メキシコ:各社が生産増強計画を推進、輸出先の多角化も検討

年産能力400万台超、2016年生産台数は347万台、輸出が8割

2017/09/20

要 約

 メキシコ自動車工業会 (AMIA) によると、2016年の生産台数は前年比2.0%増の346.6万台、輸出台数は0.3%増の276.8万台で、輸出比率は80%。輸出先は米国向けが77%で、カナダを加えた北米向けが86%を占める。2016年の新車販売台数は前年比18.6%増の160.4万台で、輸入車の割合が5割以上。2017年1~6月期の生産台数は前年同期比12.6%増の188.4万台、輸出は14.0%増の151.3万台といずれも2ケタ増を維持している。販売台数は前年同期比2.9%増の74.3万台と引き続き増加しているが、前年より伸び率は失速している。

 メキシコの完成車工場は、日産とGMが3工場、FCA、Ford、ホンダが2工場を稼働している。2016年にはAudiと起亜のメキシコ工場が稼働を開始。主な工場の年産能力を合計すると400万台を超える。2017年末にはRenault日産とDaimlerの合弁工場、2019年にはBMW初のメキシコ工場、2020年にはトヨタの新工場が稼働を開始する予定で、合計約60万台の生産能力増強が見込まれる。主要メーカーはメキシコ市場で需要の高いコンパクトカーやピックアップトラックを現地生産し、北米・中南米を中心に輸出も行っている。最近は、日産Kicks、Chevrolet Equinox、Jeep Compass、VW Tiguanなど、各社が相次ぎ新型SUVを投入。メキシコ国内で生産・販売するだけでなく、グローバル市場に供給するとしている。

 メキシコは潜在性の高い国内需要への期待と、米国に無関税で製品を輸出できる北米自由貿易協定(NAFTA)の利点を活かし、外資からの投資を誘致してきた。メキシコで自動車の現地生産・輸出が拡大する中、2017年1月に米国でトランプ政権が発足。米国の貿易赤字縮小を図るとし、NAFTAの再交渉、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱、米国への輸入製品にボーダータックス(国境税)を課すといった経済通商政策を掲げた。これにより、米国への輸出を柱としてきたメキシコ自動車産業の先行きに不透明感が生じている。NAFTA再交渉は2017年8月から協議が開始されたが、原産地規則の見直しなど各国間で隔たりの大きい項目は協議が難航すると見られている。

 一方で、メキシコは米国偏重型の経済を見直し、輸出先の多角化を図るため、各国との交渉を進めている。メキシコはすでに40以上の国や地域と自由貿易協定(FTA)を結んでいるが、今後もFTA交渉を継続して締結国をさらに増やし、市場開拓を進めていく。2017年初にFordはメキシコ新工場の建設中止を発表したが、他の自動車メーカーは米国への投資拡大とともに、メキシコでの事業継続を相次ぎ表明。各社ともメキシコ事業を計画通り遂行する構えを見せている。

出所:メキシコ自動車工業会 (AMIA) 資料より作成


関連レポート
メキシコの日系部品メーカー:事業計画変更は少なく、新規進出や生産能力増強が続く (2017年6月)
デトロイトモーターショー2017(1):米国メーカーの展示取材 (2017年2月)
トランプ大統領の北米通商政策 – リスクに晒される北米の自動車生産 (2017年1月)
Ford:メキシコ新工場建設を中止、次期型Focusの生産はメキシコ既存工場へ移管 (2017年1月)
メキシコ:Audi、起亜、BMW、トヨタ、日産/Daimlerが新工場建設 (2015年11月)



市場規模: 生産台数347万台、輸出比率は8割、国内販売160万台、輸入車が5割超

 メキシコ自動車工業会 (AMIA) の統計によると、2016年の生産台数は前年比2.0%増の346.6万台、輸出台数は0.3%増の276.8万台。生産・輸出台数とも近年順調に伸びており、輸出比率は8割水準を維持している。

 2016年の販売台数は18.6%増の160.4万台、輸入台数は23.6%増の88.7万台。販売・輸入台数とも順調に伸びており、メキシコ市場の内需も拡大傾向にある。販売台数に占める輸入車の割合は5割超。

 2017年1~6月の生産台数は前年同期比12.6%増の188.4万台、輸出は14.0%増の151.3万台で、いずれも2ケタ増を維持している。同期の販売台数は2.9%増の74.3万台、輸入は7.0%増の43.4万台。引き続き増加傾向にあるが、国内販売の伸び率は失速している。



メキシコの自動車台数統計

(単位:台)

