクテッドモビリティソリューションを2019年デトロイト・モーターショーで初披露した。このソリューションは、BoschのコネクティビティコントロールユニットとMojioのTelcoグレードのクラウドプラットフォームを統合したもので、OEMはコストパフォーマンスを考慮しながらコネクテッドサービスの立ち上げ、拡大が可能になる。(2019年1月15日付プレスリリースより)
Perfectly Keylessおよびオペレーションシステム Convenience Chargingサンプル展示


Bosch:「Battery in the Cloud」を中心にクラウドシステムの開発を行う

Boschのクラウドシステムにおいて、もっとも注目すべきはEVのバッテリー寿命を向上する「Battery in the Cloud」である。

カテゴリー 内容
投資・買収 LAWA Solutionsの買収
BoschはLAWA Solutionsの買収を計画している。LAWA Solutionsは、自動車向けクラウドベースソフトウェアに特化したスタートアップ企業で、クラウドベースのエンドツーエンドプラットフォームを工場、故障受付サービスセンター、修理会社などに供給している。(2019年2月4日付プレスリリースより)
連携・共同開発 「Battery in the Cloud」の開発に関して華人運通(Human Horizons)と合意
華人運通(Human Horizons)は、「Battery in the Cloud」においてBoschと契約を締結した。「Battery in the Cloud」はバッテリーをクラウドに接続し、バッテリー寿命、充電スピード及び性能を向上させるシステム。また、故障の早期検知、予知保全の面においても期待される。(2020年2月24日付プレスリリースより)
新技術 バッテリーマネジメントサービスをサポートするクラウドサービスの開発
BoschはEVのバッテリーマネジメントシステムを補完する新たなクラウドサービスの開発を行っている。このサービスはスマートクラウドソフトウェアによって、継続的にバッテリーの状態を解析し、劣化を遅らせるなど適切な処置を施す。クラウドはリアルタイムデータを利用し充電を最適化、また節電提案を行い、バッテリーの寿命や性能の予測を行うことができる。滴滴出行(北京滴滴無限科技発展有限公司)は、Boschと協業しており、滴滴出行の持つ電動フリートへの導入を行っていくという。(2019年7月9日付プレスリリースより)
受注 Sono Motors「Sion」向けシステム
Boschは、Sono Motors「Sion」のセントラルコントロールユニットおよびソフトウェアベースのインテリジェントネットワークソリューションを受注した。「Sion」のクラウドはBoschのコネクティビティコントロールユニット及び「Automotive Cloud Suite」によって管理され、Sono Motorsのアプリ「goSono」によってサポートを受ける。このクラウドシステムは、車両の充電やeCallにおいても使用される見込み。(2019年1月30日付プレスリリースより)


Bosch:HMIシステムでは3Dディスプレイ、AIバイザー及び車室内モニタリングシステムなどに焦点

Boschは、HMI(ヒューマンマシンインターフェース)において、AI技術に基づいたサンバイザーや車室内モニタリングシステム、パッシブ3Dディスプレイ等の製品にわたり開発を行っている。

カテゴリー 内容
連携・共同研究 車載インフォテインメントシステムプラットフォーム「AccessTwine4Car」
ACCESS CO., LTDは、同社の車載インフォテインメントサービスプラットフォーム「AccessTwine4Car」がBoschのAndroidベースシステムに対応したと発表した。今回の協業により、Boschはアプリによるソリューション、ブランド力のあるHMI、メディア等のシェアリング及び複数デバイスのコンテンツ再生同期といった部分でのコアプラットフォームの対応範囲拡大が可能になる。(2019年9月19日付プレスリリースより)
新技術 カメラ・AIによる車室内モニタリングシステム 
Boschは、カメラ、AIを用いた車室内モニタリングシステムを2022年の量産に向けて開発を進めている。このシステムは、運転者の疲労及び不注意を検知し、他の乗員に通知、必要に応じて緊急サービスへの通報を行う。また、ジェスチャーコントロールや視線検知によってインフォテインメントの操作が可能で、車室内全体を見渡せるため、他の乗客の状態もモニタリングすることができる。さらに乗客の姿勢に関する情報に基づいて、エアバッグやシートベルトテンショナーの調整も行うという。(2019年12月5日付プレスリリースより)
3Dディスプレイにおけるパッシブ3D技術
Boschの3Dディスプレイは、視線検知や3Dメガネなどを使用せずに3D効果を生み出すことができるディスプレイ。これによりドライバーは瞬時に重要な視覚情報を得ることができる。このシステムはわずかなECUのみを使用し、軽量化および開発の時間短縮を実現する。(2019年8月12日付プレスリリースより)
展示会 CES 2020におけるAIベースのバーチャルバイザーを展示
CES 2020においてBoschはAIベースのバーチャルバイザーを展示する。バーチャルバイザーは、AIを使用して乗客の視線を追跡し、必要な部分のみ遮光する透明なサンバイザー。(2020年1月6日付プレスリリースより)
Bosch 3D ディスプレイ Bosch バーチャルバイザー


