韓国:現代・起亜はSUV・電動車投入を加速

2018年の生産・販売台数は前年を下回る見込み、GMは群山工場を閉鎖

2018/05/15

要約

韓国の自動車生産・販売・輸出台数

  韓国の2017年の生産台数は前年比2.7%減の411.5万台、国内販売台数(輸入車は含まない)は2.5%減の156万台、輸出台数は3.5%減の253万台、輸入台数は3.5%増の23.3万台となった。
  韓国自動車工業会(KAMA)が2017年12月末に発表した2018年通年予測は、生産台数が内需減少により、前年比0.4%減の410万台。国内販売台数は、新型車効果の低下と不安定な労使関係等により2年連続減少の見込みで、1.9%減の153万台。輸出台数が1.6%増の257万台の見込み。輸入台数は、排ガス不正により販売が停止されていたVWとAudiの販売再開等により、9.8%増の25.6万台。

  現代グループは、縮小を続けていた韓国内のシェアが2017年に若干回復したが、海外販売はウォン高や中国・米国市場での販売不振により減少。中国では在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備の影響で販売が激減したほか、生産能力過剰も問題となっている。米国ではフリート販売比率やインセンティブの拡大により収益が悪化。度重なるリコールで品質への信頼性も低下している。2018年は各市場に新型SUV、燃料電池車のNEXOやNiro EV等の電動車を投入して販売拡大を目指す。

  GM Koreaは2014年から4年連続赤字となり、経営立て直しのため群山工場の閉鎖を決定。2018年春には労組と賃金の凍結等で合意。また、韓国政府とは、GMと韓国産業銀行がGM Korea再建のために投資することで合意し、経営破綻は回避した。しかし、GM本社は引き続き事業の選択と集中を進めており、今後も不採算の韓国事業の縮小を検討している。

  Renault Samsungは国内販売が低迷しているが、輸出はフラッグシップSUVのQM6が好調で2017年は過去最高を記録。2018年の世界販売は2017年と同水準の見込み。

  双竜自動車は唯一の乗用車であるChairman Wの生産を2017年9月に終了し、今後はSUV、MPV、ピックアップトラックに集中する。中国に新工場建設を計画していたが、THAAD配備の影響で保留。同社は親会社のMahindra & Mahindraとともに米国進出も検討している。



韓国での生産・販売・輸出・輸入台数

(台)

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
(見通し)
2017年
1-3月
2018年
1-3月
国内生産台数 4,521,429 4,524,932 4,555,957 4,228,509 4,114,913 4,100,000 1,040,971 962,803
国内販売台数 1,383,358 1,463,893 1,589,393 1,600,154 1,560,202 1,530,000 429,417 426,583
輸出台数 3,089,283 3,063,204 2,974,114 2,621,715 2,530,194 2,570,000 628,172 573,852
輸入台数 156,497 196,359 243,900 225,279 233,088 256,000 54,966 67,405

資料:KAMA (Korea Automobile Manufacturers Association)
(注) 1. 国内販売には輸入車を含まない。
2. 2018年の生産・販売・輸出台数見通しはKAMAが2017年末に発表、輸入台数はKAIDA (Korea Automobile Importers and Distributors Association) が2017年末に発表した数値。



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現代自:上半期の世界出荷台数が10万台減、減収・減益(2015年10月)
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韓国メーカーの生産能力は国内456万台、海外533万台

  韓国の自動車生産能力は481.8万台だが、GM Koreaが2018年5月末までに群山工場を閉鎖する予定のため、それ以後の生産能力は455.8万台となる。うち現代自動車グループが343.5万台で全体の約75%を占める。現代自は2017年7月、蔚山工場の第2工場に3,000億ウォンを投資して、様々な車種の生産が可能になるフレキシブルな生産ラインを設置するとともに設備を最新化すると発表した。