生産台数 前年比 輸出台数 前年比 販売台数 前年比 輸入台数 前年比
1988 505,202 - 172,603  - 339,132 - 0 -
1989 629,230 24.6% 195,994 13.6% 426,507 25.8% 0 -
1990 803,691 27.7% 276,859 41.3% 523,112 22.7% 3,649 -
1991 960,883 19.6% 358,661 29.5% 610,486 16.7% 9,421 158.2%
1992 1,051,179 9.4% 388,739 8.4% 654,790 7.3% 8,483 -10.0%
1993 1,055,221 0.4% 471,483 21.3% 579,155 -11.6% 9,235 8.9%
1994 1,097,381 4.0% 567,107 20.3% 593,292 2.4% 68,792 644.9%
1995 931,178 -15.1% 781,082 37.7% 226,545 -61.8% 35,516 -48.4%
1996 1,211,297 30.1% 975,408 24.9% 325,365 43.6% 80,225 125.9%
1997 1,338,002 10.5% 982,952 0.8% 482,238 48.2% 135,711 69.2%
1998 1,427,590 6.7% 971,979 -1.1% 644,126 33.6% 196,206 44.6%
1999 1,493,666 4.6% 1,073,529 10.4% 667,288 3.6% 245,693 25.2%
2000 1,889,486 26.5% 1,434,110 33.6% 853,775 27.9% 402,666 63.9%
2001 1,817,867 -3.8% 1,403,715 -2.1% 918,835 7.6% 472,982 17.5%
2002 1,772,169 -2.5% 1,312,040 -6.5% 977,555 6.4% 538,108 13.8%
2003 1,540,565 -13.1% 1,170,121 -10.8% 977,870 0.0% 591,071 9.8%
2004 1,507,175 -2.2% 1,094,306 -6.5% 1,095,796 12.1% 680,182 15.1%
2005 1,606,460 6.6% 1,186,346 8.4% 1,131,768 3.3% 725,552 6.7%
2006 1,978,771 23.2% 1,536,777 29.5% 1,139,718 0.7% 724,425 -0.2%
2007 2,022,241 2.2% 1,613,313 5.0% 1,099,866 -3.5% 699,046 -3.5%
2008 2,102,801 4.0% 1,661,406 3.0% 1,025,520 -6.8% 611,267 -12.6%
2009 1,507,527 -28.3% 1,223,333 -26.4% 754,918 -26.4% 430,705 -29.5%
2010 2,260,774 50.0% 1,859,517 52.0% 820,406 8.7% 445,760 3.5%
2011 2,557,550 13.1% 2,143,884 15.3% 905,886 10.4% 473,314 6.2%
2012 2,884,869 12.8% 2,355,564 9.9% 987,747 9.0% 521,639 10.2%
2013 2,933,465 1.7% 2,423,084 2.9% 1,063,363 7.7% 542,471 4.0%
2014 3,219,786 9.8% 2,642,887 9.1% 1,135,409 6.8% 600,614 10.7%
2015 3,399,076 5.6% 2,758,896 4.4% 1,351,648 19.0% 717,668 19.5%
2016 3,465,615 2.0% 2,768,268 0.3% 1,603,672 18.6% 886,842 23.6%
2016年
1-6月
1,673,970 - 1,327,363 - 721,856 - 405,751 -
2017年
1-6月
1,884,315 12.6% 1,513,334 14.0% 743,051 2.9% 434,211 7.0%
出所:メキシコ自動車工業会 (AMIA)


輸出台数の8割超を北米に輸出、米国市場でメキシコ生産車のシェア拡大

 メキシコで生産される自動車のうち、8割以上が輸出に振り向けられている。2016年の輸出台数は前年比0.3%増の276.8万台。このうち米国向けが213.4万台でシェア77.1%、カナダ向けが24.6万台でシェア8.9%。2カ国合計で輸出全体の86%を占める。

 メキシコ製の自動車は米国市場でシェアを拡大している。AMIAによると、2016年のシェアは12.2%だったが、2017年1~6月期は13.8%まで拡大した。米国の新車販売台数は2017年1月から7カ月連続で前年同月比マイナスとなっているが、SUVやピックアップトラックなど小型トラックの販売は伸びている。米国市場で販売台数が大きいピックアップトラックやSUVをメキシコで生産していることが、米国でのシェア拡大につながっている。ピックアップトラックでは、GMのChevrolet Silverado、FCAのRam pickup、トヨタTacomaなど、SUVではChevrolet Equinoxがメキシコ製。

出所:AMIA資料より作成



メキシコからの輸出台数(仕向地別)

国名 2014年 2015年 2016年 シェア 2016年
1-6月
2017年
1-6月
シェア
米国 1,875,575 1,993,162 2,133,724 77.1% 1,006,095 1,162,757 76.8%
カナダ 267,371 290,340 246,324 8.9% 130,810 127,743 8.4%
中南米 249,705 225,538 202,306 7.3% 90,375 106,650 7.0%
アジア 127,171 145,263 115,739 4.2% 13,825 16,573 1.1%
欧州 98,184 79,902 28,214 1.0% 63,714 70,956 4.7%
アフリカ 1,954 2,319 402 0.0% 338 630 0.0%
その他 22,927 22,372 41,559 1.5% 22,206 28,025 1.9%
合計 2,642,887 2,758,896 2,768,268 100.0% 1,327,363 1,513,334 100.0%

出所:メキシコ自動車工業会 (AMIA)

トランプ政権発足で対米輸出に不透明感、輸出先の多角化を図る

 メキシコは潜在性の高い国内需要への期待と、米国に無関税で製品を輸出できる北米自由貿易協定(NAFTA)の利点を活かし、外資からの投資を誘致してきた。特に自動車産業は、米国向け完成車の輸出や部品調達面でNAFTAのメリットが大きく、大手OEMやサプライヤーの現地生産化が進み、今日では世界7位の自動車生産大国となっている。