Bosch:AI研究拠点を新規設立 / 子会社Escryptはサイバーセキュリティソリューションを提供

AIはBoschの開発活動において、重要な位置づけとなる。2025年までに同社はすべての製品にAIを活用またAIに基づいて製造を行うことを目的としている。サイバーセキュリティの分野においては、子会社のEscrypt GmbHが自動車市場を含む様々な市場に向け組み込み型システムのセキュリティソリューションを提供する。

カテゴリー 内容
投資・買収 ドイツTubingenに「AIキャンパス」を設立
Boschは、1億ユーロを投じてドイツTubingenに「AIキャンパス」の設立を行う。今回の建設は2022年までに完了する見込みで、およそ700名の従業員を収容する予定。(2020年1月6日付プレスリリースより)
「ロバートボッシュデータサイエンス、AIセンター」を発足
BoschはRBC-DSAI(ロバートボッシュデータサイエンス・AIセンター)をインド工科大学マドラス校に開設した。Boschは同センターへ、250万ユーロを5年間にわたって投じる。RBC-DSAIは、ディープラーニング、強化学習、ネットワーク分析、解釈可能性を持つ機械学習、ドメイン対応AI等の様々なAI及びサイバーセキュリティに関する研究を行う。(2019年2月6日付プレスリリースより)
連携・共同研究 子会社EscryptとKPMGにおける協業
Boschにおいてセキュリティソリューションを提供する子会社であるEscrypt GmbHは、情報セキュリティに関するコンサルティング事業を行うKPMGと提携を結んだ。両社は、車両プラットフォームに向けた条件を満たすサイバーセキュリティマネジメントシステムの開発に向けて協業する。(2019年12月13日付日刊自動車新聞より)
新技術 AI活用における倫理的レッドラインの設定
Boschは、人工知能(AI)の活用における倫理的な「レッドライン(越えてはならない一線)」を策定したと発表した。同社は2025年までに全製品にAIを搭載すると宣言しており、レッドラインをその際の指標とする。AIを用いる場合も最終判断は人間が行うなど、人に全権を置いて開発を進める方針。(2020年3月2日付日刊自動車新聞より)
Escryptによるセキュリティ参考基準の開発動向
Escryptは、システム構築に必要な要件などの参考基準や指標、システム運用ノウハウを提供する新サービスを今後開発する。コネクテッドカーなど次世代車の普及に向け、車載セキュリティの重要性が高まっている。セキュリティ対策の義務化や国際標準化の検討がグローバルで進む中、同社は自動車メーカーや部品サプライヤー向けに車載セキュリティシステム構築を支援する新サービスの提供を目指す。(2019年8月27日付日刊自動車新聞より)


Marelli:センサー、テレマティクスシステム、サイバーセキュリティソリューション及びディスプレイにわたって開発を行う

Marelli (マレリ)は、自動運転、コネクテッドおよびモビリティの市場動向に即した技術開発を様々な角度から行っている。自動運転にかかわる開発では、マレリは様々な自動運転レベルに向けたセンサーの開発、および統合に取り組んでいる。コネクティビティにおいては、複数のレベルにわたる開発戦略に基づき、4G/5Gのテレマティクスボックスや、サイバーセキュリティに関するソフトウェアおよびハードウェア製品を提供する。また、車両体験の向上に関係するAR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイ、HMIシステム、マルチスクリーンの統合など様々なソリューション等の開発へも取り組んでいる。