自動車メーカーの韓国内完成車生産能力

組立工場 年産能力
(1,000台)
2016年実績
(1,000台)
生産車種・動向
現代自動車 蔚山 (Ulsan) 1,410 1,395 Hyundai Accent, Kona, Avante (Elantra), Tucson, Santa Fe, Ioniq, Genesis, i30, i40 等。2017年7月、第2工場に3,000億ウォンを投資して、多種生産が可能なフレキシブルな生産ラインを設置すると発表。
牙山 (Asan) 300 228 Hyundai Grandeur (Azera), Sonata
全州 (Jeonju) 100 56 Hyundai バス、トラック
起亜自動車 華城 (Hwasung) 555 510 Kia K3 (Forte, Cerato), K5 (Optima), K7 (Cadenza), Niro, Sorento
光州 (Gwangju) 490 499 Kia Sportage, Carens (Rondo), AM, Soul, Soul EV, トラック、バス
所下里 (Sohari) 330 318 Kia Stinger, Stonic, Pride (Rio), Carnival, Ray, K9 (Quoris/K900)
瑞山 (Seosan) 250 230 Kia Morning (Picanto), Ray (瑞山工場は東煕産業との合弁工場)
GM Korea 富平 (Bupyeong) 440 342 Chevrolet Aveo (Sonic, Gentra), Malibu, Captiva, Trax
群山 (Gunsan) 260→0
(2018年5月)
34 Chevrolet Orlando, Cruze。2018年5月末までに閉鎖する計画。
昌原 (Changwon) 210 199 Chevrolet Beat/Spark (Matiz), Opel Karl/Vauxhall Viva, Labo, Damas
双竜自動車 平澤 (Pyongtaek) 146 156 Chairman H, Chairman W, Rexton, Korando, Tivoli
Renault Samsung 釜山 (Pusan) 300 244 SM3, SM5, SM6, SM7, QM6 (Koleos), SM3 Z.E., 日産 Rogue
大宇バス 東萊、蔚山 7 3 バス
Tata 大宇 群山 (Gunsan) 20 9 トラック
年産能力合計は 481.8万台(2018年6月以後は455.8万台)、うち現代自動車グループが 343.5万台。

資料:各社website, 他


  現代グループの海外生産能力は533万台。今後、現代自の中国・インド工場の能力増強、起亜自の中国第4工場とインド工場の建設等が完了すれば、海外生産能力は641万台に拡大する見込み。

  起亜自は2018年1月、メキシコ工場で2018年に40%増産し、中南米、中東、アフリカ等の市場へ輸出すると発表した。起亜自は同工場の米国市場への依存度を下げようとしており、2016年の75%から2017年の50%へ減少させた。残りの15%はカナダ、20%は中南米へ輸出し、15%はメキシコ国内で販売した。



現代自動車グループの海外工場生産能力

年産能力
(1,000台)
2016年実績
(1,000台)
概要
現代自 インド 680→730
(2019年)
665 Grand i10, i20, Accent (Verna), Elantra (Avante), Creta, Tucson, Eon, Xcent等を生産。2018年3月、650億ルピーを投じて年産能力を5万台増強すると発表。
トルコ 210 218 i20, i10 等を生産。現代自の欧州向け輸出拠点。
中国 1330→1660
(2018年)
1,142 北京現代汽車の工場。Sonata, Elantra, Tucson, Verna, ix25, Santa Fe 等を生産。62.24億元を投じて重慶に年産能力30万台(2018年時点)の第5工場を建設。2017年7月に生産開始。
170 39 現代自と四川南駿汽車が折半出資する四川現代汽車の商用車工場。
米国 400 379 Sonata, Elantra, Santa Fe を生産。
チェコ 350 308 ix20, i30, i30cw, ix35 を生産。
ロシア 200 207 ロシア向けSolaris, Creta, Kia Rio を生産。
ブラジル 180 159 中南米向け小型ハッチバック HB20とCretaを生産。2013年9月より3直体制を維持。
起亜自 中国 890→1,000
(時期未定)
647 東風悦達起亜汽車の工場。Sportage, Forte, K5, K4, K3, K2, KX3等を生産。建設中の第4工場が完成すると、年産能力は100万台となる予定。
スロバキア 300→450
(時期未定)
263 cee'd, pro cee'd, Sportage, Venga等を生産。
米国 360 478 Sorento, Optima, Hyundai Santa Fe を生産。
メキシコ 260→400
(2018年)
108 Forte (Cerato/K3), Rio, Hyundai Accentを生産。2016年5月に稼働開始。
インド 0→300
(2019年)
- 小型セダン、小型SUV。11億ドルを投資してアーンドラ・プラデシュ州Anantapur地区に新工場を建設中。2019年後半に生産開始予定。
現代グループ合計 5,330→6,410 4,613

資料:現代自動車 Global Plant Sales, 起亜自動車 Overseas Plant Sales

 

 