 メキシコで自動車の生産拡大が続く中、米国で2017年1月に保護主義的な政策を打ち出すトランプ政権が発足。米国の貿易赤字縮小を図るとし、NAFTAの再交渉、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱、米国への輸入製品にボーダータックス(国境税)を課すといった経済通商政策を掲げた。これにより、1994年のNAFTA発効以来、米国への輸出を柱としてきたメキシコの成長モデルに不透明感が生じている。

 米国・カナダ・メキシコの3カ国によるNAFTAの再交渉は2017年8月から協議を開始。7回の協議を行う予定で、年内決着を目指して着地点を探る。9月に開催された第2回会合で、3カ国は協議を加速することを確認したが、最大の争点とされる原産地規則の見直しなど、各国間で隔たりの大きい項目は協議が先送りされた。現行の原産地規則では、乗用車の場合、NAFTA域内での調達率が62.5%超であれば関税がゼロになる。見直しによって要求される域内調達率が高くなれば、域外からの安価な部品の調達率が抑えられてコストが増加することや、資材の調達に関してより詳細な申告が求められ煩雑な手続きが増えることなどが予想される。

 こうした中、メキシコは米国偏重型の経済を見直し、輸出先の多角化を図るため、各国との交渉を進めている。米国が離脱すると表明したTPPでは参加加盟国との再調整を進め、チリ、ペルー、コロンビア、メキシコの4カ国で組織する太平洋同盟では、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどが準加盟国として参加できるよう交渉を進める。また、メキシコはすでに40以上の国や地域と自由貿易協定(FTA)を結んでいるが、今後もFTA締結国をさらに増やすための交渉を継続し、市場開拓を進めていく。2017年初にFordはメキシコ新工場の建設中止を発表したが、他の自動車メーカーは米国への投資拡大とともに、メキシコでの事業継続を相次ぎ表明。各社ともメキシコ事業を計画通り遂行する構えを見せている。

ご参考:MarkLines メキシコ輸出台数



生産動向:年産能力400万台超、新工場で60万台増強

 自動車産業の生産拠点はバヒオ(Bajio)地区というメキシコ中央高原地帯に集積しており、OEMおよびサプライヤーの多くがこの地区に進出している。GMやFordはグアナフアト州(Guanajuato)やサンルイスポトシ州(San Luis Potosi)、日産はアグアスカリエンテス州(Aguascalientes)、VWはプエブラ州(Puebla)に複数の拠点を置いている。

 完成車工場では、日産とGMが3工場、FCA、Ford、ホンダが2工場を稼働している。2016年にはAudiと起亜のメキシコ工場が稼働を開始。主な工場の年産能力を合計すると400万台を超える。2017年末にはRenault日産とDaimlerの合弁工場(年産能力23万台)、2019年にはBMW初のメキシコ工場(15万台)、2020年にはトヨタの新工場(20万台)が稼働を開始する予定。

 主要メーカーは、国内市場で需要の高いコンパクトカーやピックアップトラックを現地生産し、メキシコが多数の国や地域と締結しているFTAを活用してこれらの車両を輸出している。最近は各社ともメキシコに相次ぎ新型SUVを投入しており、日産Kicks、GMのChevrolet Equinox、FCAのJeep Compass、VW Tiguanなどの生産が開始された。新型SUVはメキシコ国内で販売されるだけでなく、北米・中南米を中心にグローバル市場に供給される。

メキシコの自動車工場マップ(クリックすると拠点マップが開きます)



メキシコのライトビークル主要工場

OEM 運営会社 工場 生産能力 生産モデル
日産 Nissan Mexicana, S.A. de C.V. (NISMEX) Cuernavaca (Civac) 316,000 Nissan Tiida, Versa, Tsuru (-2017年),
NV200 cargo, NV200 taxi, NP300, NP300 Frontier
Renault Alaskan (2016年-)
Chevrolet City Express (NV200ベース)
Aguascalientes 1 380,000 Nissan Sentra, Versa, Note, March, Kicks (2017年-)
Aguascalientes 2 175,000 Nissan Sentra
日産
Daimler
Cooperation Manufacturing Plant Aguascalientes (COMPAS) Aguascalientes 230,000
(2017年稼働予定)
Infiniti QX50 (2017年-)
Mercedes-Benz 小型車 (2018年-)
GM General Motors de Mexico, S.A. de C.V. Ramos Arizpe 240,000 Chevrolet Captiva Sport, Sonic,
Cruze (2016年-), Equinox (2017年-)
San Luis Potosi 160,000 Chevrolet Aveo, Trax (Tracker)
Chevrolet Equinox/GMC Terrain (2017年-)
Silao 273,000 Chevrolet Silverado Crew Cab, Cheyenne Crew Cab
GMC Sierra Crew Cab
FCA FCA Mexico, S.A. de C.V. Toluca 279,000 Dodge Journey
Fiat Freemont, 500
Jeep Compass (2017年-)
Saltillo 285,000 Ram 1500, Ram 2500/3500, Ram Mega Cab,
Ram 4500/5500, DX Chassis Cab,
Ram ProMaster (Fiat Ducatoベース)
Ford Ford Motor Co., S.A. de C.V. Cuautitlan 140,000 Ford Fiesta
Hermosillo 300,000 Ford Fusion, Fusion Hybrid, Fusion Energi
Lincoln MKZ
San Luis Potosi (建設取り消し) 小型車 (計画取り消し)
VW Volkswagen de Mexico S.A. de C.V. Puebla 550,000 VW Jetta, Jetta Hybrid, Golf Estate, Golf,
Beetle, Beetle Cabriolet / Beetle Convertible (米国向け),
Tiguan (2017年-), Tiguan Limited (2017年-)
Audi Audi Mexico S.A. de C.V. San José Chiapa 150,000 Audi Q5 (2016年-), SQ5 (2017年-)
BMW BMW Mexico San Luis Potosi 150,000
(2019年稼働予定)
BMW 3 Series
トヨタ Toyota Motor Manufacturing de Baja California, S.de R.L. de C.V. (TMMBC) Tijuana 100,000 Toyota Tacoma
Toyota Motor Manufacturing de Guanajuato (TMMGT) Guanajuato 200,000
(2020年稼働予定)
Toyota Tacoma
ホンダ Honda de Mexico, S.A. de C.V. El Salto 63,000 Honda HR-V (Vezel, 2017年-), CR-V (-2017年)
Celaya 200,000 Honda HR-V (Vezel), Fit
マツダ Mazda de Mexico Vehicle Operation (MMVO) Salamanca 250,000 Mazda3 (Axela), Mazda2 (Demio)
Toyota Yaris iA (Mazda2ベース)
起亜 Kia Motors Mexico Pesqueria 400,000
(2020年フル稼働時)
Kia Forte (Cerato, K3, 2016年-), Rio (2017年-)
Hyundai Accent (2017年-)

