Ford:メキシコ新工場建設を中止、次期型Focusの生産はメキシコ既存工場へ移管

Fordは、2017年・2018年の米国市場は緩やかに減速すると予測、コスト削減を強化

2017/01/16

要約

アルミボディーを採用したFord Super Dutyを2016年に発売した
アルミボディーを採用したFord Super Dutyを2016年秋に発売した

 Fordは2016年9月、中長期の成長戦略を発表した。コアビジネス(乗用車、トラックの製造・販売)と、電動化・自動運転・モビリティ・サービスなどの新分野への進出(下記関連レポート参照ください)の両面を強化していく計画。本レポートでは、Fordのコアビジネス事業について報告する。

 Fordは、メキシコに新工場を建設し2018年から小型車を生産する計画であったが、トランプ次期米大統領の意向に配慮し、メキシコ新工場建設を中止する一方、次期型Focusの生産は予定通りメキシコの既存Hermosillo工場に移管すると発表した(2017年1月発表)。その背景として、生産をメキシコに集中させる予定の中小型車(Fusion、Focus、Fiesta)の米国販売台数がガソリン価格の低下により急速に減少しており、新工場建設の前に既存設備のフル活用を目指すとしている。

 2016年の米国Light vehicle市場は17,539,052台で、7年連続増加し過去最高。しかし対前年比増は5.6万台(0.3%)にとどまり、各社のインセンティブが急増している。Fordは、2017年以降、米国市場の緩やかな減速を予測している。

 Fordは、2015年に過去最高となる調整後税前利益108億ドルを計上した。2016年は、通年で同102億ドルと見込んでいる。しかし四半期別業績は期を追うにつれて下降している。業界の先行きに慎重な見方を示し、2016~2018年の間に年平均30億ドルのコストを削減すると発表した。

 レポート後半では、新モデル投入計画を報告する。Fordは、2014~2015年にF-150など有力モデルを更新した。2016~2017年はやや新型車の谷間になるが、2018~2020年に再度多くの新型車を投入する。米国市場でのSUV市場拡大に対応し、新型 Broncoなど新規(モデル復活を含む)SUV 4車種を投入する。電動車両についても、2020年までに45億ドルを投資し、新たに13車種を投入する。



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