【ものづくり】プラスチックと金属の接合技術

樹脂と金属の特性を備えたマルチマテリアルで自動車の軽量化を促進

2018/12/12

要約
接合技術の概要
化学処理：大成プラス「NMT (Nano Molding Technology)」
化学処理：メック「AMALPHA (アマルファ)」
レーザー処理：ダイセルポリマー「DLAMP」
レーザー処理：ヤマセ電気・ポリプラスチックス「レザリッジ」
接合・接着技術を使用した自動車部品の事例

要約

プラスチックと金属の接合例（大成プラス）

自動車の電動化や自動運転が推進されると、新たな部品の搭載が必要になるなど車体重量の増加要因となり、これまで以上に軽量化に向けた要求は高まってくる。軽量化対策として、低比重であるプラスチック、軽金属の採用が増加。一方で高剛性対策として超高強度鋼板が積極的に採用されている。このような状況から、最近では樹脂と金属を接合するマルチマテリアル化による軽量化が注目されている。

樹脂と金属の接合の特長として、樹脂の性質（軽量・絶縁性・形状の自由度・生産性など）と金属の性質（強度・導電性・熱伝導性など）をそれぞれ必要な部分に使用することにより、双方の性質を併せ持つ部品が製造することができる。

　本稿は安田ポリマーリサーチ研究所の安田武夫所長の協力により、自動車関連で最近注目されている金属とプラスチックの接合技術などを中心に紹介する。プラスチックの接合法は、溶接・溶着（超音波溶着、振動溶着、熱板溶着、高周波溶着、熱風溶着、レーザー溶着、溶接、多色成形）、接着（接着剤、ホットメルト、溶剤、粘着テープ）、機械締結（タッピンネジ、ボルト・ナット、リベット、インサート、スナップフィット）などがある。

　なお、前稿では自動車用プラスチックについて、技術開発の全般的な動向、材料開発動向を紹介するとともに、パワートレインや内装向けのプラスチック部品・素材の採用例を取り上げ、画像とともに解説した。

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