出所:MarkLines 完成車メーカーの拠点、各社発表および報道より編集

FCAやFordは輸出比率9割超、日産とGMはメキシコ国内向けの生産も

 2016年の生産台数をメーカー別に見ると、メキシコで3工場を稼働している日産(84.8万台)とGM(70.3万台)の生産規模が大きい。FCA、VW、Fordが40万台水準で続いている。年産能力は、日産 87.1万台、GM 67.3万台、FCA 56.4万台、VW 55万台、Ford 44万台などで、ほぼフル稼働に近い状況といえる。

 日産の輸出比率は59%、GMは77%と他社の8割超に比べると低い。両社は輸出用モデルだけでなく、メキシコ市場で販売台数の大きいモデルを現地生産・供給していることが反映されている。FCAやトヨタは主に米国市場で販売台数が多いピックアップトラックを、Fordとマツダはグローバルコンパクトカーをメキシコで生産しており、生産台数の9割超を輸出している。

出所:AMIA資料より作成



メーカー別生産・輸出台数

OEM 生産台数 輸出台数 輸出比率
2013年 2014年 2015年 2016年 前年比 2016年 2016年
日産 680,213 805,871 822,948 848,088 3.1% 500,388 59.0%
GM 645,823 678,388 690,446 703,030 1.8% 539,512 76.7%
FCA 439,110 500,247 503,589 459,116 -8.8% 443,285 96.6%
VW 516,146 475,121 457,517 414,685 -9.4% 333,940 80.5%
Ford 525,220 442,583 433,752 390,528 -10.0% 376,883 96.5%
ホンダ 63,229 143,832 203,657 253,988 24.7% 205,628 81.0%
マツダ - 102,346 182,357 149,235 -18.2% 140,456 94.1%
トヨタ 63,724 71,398 104,810 139,427 33.0% 135,066 96.9%
現代・起亜 - - - 107,500 - 93,107 86.6%

出所:メキシコ自動車工業会 (AMIA)



国内市場:販売台数の伸び率は失速、小型車の販売比率が6割超

 メキシコの人口は1.2億人超で今後も増え続ける見通し。輸出の好調が雇用や所得の拡大につながっており、国内需要の拡大が見込まれる。

 2016年の新車販売台数は前年比18.6%増の160.4万台、2017年1~6月期は前年同期比2.9%増の74.3万台。2017年に入ってから3月まで前年同月比プラスが続いていたが、4月と6月はマイナスとなった。ガソリン価格の上昇で消費者の購買意欲が減退していることが主な要因。また、中央銀行が段階的に利上げを実施しており、自動車ローン金利が上昇する可能性があると懸念されている。

 メーカー別にみると、2016年の販売台数上位3社は、Renault日産(43.3万台)、GM(30.9万台)、VW(24.7万台)。現代・起亜は2016年から現地生産を開始したことにより、トヨタ、FCA、Ford、ホンダと同水準の10万台規模に拡大した。

 2017年1~6月の販売台数は各社とも前年に比べて低調に推移している。同期の市場シェアは、Renault日産が27%、GMが17%、VWが16%。

出所:AMIA資料より作成



主要メーカー別販売台数

(単位:台)

OEM 2013年 2014年 2015年 2016年 前年比 2016年
1-6月
2017年
1-6月
前年
同期比
Renault日産 285,653 318,093 373,262 433,203 16.1% 195,795 198,068 1.2%
GM 201,604 216,958 256,150 308,624 20.5% 134,570 123,250 -8.4%
VW 156,313 160,088 218,616 247,368 13.2% 118,314 115,898 -2.0%
トヨタ 60,740 69,597 84,779 104,955 23.8% 45,930 51,313 11.7%
FCA 87,202 76,949 102,823 103,494 0.7% 46,591 48,424 3.9%
Ford 85,721 79,097 87,523 99,269 13.4% 43,702 40,113 -8.2%
現代・起亜 - 12,064 37,272 94,399 153.3% 40,264 61,616 53.0%
ホンダ 60,951 62,723 75,928 90,168 18.8% 40,154 43,727 8.9%
マツダ 33,348 40,997 57,394 54,855 -4.4% 25,300 25,117 -0.7%
出所:メキシコ自動車工業会 (AMIA) 資料より作成
注:AMIA統計によると、FCAには三菱の台数が含まれる。



