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GM(2):米国での販売増によりグローバル売上、収益が増加

中国では電動化技術、EV生産の現地化を進める

2023/09/14

要約

Buick Electra E5
中国初のUltiumプラットフォーム採用車「ビュイック・エレクトラ(Buick Electra)E5」2023年4月発売(出典:GMのニュースルーム)

 2023年上期のGMは、収益性の高い米国市場での販売伸長を受けて、グローバルでの売上、収益の大幅な改善を果たした。一方で中国での販売は大幅に減少し、グローバルな収益を北米事業へ依存する構図がより明確になった。

 米国では、2022年通年でトヨタから市場シェア1位の座を奪還し、2023年も伸長を続けている。ラインアップのEV化を進めるGMだが、2023年上期のEVの販売比率は小型車のBoltを主力に3%以下に留まっている。2024年にかけて主力セグメントでのEV投入を加速し、併せてフルサイズ・ピックアップやSUVのICE(ガソリンエンジン)車の強化、刷新計画を発表し、収益性の高いセグメントでの優位確保、拡販も図る。

 中国では、2021年に小型EVブームを起こしたジョイントベンチャーによる超小型EV(宏光MINIEV)が失速し、2023年上期の中国販売は大きく後退した。4月にはBuickブランドから新世代Ultiumプラットフォーム採用車が発売され、今後は2種類のEVプラットフォームを活用したEVを始め幅広いセグメントで積極的な新車投入を計画する。併せて、Ultiumプラットフォームのメガファクトリーを中国内に3カ所開設し、EVの技術開発、生産の現地化を進める。

 GMは2010年代後半から不採算事業からの撤退、収益市場へのシフトを大胆に進め、将来投資へ向けた体質強化に取り組んできた。課題となるEV商品導入の加速や増産体制の構築、安定的なサプライチェーンの確保を進めながら、直近での売上増や業績回復を、野心的な計画の実現に繋げていけるかが注目される。

 GMアップデートレポートの第二部となる本編は、主に米国のEV商品の展開や関連投資に焦点を当てた第一部に続き、米国、中国を中心とするグローバル市場での主要車種や販売動向の要点、並びに直近の企業業績などについて報告し、併せてGlobalDataによるGMの生産予測を掲載する。

 

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