IAA Mobility 2021:VWとフォードは高性能車のコンセプトカーやEVを披露
VW ID.LIFE、Cupra Born、Audi Q4 e-tron、Mustang Mach-E など
2021/10/08
- 要約
- VW:サステナビリティを最重視した「Volkswagen way to ZERO」戦略
- Cupra:ブランド初のEV「Born」、コンセプトカー「UrbanRebel」と「Tavascan Extreme E」
- Audi:EVコンセプトカー「Grandsphere」、「Q4 50 e-tron quattro」と「RS e-tron GT」
- Ford:「Bring on Tomorrow」戦略、「Mustang Mach-E」と「Mustang Mach-E GT」を公開
要約
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IAA Mobility 2021 会場 |
IAA(国際モータショー)は123年の歴史を誇る。70年前から隔年でフランクフルトで開催され、世界最大級の自動車ショーに成長した。ここ数年、来場者数が減少していることから、主催者であるVDA(ドイツ自動車工業会)は会場をミュンヘンに移し、コンセプトを一新することを決定した。
来場者数が減少している理由としては、自動車業界全体の混乱が挙げられる。これまでのIAAは、自動車メーカーやサプライヤーが最新の製品や技術を紹介する、どちらかというと伝統的なモーターショーであった。
VDAは今年から、IAAを革新的な新型車だけでなく、二輪車や電動スクーター、さらにはインテリジェントな公共交通機関など、さまざまなモビリティソリューションに焦点を当てた モビリティプラットフォームにしたいと考えた。それに伴い、今年のイベントのテーマを「What will move us next」とし、より持続可能な世界に向けたソリューションが中心となった。
2021年9月6日から12日まで(6日と7日は報道関係者向け)、ミュンヘンの街は、テクノロジー企業、モビリティサービス・プロバイダー、公共交通機関及びスタートアップ企業が出会い、議論する場となった。
新しいIAA Mobilityは展示会場だけでなく、ミュンヘン市内でも開催された。「サミット」は、自動車メーカー、サプライヤー、サービスプロバイダー及びスタートアップ企業が最新製品、技術、コンセプトを展示する場であった。2日目にはプレス関係者や来場者を対象に、国際的なディシジョンメーカーや業界のオピニオンリーダーによる、モビリティの未来に関する講演会が開催された。ミュンヘン市内のいくつかの広場、いわゆる「オープン・スペース」では、人々が未来のモビリティ・コンセプトについて意見を交換したり、最新のテクノロジーを体験したりすることができた。また、「ブルーレーン」では、ミュンヘン市内と見本市会場との間で試乗をすることが出来た。
IAA Mobility 2021では、32カ国から約744の出展者と936人のスピーカーが参加した。ショーには95カ国から40万人以上の来場者が訪れたが、これは2019年に比べて16万人少ない数字であった。しかしながら、会期が2019年の2週間から1週間に短縮されたことを考慮すると、来場者は極めて多かったと言える。来場者の3分の2は40歳以下であった。
前回の2019年のIAAとは対照的に、今年のモーターショーでは自動運転に焦点を当てるのではなく、持続可能性に焦点を当て、自動車セクターが代替燃料や技術への道に進むための新たな選択肢を提供した。
次回のIAA Mobilityは、2023年9月5日から10日までミュンヘンで開催される。
IAA Mobility 2021 レポート:
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