小型車の販売比率は6割超、SUVは2割

 2016年の販売台数をセグメント別にみると、サブコンパクトカーが37%、コンパクトカーが24%と、小型車が6割超を占めている。小型車の販売上位モデルは、GM傘下ChevroletブランドのAveo、Spark、Sonicや日産Marchなど。

 また、SUVは販売台数全体の19%、ピックアップトラックは13%を占める。SUVの主な量販モデルは、日産X-Trail、Chevrolet Traxなど。ピックアップトラックは、日産のNP300 Frontier、FCAのRam pickupなど。

出所:AMIA資料より作成



主要モデルの販売台数

(単位:台)

メーカー/ブランド モデル 2014年 2015年 2016年
小型車    
Chevrolet Aveo 65,394 76,696 80,052
Chevrolet Spark 36,479 42,829 74,078
日産 March 36,565 49,658 55,918
Chevrolet Sonic 22,619 31,120 49,305
VW Gol 20,479 25,079 24,952
Ford Figo - 3,706 24,697
トヨタ Yaris 7,926 12,555 16,546
Ford Fiesta 12,737 16,410 15,593
現代 Grand i10 4,663 12,806 15,587
SEAT Ibiza 13,736 15,258 14,668
SUV    
日産 X-Trail 11,682 25,668 30,488
Chevrolet Trax 19,571 24,593 26,777
ホンダ CR-V 25,216 23,420 19,161
起亜 Sportage - 5,875 18,772
ホンダ HR-V - 12,567 18,603
ピックアップトラック   
日産 NP300 - - 23,357
日産 Frontier 8,445 11,595 15,477
FCA Ram pickup 9,400 14,979 17,726
トヨタ Hilux 8,783 10,454 13,644
Chevrolet Silverado 13,246 14,276 13,461
出所:MarkLines メキシコのメーカー・ブランド別 年次販売実績データより作成


Renault日産:Daimlerとの合弁工場でInfinitiとMercedes-Benzモデルを生産

 日産とDaimlerの合弁会社COMPAS (Cooperation Manufacturing Plant Aguascalientes)が新設するアグアスカリエンテス(Aguascalientes)工場は、2017年11~12月に稼働を開始する予定。稼働当初はInfiniti QX50を生産する予定。2018年からMercedes-Benzのコンパクトカーも生産する計画。

 新会社COMPASは日産とDaimlerが折半出資で設立。新工場は日産のAguascalientes第2工場の近くに立地、2015年9月から建設を開始した。投資額は11億ドル。新工場の生産能力は23万台以上、2020年までに3,600名の雇用を創出する予定。Daimlerはメキシコで事業展開している部品メーカーをサプライチェーンに加える予定で、Mercedes-Benz車の北米部品調達率は70%以上となる見込み。



Renault日産の投入モデル

 日産は2016年に新型コンパクトSUV「キックス(Kicks)」を発売。Renaultは同年、日産「NP300」ベースの新型ピックアップ「アラスカン(Alaskan)」を発売した。主に中南米にある日産の工場で生産し、ラテンアメリカ市場を中心にグローバル展開する。

Kicks
(SUV)
日産は2016年5月、新型コンパクトSUV「キックス(Kicks)」を発表した。最初にメキシコとブラジル市場に投入した後、中南米の左ハンドル市場に導入。最終的には80カ国以上で販売する計画。
Kicksは、全長4,295mm、全幅1,760mm、全高1,590mm、ホイールベースは2,610mm。1.6Lエンジン(118hp)を搭載、軽量プラットフォームを採用、燃費性能が優れている。
ブラジルでは2016年8月から販売を開始。リオデジャネイロ州のレゼンデ(Resende)工場で生産。日産はKicks生産のため、Resende工場に1億9,200万ドルを投資した。
メキシコでは2016年9月に販売を開始。3グレード(Sense、Advance、Exclusive)を設定、価格は28万3,900ペソ(約150万円)から。日産はKicks生産のため、Aguascalientes第1工場に1.5億ドルを投資、50名を新たに採用した。
NP300/ Alaskan
(Pickup)
Renaultは2016年6月、新型ピックアップトラック「アラスカン(Alaskan)」をコロンビアで発表した。日産「NP300」をベースにしたRenault初の1トンピックアップ。フランス、日本、南米で開発され、Renaultのアルゼンチン・コルドバ(Cordoba)工場、日産のメキシコ・クエルナバカ(Cuernavaca)工場、スペイン・バルセロナ(Barcelona)工場で生産される。グローバル展開の最初の市場として、ラテンアメリカで販売する。
Alaskanの搭載エンジンは、2.3Lツインターボディーゼル(160hp、190hp)、2.5Lディーゼル(160hp、190hp)、2.5Lガソリン(160hp)の3種類で、6速MTまたは7速ATを組み合わせる。後輪駆動と4輪駆動を用意。ボディはシングルキャブ、ダブルキャブ、シャシーキャブが用意され、ショートベッド、ロングベッド、ワイドボディ、ナローボディが選択できる。
日産は2015年3月、新型中型ピックアップ「NP300 Frontier」の販売を開始した。3バージョンを用意し、メキシコ全域230余りのディーラーで販売する。Cuernavaca工場で生産、大半はメキシコ国内で販売するが、一部は中南米諸国に輸出する。