現代自動車グループ:地域に応じた新型SUV・電動車投入で販売回復を目指す

現代グループ:2018年の世界販売は4.1%増の749万台の見込み

2017年には中国・米国市場で苦戦 現代自動車グループの2017年の世界販売台数(韓国生産車と海外生産車の出荷台数の合計)は、前年比8.6%減の720万台。目標の825万台を大きく下回った。国内販売は1.4%増の121万台となったが、輸出は4.0%減の203万台、海外生産車の出荷台数は13.2%減の404万台にとどまった。
海外販売が減少した要因の一つは、在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備により、中国で韓国車の不買運動が起こり、中国販売が減少したことである(現代自は31.3%減、起亜自は44.6%減)。また、米国では売れ筋のSUVやピックアップトラックのラインアップ不足で販売が減少。フリート販売比率の増加、インセンティブの拡大等により、収益も悪化した。
2018年計画 2018年1月に同グループが公表した2018年世界販売見込みは、前年比4.1%増の749万台。
現代自 地域別の経営責任体制により収益性を改善する。グローバル市場に新型コンパクトSUVのKona、次世代燃料電池車のNEXO、新型Santa Fe、Kona EV等を順次投入し、販売拡大を目指す。
起亜自 ・韓国:新型車(K3/K9)、K5、Carnival PEにより販売を拡大。Niro EVを投入。
・米国:新型車(Stinger, Forte, K900, Niro EV)を投入。
・欧州:新型車(Ceed, Ceed Sportswagon)を投入。Niro EVによりEuro 6に対応。
・中国:中国向け戦略車(NP, QE)を投入してSUVラインアップを強化。
・2018年下期から欧州でカーシェアリングサービスWiBLEを開始する(韓国では2017年に開始)。
中期計画
(2018年1月発表)
現代自 ・2025年までに18の環境対応車を投入する。
・2021年までにレベル4の自動運転車を市場投入する。
起亜自 ・2025年までに16の電動車(HV、PHV、EVが各5車種、FCV1車種)を投入する。
・FCVは2020年に投入予定。
・2021年までにレベル4の自動運転車を市場投入する。

Kia Niro EV Hyundai Nexo FCV
Kia Niro EV Hyundai Nexo FCV



現代自動車グループの出荷台数 (卸売り販売台数)

(台)

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
(計画)
2017年
1-3月
2018年
1-3月
現代自動車 韓国生産車 1,878,532 1,867,166 1,666,932 1,651,318 - 380,029 381,621
(内) 国内販売 683,532 712,313 656,526 687,380 701,000 161,657 169,203
(内) 輸出 1,195,000 1,154,853 1,010,406 963,938 3,974,000 218,372 212,418
海外生産車 3,083,345 3,095,863 3,191,001 2,836,995 709,571 645,874
合計 4,961,877 4,963,029 4,857,933 4,488,313 4,675,000 1,089,600 1,027,495
起亜自動車 韓国生産車 1,706,002 1,724,864 1,550,809 1,502,095 1,478,000 377,315 338,415
(内) 国内販売 464,563 526,638 533,042 518,474 520,000 120,867 123,771
(内) 輸出 1,241,439 1,198,226 1,017,767 983,621 958,000 256,448 214,644
海外生産車 1,335,046 1,325,108 1,467,285 1,205,622 1,340,000 281,017 283,870
合計 3,041,048 3,049,972 3,018,094 2,707,717 2,818,000 658,332 622,285
合計 韓国生産車 3,584,534 3,592,030 3,217,741 3,153,413 - 757,344 720,036
(内) 国内販売 1,148,095 1,238,951 1,189,568 1,205,854 1,221,000 282,524 292,974
(内) 輸出 2,436,439 2,353,079 2,028,173 1,947,559 6,272,000 474,820 427,062
海外生産車 4,418,391 4,420,971 4,658,286 4,042,617 990,588 929,744
総合計 8,002,925 8,013,001 7,876,027 7,196,030 7,493,000 1,747,932 1,649,780

資料:現代自動車 Sales Performance, 2017 Annual Business Results (2018.1.25), 起亜自動車 Monthly Sales Performance, 2017 Business Results (2018.1.25)
(注) 国内販売は韓国での販売。輸出は韓国からの完成車輸出で、KDを含まない。



現代自動車の新型車投入(2018年)