カテゴリー 内容
投資・買収 カルソニックカンセイとMagneti Marelliの合併
FCAは、Magneti Marelliをカルソニックカンセイの持株会社であるCKホールディングスに58億ユーロで買収した。両社は「Marelli (マレリ)」と改称され、ブランドが統一される。(2019年5月2日付プレスリリースより)
連携・共同研究 自動立体視3DスクリーンをAlioscopyと共同開発
Marelliは自動立体視3Dスクリーン(AS3D)をAlioscopyと共同で開発している。Alioscopyはメガネを必要としない3Dディスプレイの開発を行う企業。AS3Dもメガネを使用せずに3Dの効果を実現できる。同技術は標準ディスプレイ上の薄い拡大鏡を利用して、最小限のスペースかつ通常の約半分のコストで3D技術を実現する。(2020年4月28日付プレスリリースより)
XenomatiXとの技術・商業開発契約
MarelliはベルギーのソリッドステートLiDARの専門企業XenomatiXと技術・商業開発契約を締結する。XenomatiXはマレリに向けて自動運転に対応したソリッドステートLiDARモジュールを提供。マレリとXenomatiXは2018年にマレリが買収したスタートアップ企業「Smart Me Up」のAI認識技術を活用しながら、LiDARのソリューション提供についても協業を行っていくという。(2020年1月8日付プレスリリースより)
QNX Platform のeCockpit及びデジタルクラスターへの統合に関するBlackBerryとの戦略的提携 
BlackBerryとマレリは、中国向けに、デジタルコックピット向けQNXプラットフォームをeCockpit 及びデジタルクラスターへ統合することに関して提携を結んだ。デジタルコックピット向けQNXプラットフォームを活用することで、カーメーカーはさらなる車室のパーソナライズ化とコネクテッド化をeCockpit とデジタルクラスターによって実現できる。(2019年12月10日付プレスリリースより)
展示会 2019年東京モーターショーにおける技術展示
2019年の東京モーターショーにおいて、マレリは様々な分野におけるソリューションの展示を行った。パーソナライズ化された快適空間を提供する「Human-Max Cabin」等を展示。また自動運転支援のために周辺環境の地図作成が可能なセンサーを内蔵したライトユニット「Smart Corner」も展示。(2019年10月17日付プレスリリースより)
2019年上海モーターショーにおける技術展示
Magneti Marelliは、2019年の上海モーターショーにおいて、3Dデジタルクラスターを含む様々なソリューションを展示。さらに、完全統合型デジタルスクリーンを持つE-Cockpitも展示した。(2019年4月17日付プレスリリースより)
NAIAS 2019における「Smart Corner」 
Magneti Marelliは、第3世代の「Smart Corner」を2019年デトロイトモーターショーにおいて展示。「Smart Corner」は、センサーをヘッドランプやテールランプに統合し、外観性や照明性能を保ちながら自動運転機能を提供する。同技術はLiDAR、レーダー、カメラ、超音波センサー、またADBやデジタル照明処理機能などの高度機能を搭載する。同社は、コネクティビティに関する機能を有したテスト車両も展示し、この車両にはフロントグリルやリアアップリケのアクティブマトリックス有機ELディスプレイによる通信機能が搭載されている。(2019年1月10日付プレスリリースより)
3D自動立体視HDディスプレイ マレリ「SmartCorner」システム展示

 

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キーワード
Bosch、Marelli、自動運転、コネクテッド、モビリティ、HMI、AI、CASE、MaaS、IoT、ADAS、サイバーセキュリティ、インフォテインメント、クラウド、カメラ、ディスプレイ、センサー、MEMS、レーダー、ライダー、5G、eCall、キーレスエントリー、コックピットモジュール、 カーナビゲーションシステム、クルーズコントロール、パークアシストシステム、テレマティクス

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