ご参考:MarkLines 車種別投入計画 - 日産メキシコ生産モデル



GM:コンパクトSUV「Equinox」の生産・輸出を拡大

 GMはサンルイスポトシ(San Luis Potosi)工場で、米国、カナダ、中南米向けに、コンパクトSUV「シボレー・エキノックス(Chevrolet Equinox)」と姉妹車の「GMCテレイン(Terrain)」を増産する計画。メキシコのFTAを活用し、Equinoxの輸出先を拡大していく方針。

 GMの2016年輸出台数は54万台。日産を抜き、メキシコ最大の自動車輸出メーカーとなっている。

Chevrolet Equinox (GM資料)



GMの投入モデル

Equinox/
Terrain
(SUV)
2017年5月、サンルイスポトシ(San Luis Potosi)工場とラモス・アリスペ(Ramos Arizpe)工場でコンパクトSUV「シボレー・エキノックス(Chevrolet Equinox)」の生産を開始。
2017年6月、San Luis Potosi工場でコンパクトSUV「GMC テレイン(Terrain)」の生産を開始。
GMはChevrolet Equinoxとその姉妹車でやや高級感のあるGMC Terrainを2018年から年間55万台生産する計画。メキシコの2工場を含むグローバル4工場でEquinoxを生産。Equinox増産でSUVのグローバル市場シェア拡大を図る。
Bolt
(EV)
2017年7月からメキシコでEV「ボルト(Bolt)」を発売。当初はMexico City、Monterrey、Guadalajara、Pueblaにある7ヵ所のディーラーで、試乗車としてのみ取り扱う予定。ベース価格は696,100ペソ (約430万円)。
Boltは「Spark EV」とPHV「Volt」に続き、GMがメキシコ市場に投入する3番目の電動車。
Cavalier
(セダン)
2017年8月、コンパクトセダン「シボレー・キャバリエ(Chevrolet Cavalier)」をメキシコ市場へ再投入した。中国の武漢(Wuhan)工場で生産される輸入車。
Cavalierは、旧型「クルーズ(Cruze)」に使用されたDelta II プラットフォームをベースとし、1.5Lエンジン(107hp、104 lb-ft)を搭載、6速ATを組み合わせる。
Blazer
(SUV)
新型「シボレー・ブレイザー(Chevrolet Blazer)」生産準備のため、ラモス・アリスペ(Ramos Arizpe)工場におけるコンパクトセダン「シボレー・ソニック(Chevrolet Sonic)」の生産を2017年6月に中止したと報じられた。
ミッドサイズSUVのBlazerは、コンパクトSUV「エキノックス(Equinox)」と3列シートのミッドサイズSUV「トラバース(Traverse)」の中間に位置づけられるもよう。
Trax
(SUV)
2016年10月、サブコンパクトSUV「シボレー・トラックス(Chevrolet Trax)」の大幅改良モデルを発売。Chevroletブランドの統一デザインに変更、外観と内装が一新された。
メキシコ仕様車は1.8Lエンジン(140hp、129 lb-ft)を搭載、5速MTまたは6速ATと組み合わせる。販売価格はLSグレードが273,900ペソ(約152万円)、LTが302,900ペソ、PREMIERが352,400ペソ。


ご参考:MarkLines 車種別投入計画 - GMメキシコ生産モデル



FCA:コンパクトSUV「Jeep Compass」の輸出拠点に

 FCAは2017年2月、コンパクトSUV「ジープ・コンパス(Jeep Compass)」の新型モデルを発表した。FCAは新型Compassをグローバル販売することで、コンパクトSUVセグメントの世界シェアを拡大していく意向。

 新型Compassは、ブラジル、中国、メキシコ、インドで生産され、100カ国以上で販売される。左ハンドル市場の北米、欧州、中東にはメキシコのトルーカ(Toluca)工場からCompassを供給する。不足する場合はブラジルの工場から供給する。英国、オーストラリアなどの右ハンドル市場にはインド工場から供給する計画。

Jeep Compass (FCA資料)



FCAの投入モデル

Compass
(SUV)
コンパクトSUVの新型「ジープ・コンパス(Jeep Compass)」は2016年11月のニューヨーク・モーターショーで北米初公開となった。米国イリノイ州のベルビディア(Belvidere)工場で生産していた旧型Compassと「パトリオット(Patriot)」の2車種を1車種に統合して置き換える次期型モデル。
新型Compassは4グレード(Sport、Latitude、Limited、Trailhawk)を設定。2種類の4x4システム(Jeep Active Drive full-time 4x4、Jeep Active Drive Low 4x4 with 20:1 crawl ratio)を用意。エンジンは5種類(ガソリン3種類、ディーゼル2種類)、トランスミッションは3種類(9速AT、6速MT、6速AT)。パワートレインは各国の販売市場に合わせて設定される。
北米市場で販売される新型Compassは、2.4L Tigershark 4気筒エンジン(180hp)を搭載、3種類のトランスミッションが用意される。6速MTモデルのHighway燃費は31mpg。