(注)発売時期は、特記しない限り、韓国での発売時期を示す(下表も同様)。

モデル 発売時期 概要
新型Santa Fe 2018年2月  ミッドサイズSUV。第4世代。5人乗りのSanta Fe SportはSanta Feに、3列シート7人乗りはSanta Fe XLに名前を変更する。ガソリン車は2.4L直噴GDIおよび2.0Lターボエンジン、ディーゼル車は2.2Lターボエンジンに新型8速ATを組み合わせる。米国では2018年夏にガソリン車、2019年にディーゼル車を発売する。
新型Veloster 2018年2月  サブコンパクトクラスのスポーツクーペ。1.4/1.6/2.0L 4気筒ターボエンジンを搭載。米国には2018年第2四半期に投入。
NEXO 2018年3月  コンパクトSUVの燃料電池車。1回の充填での航続可能距離は609km。再充填に要する時間は5分程度。2仕様あり、価格はモダンが6,890万ウォン、プレミアムが7,220万ウォン。政府の補助金が2,250万ウォン、地方政府の補助金が1,000-1,250万ウォン。



起亜自動車の新型車投入(2018年)

モデル 発売時期 概要
新型K3/K3 Euro 2018年2月  コンパクトセダン/ハッチバック。第3世代。北米ではForte/Forte 5として販売。1.6L 4気筒ガソリンエンジンを搭載。
新型K9 2018年4月  起亜自の旗艦モデルとなるフルサイズセダン。北米ではK900として販売。エンジンは3.3Lまたは3.8L V6、5.0L V8の3種類。
新型Ceed/Ceed Sportswagon 2018年2Q/4Q
(欧州)
 5ドアハッチバック/スポーツワゴン。第3世代となる新型Ceedシリーズ。cee'dから名前を変更。1.0/1.4Lターボ、1.4L自然吸気の3つのガソリンエンジンと、SCR技術を導入した 1.6Lディーゼルエンジンが用意される。
Niro EV 2018年3Q  コンパクトSUV。現代Ioniqをベースに開発。64 kWhのリチウムポリマーバッテリーパック、150 kWのモーターを搭載し、満充電時の航続距離は383 km。韓国での年販目標は4,500台、海外では16,600台。

 

 



GM Korea:欧州向け生産縮小により4年連続赤字、政府支援も得て経営再建へ

GM Korea:群山工場を閉鎖、労使合意・政府支援により経営破綻を回避

2014年以降経営不振  GM Koreaは主に欧州や新興国への輸出拠点とされてきたが、Opelの売却や新興国戦略の見直しで輸出が減少。2017年の生産台数は前年比1割減。売上高は2014年以降低迷し、純利益は4年連続赤字で、2014-2017年の累積赤字は3兆1,340億ウォンとなった。
群山工場の閉鎖  2018年2月12日、GM Koreaは経営立て直しのため、2018年5月末までに同社の群山工場を閉鎖すると発表した。同工場の稼動率は過去3年間で20%程度と数年にわたり多大な損失を出してきた。工場閉鎖により、GMは年間4億-5億ドルのコストを削減する見込み。
労組・政府と合意  GMはGM Koreaの経営正常化に向け、労働組合および韓国政府と協議していたが、労組とは2018年3月、賃金の凍結、ボーナスの廃止、福利厚生費の削減等で暫定合意。
 報道(Reuter 2018年5月2日)によると、政府とは同年4月、GM Koreaに71.5億ドルを投資することで合意。内訳はGM Koreaの株式を17%保有する政府系の韓国産業銀行が7.5億ドル、GMが36億ドルを投資するほか、GMからGM Koreaへの既存の債務28億ドルを株式に転換する。GMは韓国工場に2車種の生産を追加し、今後10年間、韓国市場にとどまると約束。2019年にはGM Koreaは黒字転換するとしている。しかし、GM本社は引き続き事業の選択と集中を進めており、不採算の韓国事業は今後も縮小される可能性がある。
新型車の投入  GM Koreaは韓国での販売を拡大するため、2018年6月に米国からミッドサイズSUVのChevrolet Equinoxを輸入する計画。Equinoxは2.0/1.5Lのガソリンターボエンジンまたは1.6Lディーゼルエンジンを搭載する。また、同年5月か6月に改良型Chevrolet Sparkを投入する見込み。



