2022年中国自動車フォーラム:スマートEVの発展トレンド

集度汽車、奇瑞汽車、長安汽車、捷氫科技の講演より

2022/12/16

要約

长安汽车董事长朱华荣发表演讲
長安汽車の董事長 朱華栄 氏による講演
(出所:2022年中国自動車フォーラム)

 2022年中国自動車フォーラムが118-10日の日程で上海市嘉定区にて開催された。本レポートでは16のテーマ別セッションから新エネルギー車(以下、NEV)やコネクテッドカーの発展トレンドに関する講演内容を紹介する。集度汽車、奇瑞汽車、長安汽車及び上汽集団傘下の捷氫科技(SHPT)の講演者が登壇した。

 集度汽車はスマートカー3.0時代が到来し、今後5年のトレンドはスマート化、そして今後10年のトレンドは無人化であると考えている。奇瑞汽車は、アーキテクチャ、動力、スマート、エコシステムの4つの分野をカバーする「瑶光2025」戦略の詳細を紹介。長安汽車は2025年までにレンジエクステンダー市場での成長を持続し、今後はコンパクト及び中型車の市場におけるシェアを徐々に拡大したいと考えている。捷氫科技は燃料電池産業の発展トレンド及び燃料電池分野における戦略を紹介した。

 近年、中国のNEV販売台数は急速に増加している。中国汽車工業協会(CAAM)のデータによると、2022年1-11月、NEVの販売台数は前年同期比100.6%増の606.7万台で、シェアは25%に達した。そのうち、EVは前年同期比89.3%増の473.4万台、PHVは前年同期比154.6%増の133.0万台、FCVは前年同期比150.9%増の0.3万台。

 中国のスマートNEV産業は多くの課題に直面している。長安汽車の董事長 朱華栄 氏はフォーラムにおいて、中国の自動車産業は「チップ不足」と「バッテリー価格の高騰」に直面しているとした。「チップ不足」によりチップの価格が高騰し、自動車メーカーの調達コストが増加し、新製品が計画通りに発売できなくなっている。バッテリーの価格は上昇し続け、車両コストの40%を超え、企業の経営に大きな変動をもたらしていると述べた。


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