ご参考:MarkLines 車種別投入計画 - FCA メキシコ生産モデル



VW:コンパクトSUV「Tiguan」の生産・輸出を拡大

 VWは2017年第1四半期からプエブラ(Puebla)工場でコンパクトSUV「ティグアン(Tiguan)」の生産を開始した。同年夏よりメキシコ国内だけでなく、北米、南米市場でも販売する。VWはTiguan生産のためにPuebla工場へ10億ドルを投資、新たに1,900名の従業員を採用した。
Tiguan (VW資料)



VWの投入モデル

Tiguan
(SUV)
コンパクトSUVの新型「ティグアン(Tiguan)」は4気筒ターボチャージャー付直噴エンジンEA888の新バージョンを搭載。最大トルクは221 lb-ft (300Nm)で、従来のEA888エンジンより20%向上、燃費効率も向上したという。
VWのシラオ(Silao)工場で製造するエンジンで、今後、他のVW車種にも搭載される予定。
米国では新旧Tiguanを2年間併売する。新旧モデルともメキシコのPuebla工場で生産される。旧型Tiguanは「Tiguan Limited」として販売。2.0L 4気筒ターボエンジン(200hp、207 lb-ft)を搭載する。
Jetta
(セダン)
VWは2018年初頭に新型「ジェッタ(Jetta)」を市場投入する予定。Puebla工場では2017年より現行Jettaの生産を中止し、2018年型 Jettaの生産準備に入る。


ご参考:MarkLines 車種別投入計画 - VW メキシコ生産モデル



Ford:小型車新工場の建設を撤回、パワートレイン生産は増強

 Fordはサンルイスポトシ州(San Luis Potosi)で計画していた小型車新工場の建設を撤回した後、メキシコ市場での販売低迷が報じられる中、グアナフアト州イラプアト(Irapuato)に建設した新トランスミッション工場の稼働を開始した。



San Luis Potosi新工場の建設を撤回、次期Focusは中国から輸入

 Fordは2017年1月、サンルイスポトシ(San Luis Potosi)州における小型車新工場の建設を撤回すると発表した。同社は新工場の計画を見直し、次世代「フォーカス(Focus)」の生産は既存のエルモシージョ(Hermosillo)工場で行うとしたが、6月には新型Focusを中国から輸入すると発表した。北米向け次期Focusの生産見直しにより、合計10億ドル(San Luis Potosi新工場の建設撤回で5億ドル、Hermosillo工場へのFocus生産移管撤回で5億ドル)のコスト削減になるという。

新工場の建設撤回 Fordは2016年4月、16億ドルを投じてSan Luis Potosi州に小型車の生産工場を建設すると発表。2016年夏に着工、2018年に生産開始、2020年までに従業員数2,800人となる計画だった。Fordは新工場の建設撤回で6,500万ドルの違約金を支払ったとされる。建設予定地はSan Luis Potosi州政府の保有となる。
Focusの生産移管撤回 2017年1月、FordはFocusの生産を米国のミシガン(Michigan)工場からメキシコのエルモシージョ(Hermosillo)工場へ移管する予定と報じられた。Focus生産に向けた工場の改修は2017年に着工、2018年からFocusの生産を開始、200名の新規雇用を予定していた。2017年6月、Fordは北米における次期Focusの生産を取りやめ、中国からの輸入に切り替えると発表した。
Focusを中国から輸入 現行Focusの北米向けモデルは米国のMichigan組立工場で生産しているが、2018年半ばに終了する。次期Focusは2019年後半に生産を開始する予定。北米向けモデルは主に中国で生産、追加バージョンも欧州で生産する輸入車となる予定。



メキシコ販売網の拡充

 Fordはメキシコの販売網に5,260万ドルを投資して、店舗の外観や設備を刷新する計画。全127店舗のうち、2017年7月末時点で39店舗が改修を終え、2017年末までにさらに19店舗を改修する予定。

 店舗の刷新は、Fordディーラーの販売不振報道の数週間後に発表された。Fordが新工場の建設を中止して、北米向けFocusの生産を中国で行うとの発表を受け、Fordディーラーは消費者離れに直面し、販売不振で店舗を閉鎖したり、他のブランドへ移行したりするケースがあると報じられた。Ford Mexicoの2017年上半期の販売台数は前年同期比8.2%減の40,113台、高級ブランドLincolnは35.1%減の728台。Fordは下半期に改良型8モデルを新たに投入して巻き返しを図る意向。



Irapuato新工場が稼働、トランスミッションの生産開始

 Fordは2017年7月、グアナフアト州イラプアト(Irapuato)で新トランスミッション工場の稼働を開始した。Getragとの合弁工場敷地内に建設、年間80万基のトランスミッションを生産する計画。

 Fordは2015年、メキシコの新トランスミッション工場、新エンジン工場、ディーゼルエンジンの生産増強に25億ドルを投資し、3,800名の雇用を創出すると発表していた。