GM Korea の国内生産/国内販売/輸出台数

(台)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2017年
1-3月
2018年
1-3月
国内生産台数 785,757 782,721 629,230 614,808 579,745 519,385 148,177 51,924
乗用車 568,776 429,439 304,426 305,247 272,885 208,089 67,215 46,357
SUV/CDV 199,673 328,280 318,608 295,714 296,509 303,778 78,389 3,667
トラック 6,620 10,928 2,670 6,227 5,479 3,829 1,279 1,001
バス 10,688 14,074 3,526 7,620 4,872 3,689 1,294 899
国内販売台数 145,702 151,340 154,381 158,404 180,275 132,378 37,649 16,851
輸出台数 655,878 629,966 476,755 462,729 416,195 392,396 105,540 100,339

資料:KAMA
(注) CDVはCar Derived Van (後出表も同じ)。

 

 



Renault Samsung:2018年の世界販売は前年と同水準の27万台の見込み

Renault Samsung:フラッグシップSUVのQM6の輸出が拡大

2017年は内需減・輸出増  2017年の韓国内での販売は前年比9.5%減の10万台で、双竜に抜かれて第5位。一方、輸出は韓国メーカーの中で唯一増加し、20.5%増の17.6万台で過去最高となった。フラッグシップSUVのQM6の輸出台数が前年の8倍の4.4万台となった。
2018年の世界販売目標は前年と同水準  2018年2月にRenault Samsungが発表した同年の世界販売計画は2017年と同水準の27万台で、内訳は韓国内販売が10万台、海外販売が17万台。2018年には顧客の声に耳を傾け、競争力を強化するとしている。また、ClioのハッチバックとEVの商用バンを発売する計画。
車両試験センターを建設  Renaultグループは2017年3月、韓国南部大邱(テグ)市と、Korea Intelligent Automotive Parts Promotion Institute (KIAPI)と車両試験センター建設に向けた基本合意書(MoU)を交わした。車両試験センターは開発中の新型車の車両試験や、EV、先進運転支援システム(ADAS)、自動運転などの技術開発に利用される。
新型Koleosを欧州に輸出  2017年3月26日、フラッグシップSUVである新型Koleos(韓国販売名:QM6)の欧州向け輸出を開始。中国市場を除く世界80カ国向けの輸出車両はすべて韓国の釜山工場で生産される。2017年末までにグローバル合計で約4万台を輸出した。
新型SM3 Z.E.を発表  2017年11月23日、新型SM3 Z.E.を発表。3ボックスサルーンのEVの2代目。航続距離が旧型車比57%増の213 km。バッテリーの重量は変わらず容量が36 kWhに向上。



Renault Samsungの国内生産/国内販売/輸出台数

(台)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2017年
1-3月
2018年
1-3月
国内生産台数 153,891 129,638 152,138 205,059 243,965 264,037 66,081 64,758
乗用車 100,013 79,951 70,486 59,103 84,040 69,520 18,797 11,771
SUV/CVD 53,878 49,687 81,652 145,956 159,925 194,517 47,284 52,987
国内販売台数 59,926 60,027 80,003 80,017 111,101 100,537 25,958 19,555
輸出台数 94,383 70,983 89,851 149,065 146,244 176,271 40,161 45,345

資料:KAMA

 

 



双竜自動車:インドでRextonのKD生産を開始

双竜自動車:SUV、MPV、ピックアップトラックに集中、インドでSUVのKD生産を開始

2017年にChairman Wの生産を終了  2017年の韓国内での販売は前年比3.0%増の10.7万台で、Renault Samsungを抜いて第4位。輸出台数は29.1%減の3.7万台。2017年9月に唯一の乗用車であるフラッグシップセダンのChairman Wの生産を終了し、それ以降はSUV、MPV、ピックアップトラックの生産・販売に集中している。
2018年販売計画  2018年1月に双竜が発表した計画によると、2018年の韓国内での販売は前年比3.1%増の11万台、海外販売は9万台で、総販売台数は20万台の見込み。
中国工場の建設は保留、
米国進出を検討
 双竜は2016年10月、陝西汽車集団と中国に合弁会社を設立することで合意し、2019年末までに西安経済技術開発区に年産能力15万台の完成車工場とエンジン工場を建設するとしていた。しかし、2017年初頭から在韓米軍のミサイル迎撃システム配備を巡って中韓関係が悪化。工場建設の認可を得るのは困難とみられる。一方、双竜と親会社のMahindra & Mahindra (M&M) は、米国への進出計画も検討しており、早ければ2020年にも進出するとしている。
RextonのKDキットを
インドへ輸出
 双竜は2018年2月12日、フラッグシップSUVであるRexton(韓国名:G4 Rexton)をインドで生産する製品ライセンス契約を、親会社のM&M と交わしたと発表した。双竜は同モデルのキットをインドへ輸出し、生産は2018年下期からM&MのChakan工場で行われる。



