BMWグループ: 新戦略 NUMBER ONE > NEXTのもとで電動化・自動化を推進
Intel、Mobileyeと共同で完全自動運転車を開発へ
2016/07/21
- 要約
- 新経営戦略 Strategy NUMBER ONE > NEXT
- 2016年からEVとPHVを計7車種販売
- 自動運転車iNEXTを2021年に投入
- Xシリーズの最高級モデルX7を投入
- 中国市場:現地生産比率が6割超へ
- 北米、欧州、タイ、南アフリカでも生産拡大の動き
- 2016年の販売台数は7 SeriesやX1の貢献で微増の見通し
- 2016年の税引前利益は微増、売上高EBIT率は引き続き目標達成の見込み
- LMC Automotive 生産予測:BMWグループの世界生産は2019年に260万台へ
要約
BMW 740Le xDrive (7 SeriesのPHV, 北京モーターショー2016) |
新型BMW X1 (フランクフルトモーターショー2015) |
2020年までの新経営戦略を発表
BMWグループは2016年3月、2020年までの経営戦略 "Strategy NUMBER ONE > Next" を発表した。人・車・サービスを結ぶデジタル・コネクティビティの分野を拡大するとともに、電動車および自動運転の技術開発を進める計画。
電動化と自動化の推進
電動化では、2016年から電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車 (PHV)を合わせて7車種販売する計画。自動化では、新型7 Seriesに採用した自動運転技術を、今後は他のモデルにも展開。また、IntelとMobileyeと提携し、完全自動運転車を共同開発する。
フルサイズSUV X7 を投入
新型車投入計画では、2018年にXシリーズの最高級モデルX7を投入する計画。また、高性能車ブランド“M”の拡大や量販車の高性能バージョン新規設定も計画する。MINIブランドは、今後、主要5モデルに集約する。
中国とメキシコ・米国で生産能力拡充
中国・瀋陽で2016年1月に新エンジン工場が稼働を開始した。メキシコのSan Luis Potosiでは完成車新工場を建設中で、2019年に稼働予定。米国では、Xシリーズの需要増に対応するため、Spartanburg工場の年産能力を3割増の45万台に引き上げた。
2016年は販売台数、税引前利益が微増の見通し
2015年の世界販売台数は6年連続で過去最高を更新。売上高、EBIT、税引前利益、純利益も過去最高となった。2016年上期の販売台数も上期としては過去最高。第1四半期の売上高は前年と同水準、EBITは微減だったが、税引前利益は前年同期を上回った。2016年通年は、BMW 7 Series、X1、MINI Clubman等の牽引により販売は若干拡大し、税引前利益が微増の見通し。ただし、2016年6月の英国のEU離脱決定や、一部地域の経済低迷・政情不安の影響が、今後出て来る可能性はある。
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