新トランスミッション工場 投資額12億ドル。新規雇用2,000人。グアナフアト州イラプアト(Irapuato)にあるGetrag社との合弁工場敷地内に建設。2機種の新型ATを製造する予定。
新エンジン工場 投資額11億ドル。新規雇用1,300人。既存のチワワ(Chihuahua)エンジン工場の敷地内に建設。低燃費の新型ガソリンエンジンを製造する予定。
エンジン増産 投資額2億ドル。新規雇用500人。既存のチワワエンジン工場で、直列4気筒ガソリンエンジンとディーゼルエンジンを増産する予定。


LMC Automotive生産予測:メキシコの生産台数は2020年に450万台超

LMC Automotive、2017年8月)

 LMC Automotiveの生産予測(2017年8月)によると、メキシコのライトビークル生産台数は2017年に初めて400万台に達する見通し。2018-19年の生産台数は420万台を上回り、2020年には450万台を超えると予測している。

 LMC Automotiveは現時点において、2017年のメキシコ生産は前年比16.3%増加すると予測している。FCA、GM、現代自、VWは、今後のポートフォリオに新型モデルが入ると、それぞれ10万台以上追加となる見込み。中でもVWグループの増産量が最も多いと見られる。Audi Q5が通年生産となるほか、6月からPuebla工場でTiguanロングホイールベースの生産が開始されることにより、VWの生産台数は20万台以上増加すると予想される。

 トランプ政権の政策、具体的にはNAFTA再交渉に関するリスクは高く、米国企業はメキシコへの投資を控えている。国境税の脅威も残っているが、これによる影響の程度と可能性は低下している。LMC Automotiveはメキシコの生産台数について、2020年までに120万台追加され、470万台まで大幅に増加すると予測。Daimler、Renault日産、BMW、トヨタを含む、多数のメーカーがメキシコにおける新工場への投資計画を継続している。トヨタ、GM、Fordは既存工場の生産能力も増強しており、メキシコ全体での生産能力は2016年の400万台から2020年までに560万台に拡大する計画。メキシコからの輸出は域内需要の変動に対応する役割を果たすので、稼働率は80%台半ばで推移すると見ている。



メキシコのライトビークル生産台数

(単位:台)

SALES
GROUP
GLOBAL
MAKE
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020
Total 3,171,466 3,383,478 3,453,453 4,030,895 4,224,950 4,237,794 4,553,069
General Motors Group Chevrolet 456,306 476,461 568,267 624,846 603,079 643,212 704,157
GMC 129,463 137,339 132,699 202,255 250,946 239,803 252,602
Cadillac 100,251 90,575 7,991 0 0 0 0
General Motors Group sub-total 686,020 704,375 708,957 827,101 854,025 883,015 956,759
Renault-Nissan Group Nissan 798,250 811,333 841,760 813,268 819,829 862,268 853,914
Infiniti 0 0 0 0 23,040 27,436 30,894
Renault 0 0 976 3,575 3,033 4,362 3,930
Mitsubishi 0 0 0 0 0 0 0
Renault-Nissan Group sub-total 798,250 811,333 842,736 816,843 845,902 894,066 888,738
Volkswagen Group Volkswagen 475,111 459,190 414,547 501,069 470,523 446,518 472,935
Audi 0 0 10,190 155,747 206,323 211,611 198,341
Volkswagen Group sub-total 475,111 459,190 424,737 656,816 676,846 658,129 671,276
Fiat Chrysler Automobiles Jeep 0 0 0 195,347 297,913 277,895 273,633
Ram 196,385 217,389 256,171 255,936 215,759 228,628 221,479
Fiat 71,494 63,122 57,785 62,538 53,728 44,654 42,521
Dodge 197,153 195,988 120,379 99,418 62,706 40,097 0
Fiat Chrysler Automobiles sub-total 465,032 476,499 434,335 613,239 630,106 591,274 537,633
Hyundai Group  Kia 0 0 107,409 217,485 256,149 274,899 260,128
Hyundai 0 0 0 39,554 122,719 117,631 108,338
Hyundai Group sub-total 0 0 107,409 257,039 378,868 392,530 368,466
Ford Group  Ford 392,169 397,594 348,241 308,481 260,709 160,249 329,289
Lincoln 39,444 36,158 42,287 39,811 32,857 26,953 0
Ford Group sub-total 431,613 433,752 390,528 348,292 293,566 187,202 329,289
Honda Group Honda 145,159 208,729 254,872 218,302 220,560 238,222 256,575
Toyota Group Toyota 71,248 93,654 128,093 148,050 180,098 171,168 239,710
Scion 0 13,589 12,551 0 0 0 0
Toyota Group sub-total 71,248 107,243 140,644 148,050 180,098 171,168 239,710
Mazda Motors Mazda 99,033 182,357 149,235 145,213 141,262 147,059 160,416
Daimler Group Mercedes-Benz 0 0 0 0 3,717 57,299 68,052
BMW Group BMW 0 0 0 0 0 11,627 66,508
Jianghuai Automotive JAC 0 0 0 0 0 6,203 9,647
Source: LMC Automotive "Global Automotive Production Forecast (August 2017)
(注) 1.データは、小型車(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の数値。
2.本表の無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要になります。
モデル別やパワートレインタイプ別等のより詳細な予測データのご用命、お問い合わせはこちらのページへ

------------------
キーワード
メキシコ、北米、NAFTA、日産、GM、FCA、Ford、フォード、VW

<自動車産業ポータル マークラインズ>