双竜自動車の国内生産/国内販売/輸出台数

(台)

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2017年
1-3月
2018年
1-3月
国内生産台数 119,142 143,516 140,259 145,633 155,600 145,345 36,369 30,694
乗用車 4,577 3,430 2,458 1,359 919 314 129 0
SUV/CVD 114,565 140,086 137,801 144,274 154,681 145,031 36,240 30,694
国内販売台数 47,700 63,970 69,036 99,664 103,554 106,677 24,350 23,988
輸出台数 71,553 78,740 70,847 44,877 52,200 37,008 9,878 6,676

資料:KAMA

 

 



2017年の国内市場シェアは現代グループが回復

  韓国内の乗用車市場では、現代グループのシェアが2012年の71.7%から減少を続け、2016年には48.8%にまで落ち込んだが、2017年は51.3%と少し戻した。現代自のシェアは28.7%から32.9%に拡大したが、起亜自はKシリーズが伸び悩み、20.1%から18.4%に縮小。GM Koreaは小型ハッチバックのChevrolet Sparkの販売が減少し、シェアは10.7%に縮小。双竜自動車はSUVが好調で9.2%に拡大。Renault Samsungは中型セダンのSM6の販売が減少し、8.7%に縮小した。 韓国のブランド別乗用車市場シェア

韓国のブランド別乗用車販売台数

(台)

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 シェア
2016年 2017年
現代 (Hyundai) 479,433 378,177 374,500 341,322 380,808 28.7% 32.9%
起亜 (Kia) 403,219 260,280 248,057 239,216 213,588 20.1% 18.4%
GM Korea 130,378 147,104 146,424 169,035 123,808 14.2% 10.7%
双竜 (Ssangyong) 63,970 69,036 99,664 103,554 106,677 8.7% 9.2%
Renault Samsung 60,027 80,003 80,017 111,101 100,537 9.3% 8.7%
輸入車 156,497 196,359 243,900 225,279 233,088 18.9% 20.1%
合計 1,293,524 1,130,959 1,192,562 1,189,507 1,158,506 100.0% 100.0%

資料:KAMA (Korea Automobile Manufacturers Association)

 

 



輸入車はVWとAudiの販売再開で2018年に9.8%増の見通し

  韓国市場における2017年の輸入車の新規登録台数は、前年比3.5%増の23.3万台。排ガス不正によりAudiとVWの販売が停止されていたため、小幅の増加にとどまった。ブランド別では、Mercedes-Benzが6.9万台(輸入車内のシェアは29.5%)、BMWが6.0万台(同25.6%)とドイツメーカーが1位と2位を占め、続いてLexusが1.3万台、Toyotaが1.2万台となった。排気量別では2.0L以下が輸入車登録台数の58.5%、2.0-3.0Lが33.9%を占めた。エンジン別では、ディーゼル車が全体の47.2%(2016年は58.7%)、ガソリン車が43.0%(同33.9%)を占め、ディーゼル車の比率が低下した。

  韓国輸入自動車協会(KAIDA)は2017年12月、2018年の輸入車登録台数は前年比9.8%増の25.6万台になるとの見通しを発表した。各国の保護主義的な貿易政策や金利上昇による消費者心理の冷え込みはマイナス要因だが、AudiとVWの販売再開、各ブランドの新型車投入、HVやEV等の環境対応車の増加はプラス要因となり、輸入車販売は拡大する見込み。



韓国:ブランド別輸入車販売台数

(台)

ブランド 2016年 2017年 前年比
販売台数 シェア 販売台数 シェア
Mercedes-Benz 56,343 25.0% 68,861 29.5% 22.2%
BMW 48,459 21.5% 59,624 25.6% 23.0%
Lexus 10,594 4.7% 12,603 5.4% 19.0%
Toyota 9,265 4.1% 11,698 5.0% 26.3%
Land Rover 10,601 4.7% 10,740 4.6% 1.3%
Ford/Lincoln 11,220 5.0% 10,727 4.6% -4.4%
Honda 6,636 2.9% 10,299 4.4% 55.2%
MINI 8,632 3.8% 9,562 4.1% 10.8%
Chrysler/Jeep 5,959 2.6% 7,284 3.1% 22.2%
Volvo 5,206 2.3% 6,604 2.8% 26.9%
Nissan 5,733 2.5% 6,285 2.7% 9.6%
Audi 16,718 7.4% 962 0.4% -94.2%
VW 13,178 5.8% 0 0.0% -100.0%
Others 16,735 7.4% 17,839 7.7% 6.6%
Total 225,279 100.0% 233,088 100.0% 3.5%

資料:韓国輸入自動車協会 (KAIDA)

 

 



LMC Automotive生産予測:韓国の生産台数は2021年に428万台となる見通し(LMC Automotive, 2018年3月)

(LMC Automotive, 2018年3月)

韓国のブランド別ライトビークル生産予測

  韓国の生産台数を予測するためのキーポイントは、今後のGMグループの動向である。既にGMは群山工場を2018年5月末までに閉鎖すると発表しているが、GM Koreaの経営正常化に向けた韓国政府との協議が不調に終われば、さらなる業務縮小を実施する可能性があると示唆している。LMC Automotiveの予測(2018年3月)によると、韓国のライトビークル生産台数は2018年に前年比2.9%減の395万台となる見込み。その後、生産は増加に転じ、2021年には2017年比5.2%増の428万台に達する見通し。

  韓国最大のメーカー、現代自動車グループの韓国工場での2017年の生産台数は、同年第4四半期に起こった労働組合のストライキにより、前年より1.9%減少した。今後も同グループの生産は、内需減少に加え、利幅の少ないモデルの生産を新興国の工場に移転すると決定したことにより、伸び悩む見込み。起亜自と現代自は、サブコンパクトセグメントの販売見通しが暗いため、韓国でのサブコンパクト車生産を中止すると決定した。その代り、両ブランドは小型SUVの生産を増やす予定。現代グループは韓国工場を、SUV、Genesisブランドのハイエンドモデル、Hyundai IONIQやKia Niro等の電気自動車など利幅の大きいモデルの生産ハブとして維持する計画。LMC Automotiveは、現代グループの韓国での生産台数は2018年に前年比1.2%減の310万台となると予測。しかし、2019年以降生産は拡大し、2021年には2017年比12.1%増の351万台に達する見通し。



韓国のブランド別ライトビークル生産予測 (LMC Automotive, 2018年3月)

(台)

SALES GROUP GLOBAL MAKE 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
Total 4,501,078 4,175,720 4,064,256 3,947,100 4,094,484 4,206,136 4,277,426
Hyundai Group Hyundai 1,818,132 1,586,088 1,535,628 1,567,638 1,594,157 1,646,833 1,706,457
Kia 1,714,584 1,549,936 1,518,784 1,422,931 1,554,655 1,593,380 1,577,773
Genesis 1,828 60,386 81,077 108,609 140,118 189,849 230,326
Hyundai Group sub-total 3,534,544 3,196,410 3,135,489 3,099,178 3,288,930 3,430,062 3,514,556
General Motors
Group
Chevrolet 599,040 569,394 511,867 455,292 413,735 373,609 359,433
GMK 13,847 10,351 7,518 9,895 9,467 0 0
Buick 2,955 0 0 0 0 0 0
General Motors Group sub-total 615,842 579,745 519,385 465,187 423,202 373,609 359,433
Renault-Nissan-
Mitsubishi
Renault 78,777 100,197 135,168 115,983 110,945 128,673 126,386
Nissan 117,565 136,982 122,542 118,384 106,559 108,002 112,079
Renault Samsung 8,717 6,786 6,327 4,743 4,602 0 0
Renault-Nissan-Mitsubishi sub-total 205,059 243,965 264,037 239,110 222,106 236,675 238,465
Mahindra Group Ssangyong 145,633 155,600 145,345 142,884 155,681 160,961 160,415
Tata Group Tata Daewoo 0 0 0 741 4,565 4,829 4,557

Source: LMC Automotive "Global Automotive Production Forecast (March 2018)"
(注) 1. データは、小型車(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の数値。
2. 本表の無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要になります。
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キーワード
韓国、現代、起亜、GM、Renault Samsung、双竜

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